第二水準漢字が入っている言葉調べ 全文字まとめ
以前に第二水準漢字が入っている、普段よく使いそうな言葉という記事を書いたのですが、その後小説を読んでいるときなどにちらほら書いていない単語が見つかるため、今回再チャレンジして全文字調べ直してみました。
第二水準を珈琲(コーヒー)苺(=莓、いちご)のように赤字で表示しています。
このページに第二水準の3390文字がすべて少なくとも1回は出てきますが、良い使用例が見つからなかったものや、第三水準以降の文字と組み合わさることでやっと出てくるものがあります。ふりがなやジャンルの区分けなど大雑把です。イコール=で繋いだ漢字は異体字だったり新字旧字だったり意味が近いものだったりです。
第二水準よりも難しい文字は、咖喱(カレー)のように青の字で表示します。第三・第四水準・IBM拡張漢字などの区別は書いてません。
日本語フォント制作者が自作フォントの表示テストに使ったり、第二水準漢字の雰囲気をざっくり掴むような用途を想定しています。
とても大量になってしまったのと、現代ではあまり使わない言葉が多いため、以前に書いた第二水準漢字が入っている、普段よく使いそうな言葉という記事も消さずに残しておきます。第三水準以降の青字の漢字はコピペで一部文字化けするのでIllustratorにコピペすると文字化けするIBM拡張文字の記事も参照して下さい。
個人の調べですので間違いや勘違いを含んでいる可能性があります、気になった単語は再検索して下さい。ジャンルごとの網羅は目的としていないので、第二水準なのにこの地名が入っていない、などはたくさんあると思います。
目次
第二水準の言葉探し(セットで使うもの)
第二水準の言葉
第三水準以上の言葉
第二水準の言葉探し(セットで使うもの)
第二水準を珈琲(コーヒー)のように赤字で表示しています。第三水準以降の文字は、咖喱(カレー)のように青の字で表示します。
【西洋占星術】
◆黄道十二星座
牡羊座、牡牛座、双子座、蟹座、獅子座、乙女座、天秤座、蠍座、射手座、山羊座、水瓶座、魚座
◆黄道十二宮
白羊宮(はくようきゅう)、金牛宮(きんぎゅうきゅう)、双児宮(そうじきゅう)、巨蟹宮(きょかいきゅう)、獅子宮(ししきゅう)、処女宮(しょじょきゅう)、天秤宮(てんびんきゅう)、天蝎宮(てんかつきゅう)、人馬宮(じんばきゅう)、磨羯宮(まかつきゅう)、宝瓶宮(ほうへいきゅう)、双魚宮(そうぎょきゅう)
【十二支(じゅうにし)】
子(ね)、丑(うし)、寅(とら)、卯(う)、辰(たつ)、巳(み)、午(うま)、未(ひつじ)、申(さる)、酉(とり)、戌(いぬ)、亥(い)
【十干(じっかん)】
《音読み》甲(こう)、乙(おつ)、丙(へい)、丁(てい)、戊(ぼ)、己(き)、庚(こう)、辛(しん)、壬(じん)、癸(き)
《訓読み》甲(きのえ)、乙(きのと)、丙(ひのえ)、丁(ひのと)、戊(つちのえ)、己(つちのと)、庚(かのえ)、辛(かのと)、壬(みずのえ)、癸(みずのと)
【七草粥】
芹(せり)、薺(なずな)、御形(ごぎょう)、繁縷(はこべら)、仏の座(ほとけのざ)、菘(すずな)、蘿蔔(すずしろ)
*仏の座は稲槎菜(=小鬼田平子、こおにたびらこ/キク科の黄色い小花/春の七草の仏の座)を指す。現在ホトケノザと呼ばれるシソ科の紫の花は食用ではない。
【二十四節気】
立春(りっしゅん)雨水(うすい)啓蟄(けいちつ)春分(しゅんぶん)清明(せいめい)穀雨(こくう)立夏(りっか)小満(しょうまん)芒種(ぼうしゅ)夏至(げし)小暑(しょうしょ)大暑(たいしょ) 立秋(りっしゅう)処暑(しょしょ)白露(はくろ)秋分(しゅうぶん)寒露(かんろ)霜降(そうこう)立冬(りっとう)小雪(しょうせつ)大雪(たいせつ)冬至(とうじ)小寒(しょうかん)大寒(だいかん)
【七十二候(しちじゅうにこう)】
※宣明暦、貞享暦、宝暦暦のように暦によって差異あり
略本暦(日本、1874年):
東風解凍(はるかぜこおりをとく)黄鶯睍睆(うぐいすなく)魚上氷(うおこおりをいずる)土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)霞始靆(かすみはじめてたなびく)草木萌動(そうもくめばえいずる)蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)桃始笑(ももはじめてさく)菜虫化蝶(なむしちょうとなる)雀始巣(すずめはじめてすくう)桜始開(さくらはじめてひらく)雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)玄鳥至(つばめきたる)鴻雁北(こうがんきたへかえる)虹始見(にじはじめてあらわる)葭始生(あしはじめてしょうず)霜止出苗(しもやんでなえいづる)牡丹華(ぼたんはなさく)蛙始鳴(かわずはじめてなく)蚯蚓出(みみずいづる)竹笋生(たけのこしょうず)蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)紅花栄(べにばなさかう)麦秋至(むぎのときいたる)螳螂生(かまきりしょうず)腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)梅子黄(うめのみきばむ)乃東枯(なつかれくさかるる)菖蒲華(あやめはなさく)半夏生(はんげしょうず)温風至(あつかぜいたる)蓮始開(はすはじめてひらく)鷹乃学習(たかすなわちわざをなす)桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし)大雨時行(たいうときどきにふる)涼風至(すづかぜいたる)寒蝉鳴(ひぐらしなく)蒙霧升降(ふかききりまとう)綿柎開(わたのはなしべひらく)天地始粛(てんちはじめてさむし)禾乃登(こくものすなわちみのる)草露白(くさのつゆしろし)鶺鴒鳴(せきれいなく)玄鳥去(つばめさる)雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)水始涸(みずはじめてかる)鴻雁来(こうがんきたる)菊花開(きくのはなひらく)蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)霜始降(しもはじめてふる)霎時施(こさめときどきふる)楓蔦黄(もみじつたきばむ)山茶始開(つばきはじめてひらく)地始凍(ちはじめてこおる)金盞香(きんせんかさく)虹蔵不見(にじかくれてみえず)朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)橘始黄(たちばなはじめてきばむ)閉塞成冬(そらさむくふゆとなる)熊蟄穴(くまあなにこもる)鱖魚群(さけのうおむらがる)乃東生(なつかれくさしょうず)麋角解(おおしかのつのおつる)雪下出麦(ゆきわたりてむぎいづる)芹乃栄(せりすなわちさかう)水泉動(しみずあたたかをふくむ)雉始雊(きじはじめてなく)款冬華(ふきのはなさく)水沢腹堅(さわみずこおりつめる)鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)
【七福神】
大黒天(だいこくてん)、毘沙門天(びしゃもんてん)、恵比寿天(夷/戎/胡/蛭子/蝦夷/恵比須/恵比寿/恵美須)(えびすてん)、寿老人(じゅろうじん)、福禄寿(ふくろくじゅ)、弁財天(弁才天/辯才天/辨財天)(べんざいてん)、布袋尊(ほていそん)
【山手線】
東京、神田、秋葉原、御徒町、上野、鶯谷、日暮里、西日暮里、田端、駒込、巣鴨、大塚、池袋、目白、高田馬場、新大久保、新宿、代々木、原宿、渋谷、恵比寿、目黒、五反田、大崎、品川、田町、浜松町、新橋、有楽町
【大字(小切手などで数字の改竄(かいざん)を防止するために使う)】
零、一(壱、壹)、二(弐、貮、貳)、三(参、參)、四(肆)、五(伍)、六(陸)、七(漆、質)、八(捌)、九(玖)、十(拾)、百(陌、佰)、千(阡、仟)、万(萬)
例:金壱萬圓(きんいちまんえん/圓は円の旧字)
*異体字に一(弌)、二(弍)、もあるが、改竄が出来るため大字としては使用しない
【漢数字】
十(じゅう)、廾、廿(=二十、にじゅう)、丗、卅(=三十、さんじゅう)卌(よんじゅう)
例;廿日市市(はつかいちし/広島県の市)、廾六年(二十六年)、廿三年(二十三年)、丗年(さんじゅうねん)、大卅日(おおみそか/大晦日)
※五〇周年・西暦二〇二五年・一〇三号室などに使う漢数字の〇(ゼロ)は俗字で、JISの非漢字扱い
【漢字の部首】
◆康熙字典214部首:
一丨丶丿乙亅二亠人儿入八冂冖冫几凵刀力勹匕匚匸十卜卩厂厶又口囗土士夂夊夕大女子宀寸小尢尸屮山巛工己巾干幺广廴廾弋弓彐彡彳心戈戶手支攴文斗斤方无日曰月木欠止歹殳毋比毛氏气水火爪父爻爿片牙牛犬玄玉瓜瓦甘生用田疋疒癶白皮皿目矛矢石示禸禾穴立竹米糸缶网羊羽老而耒耳聿肉臣自至臼舌舛舟艮色艸虍虫血行衣襾見角言谷豆豕豸貝赤走足身車辛辰辵邑酉釆里金長門阜隶隹雨靑非面革韋韭音頁風飛食首香馬骨高髟鬥鬯鬲鬼魚鳥鹵鹿麥麻黃黍黑黹黽鼎鼓鼠鼻齊齒龍龜龠
(注:康熙字典では忄(りっしんべん)や㣺(したごころ)は心部に、攵(のぶん)は攴部(ぼくぶ)に、彑(けいがしら・いのこがしら)は彐部(けいぶ)に、のようにまとめられているものが多くある。部首の分類法は辞書によって異なる。)
◆上の214に入っていないが辞書によっては部首とされることがあるもの:
羽王黄画亀脚戸黒歯西青斉川麦母巳竜已彑攵旁旡乚亻刂尣忄扌歺氵氺灬爫牜犭礻罒耂艹衤覀訁辶釒阝飠㓁㔾㣺
◆読み方の例(一部):攴部(ぼくぶ)彐部(けいぶ)辵部(ちゃくぶ/しんにょう)廴部(いんぶ)尢部(おうぶ)歹部(がつぶ)无部(むぶ)网部(もうぶ)聿部(いつぶ)舛部(せんぶ)頁部(けつぶ)襾部(あぶ)
【数の単位】
◆塵劫記の命数=日本の現行方式:
一、十、百、千、万、億、兆(ちょう)京(けい)垓(がい)𥝱(じょ)穣(じょう)溝(こう)澗(かん)正(せい)載(さい)極(ごく)恒河沙(ごうがしゃ)阿僧祇(あそうぎ)那由他(なゆた)不可思議(ふかしぎ)無量大数(むりょうたいすう)
◆分(ぶ)厘(りん)毛(もう)糸(し)忽(こつ)微(び)繊(せん)沙(しゃ)塵(じん)埃(あい)渺(びょう)漠(ばく)糢糊(もこ)逡巡(しゅんじゅん)須臾(しゅゆ)瞬息(しゅんそく)弾指(だんし)刹那(せつな)六徳(りっとく)虚空(きょくう)清浄(せいじょう)
◆八十華厳における命数、網羅していない:
薜羅(べいら)
【長さ、体積、重さの単位】
◆長さ
米(mメートル)、粆(µmマイクロメートル)、粍(mmミリメートル)、糎(cmセンチメートル)、粉(dmデシメートル)、籵(damデカメートル)、粨(hmヘクトメートル)、粁(kmキロメートル)
◆体積
立(Lリットル)、竗(µLマイクロリットル)、竓(mLミリリットル)、竰(cLセンチリットル)、竕(dLデシリットル)、竍(daLデカリットル)、竡(hLヘクトリットル)、竏(kLキロリットル)
◆重さ
瓦(gグラム)、瓱(mgミリグラム)、甅(cgセンチグラム)、瓰(dgデシグラム)、瓧(dagデカグラム)、瓸(hgヘクトグラム)、瓩(kgキログラム)、瓲(tトン)
【仏教における七宝】
『無量寿経』金、銀、瑠璃(=璢璃、るり/青色系の宝玉・ラピスラズリ)、玻璃(はり/水晶)、硨磲(しゃこ/硨磲貝・白珊瑚)、珊瑚(さんご)、瑪瑙(=碼碯、めのう)
『法華経』金、銀、瑪瑙、瑠璃、硨磲、真珠、玫瑰(まいかい/赤色系の宝玉)
第二水準の言葉
【花、草、木】
◆花
臘梅(=蝋梅、ろうばい/香りの良い黄花)連翹(れんぎょう/早春に黄花)山茱萸(さんしゅゆ/早春に黄花)鬱金香(うこんこう/チューリップ)三色菫(さんしきすみれ/パンジー)小手毬(こでまり/白い花)櫻(=桜、さくら)満天星躑躅(灯台躑躅、どうだんつつじ/春に釣り鐘型の白い花、秋に紅葉)躑躅(つつじ/5月頃に白やピンクの花)棣棠(ていとう/山吹(やまぶき)の別名/春のオレンジの花)花海棠(はなかいどう/ピンクの花)花蘇枋(はなすおう/紫の花)薔薇(ばら)華鬘草(けまんそう/タイツリソウ(鯛釣り草)/ハート型の花/華鬘は仏具の飾り)毛莨(うまのあしがた/黄色の花/金鳳花(きんぽうげ)の一重咲きの別名)芍薬(しゃくやく)四葩(よひら/あじさいの別名/四枚の葩(花びら)/俳句で使う)梔子(=巵子、くちなし/香りの良い白い花)瞿麦(くばく、なでしこ=撫子)蕣(=蕣花、朝皃、朝顔、あさがお/俳句などで)著莪(しゃが/日陰の紫の花/アヤメ科)蜀葵(からあおい/立葵(たちあおい)の古名/アオイ科/絵画題に多い)黄蜀葵(おうしょっき、とろろあおい/花オクラ/アオイ科)紅蜀葵(こうしょっき、モミジアオイ/アオイ科)凌霄花(のうぜんかずら/オレンジの花)金盞花(きんせんか)瑠璃薊(るりあざみ/瑠璃色の丸い花)夾竹桃(きょうちくとう/街路樹の白い花/強い毒)木槿(むくげ/ハイビスカスのような大きな花/一日花)紫薇(しび/サルスベリ=百日紅/ピンクの花)禊萩(みそはぎ/お盆に咲く紫の花)曼珠沙華(まんじゅしゃげ)酸漿(=鬼灯、ほおずき)杜鵑草(ほととぎす/秋に斑点のある紫の花)権萃(ごんずい/秋に赤い袋が割れて黒い実が見える)蝦蛄葉仙人掌(しゃこばさぼてん/先端に濃いピンクの花、鉢植え)石斛(せっこく/デンドロビウム/蘭の一種、鉢植え)合歡の木(=合歓の木、ねむのき/夜に葉が閉じる、ピンクの花)
◆草
犬蓼(いぬたで/ピンクの花の穂)捩花(ねじばな/螺旋状のピンクの小花)含羞草(=御辞儀草、おじぎそう/触ると閉じる葉)苜蓿(=馬肥やし、うまごやし、もくしゅく/マメ科の牧草/シロツメクサ(クローバー)の俗称としても)酢漿草(=片喰、かたばみ/クローバーに似た葉)莠(はぐさ/エノコログサなどの水田の雑草)蓚(=酸葉、すいば/蓚スイバと虎杖イタドリは酢模(スカンポ)とも呼ばれる)水辺に群生する葭(=葦、芦、蘆、よし、あし/葭簀(よしず)葦笛(あしぶえ)など)莎草(=蚊帳吊り草、かやつりぐさ/カミガヤツリの茎はパピルスの原材料)蕁麻(じんま/イラクサ、触ると痒い)萍(=浮草、うきくさ)芒(=薄、すすき)苳(=蕗、ふき/春の新芽は蕗の薹(ふきのとう))瓠(=匏、瓢、ひさご、ふくべ/ひょうたん/かんぴょうになる)紵(=苧、苧麻、からむし、お/イラクサ科の植物、繊維をとって糸や布に)松蘿(さるおがせ、しょうら/針葉樹に絡まり垂れ下がる地衣類/利尿剤)麋角羊歯(びかくしだ/コウモリラン/観葉植物)釣荵(つりしのぶ/夏に軒先に吊るす荵、シノブ科のシダ植物)稻穗(=稲穂、いなほ)楮(こうぞ/和紙の原料)三椏(=三叉、みつまた/和紙の原料)萓(かや/萱(茅)の古い書き方で、地名や名字に使われる)夕萓(=夕菅、ゆうすげ/萓をすげと読むことがある、日光黄萓など)葮竹(=暖竹、だんちく、よしたけ/葦に似ているイネ科の多年草/木管楽器のリードになる)葹(おなもみ/ひっつき虫)蘆薈(ろかい、アロエ)紫蘓(=紫蘇、しそ/蘓は蘇の異体字、昔のものや人名に/貝原益軒の菜譜(さいふ))蘰(かずら/蔓(つる)性植物の総称/万葉集など)猩々木(しょうじょうぼく/ポインセチア)
◆樹木
藜(あかざ/軽い、杖になる)椨の木(たぶのき/線香の原料、椨粉に香りはない)椰子の木(やし)檜の木(=桧、ひのき)檜葉の木(ひば/ヒノキアスナロ/青森ヒバなど)翌檜の木(=明檜、あすなろ)欅の木(けやき)楪の木(=譲葉、杠、ゆずりは)椚/櫟/橡/櫪/椢(くぬぎ)楡の木(にれ)椹の木(さわら)档の木(あて/能登ヒバ)杤の木(=栃、とち)黐の木(=餅の木、もちのき)槐の木(えんじゅ)楝(おうち/=栴檀せんだんの古名)桷の木(ずみ/林檎の木に似ている/白い花と赤い実)槲の木(=柏の木、かしわ/柏餅の葉、薪や木炭)槭の木(=楓、かえで/紅葉(もみじ)より葉の切れ込みが浅い落葉高木の総称)七竈(ななかまど/燃えにくい/秋に赤い実)枦の木(=櫨、はぜ/紅葉が美しい/和蝋燭の木蝋がとれる/枦は地名や名字に使われる)柞の木(いすのき/マンサク科の常緑高木/堅く重い、木刀、杖)柞(ははそ/コナラ・クヌギの類の総称として呼んだ/和歌で母にかかる枕詞/紅葉が美しい)楸(ひさぎ/キササゲ、アカメガシワを指したと考えられる植物の古名)榁の木(むろ/杜松の木(ねず、としょう)の古名、ヒノキ科、盆栽)椈の木(ぶな/ブナ林)椣の木(=四手、しで/カバノキ科の広葉樹)樅の木(もみ/クリスマスツリー)独逸唐檜(ドイツトウヒ/クリスマスツリー)檳榔の木(びんろう/ヤシ科の植物、噛みタバコのように種子を噛む)榧の木(かや)茱萸の木(ぐみ)枳の木(=枳殻、からたち)棕櫚(=棕梠、椶櫚、しゅろ)白膠木(ぬるで)梛の木(なぎのき/常緑高木で神社に多い)油瀝青(アブラチャン/クロモジ属黄色い小さな花、種子から油がとれる)鏡餅の橙(だいだい)仏前に供える樒(=櫁、しきみ)赤榕の木(あこう/気根がありガジュマルに似ている/九州沖縄など)榕樹(ようじゅ/ガジュマル、気根がある/沖縄など)古柯の葉(コカの葉/コカイン/インカ帝国)柳絮(りゅうじょ/柳の白い綿毛、また春に綿毛が舞い飛ぶこと)高尾暖地性濶葉樹林(たかおだんちせいかつようじゅりん/濶葉樹=広葉樹/島根県隠岐郡)竹藪(=竹薮、竹籔、たけやぶ)脩竹(しゅうちく/長く伸びた竹、竹林/蘭亭序)梍の木(さいかち/地名としては皀が多く使われる/幹に棘がある/莢にサポニンを含み、昔は石鹸として使われた)櫟/檪の木(くぬぎ=椚、橡、いちい=一位のどちらでも読める、地名や人名で使用される事が多い)
【植物、栽培、分類、慣用句】
◆栽培
木の實(=木の実、きのみ)蕾(=莟、つぼみ)莖(=茎、くき)稈(かん/竹や稲などの中空になっている茎)竹稈(ちくかん)小麦畑の収穫後の麦稈ロール(ばっかん、むぎわら)灌木(かんぼく)蘿(つた/つる性植物の総称)歯朶植物(しだ=羊歯)光蘚(=光苔、ひかりごけ)蘚苔類(せんたいるい/コケ植物)棘(とげ)茄子の蔕(なすのへた)漿果(しょうか/液果/水分の多い果実)嫩(=二葉、双葉、ふたば)嫩葉(どんよう/若葉)嫩い葉(わかい/若い)花瓣(=花弁、かべん/真ん中は瓜)花びらの下の萼(=蕚、がく、うてな)花蕊(=花蘂、花蕋、かずい、はなしべ)雄蘂(=雄蕊、雄蕋、ゆうずい、おしべ)水芭蕉の仏炎苞(ぶつえんほう)腋芽(えきが/脇芽(わきめ))苺の腋果房(えきかぼう)葯(やく/花粉を生成するおしべの一部)繖形花序(=散形花序、さんけいかじょ/サクラソウなど花が放射状につくもの)芒(=禾、のぎ/イネ科の植物の穂先の突起)蘖(ひこばえ/切り株の脇の新芽)分蘗(ぶんけつ/稲などで根元から新芽が出て株分かれする事)荊棘(=荊蕀、けいきょく、おどろ、いばら=茨)剪定する(せんていする)草毟り(くさむしり)花卉市場(かきしじょう/卉は草の総称)椎茸の榾木(ほだぎ/しいたけ栽培の原木用に切った木)菽穀類(しゅこくるい/マメ科作物/イネ科作物は禾穀類(かこくるい))荳科の植物(まめか/荳は豆の意味)粃(=秕、しいな/殻ばかりで中身のない籾)小麦の麩(ふすま/小麦をひいた後の皮、鶏などの飼料にする)稼穡(かしょく/稼(種まき)と穡(収穫)、農業)
◆植物の観賞
桜が滿開(=満開)花が咲き亂れる(=乱れる、みだれる/亂は乱の旧字)草木が踈らに生えている(=疎ら、まばら)一朶の桜(いちだ/花や雲のひとかたまりの単位)簇簇と茂る薔薇(そうそう、ぞくぞく/雲や花が群がり集まる)紫陽花が簇がって咲いている(=群がって、叢がって、むらがって)攅簇する小花(さんそう/群れ集まる)草木が萠える(=萌える/草木が芽を出す)草木が槁れる(かれる/枯れる)雑草が萋々と茂る(せいせい)百花繚乱(=百花撩乱、ひゃっかりょうらん)香気芬芬(こうきふんぷん/よい香りが漂う)蓊鬱たる森林(おううつ/草木や雲が盛んに茂る)繽紛と舞う桜(ひんぷん/花や雪が乱れ飛ぶさま)草木が舒びる(のびる/舒はのびる、広がる、ゆるやか)嫋やかな柳の枝(たおやか、しなやか)佶屈とした梅の木(=詰屈、きっくつ/曲がりくねっている、難解な文章にも)樛木(きゅうぼく、つがのき/枝が曲がった木)花瓶に花を插す(=挿す、さす)五穀豐穰(=五穀豊穣、ごこくほうじょう)
◆慣用句など
猫に木天蓼(ねこにまたたび)蓼食う虫も好き好き(たでくうむしもすきずき)槿花一朝の夢(きんかいっちょうのゆめ/栄華の儚さ/槿(むくげ)の花は一日で散ることから)疾風に勁草を知る(しっぷうにけいそうをしる/激しい風が吹いた時に倒れない草が見分けられる)橙黄橘緑(とうこうきつりょく/橙が黄色く橘が緑になる頃、初冬)艸千里(くさせんり/三好達治の詩集/艸=草)鷽埀櫻(うそしだれざくら/葛飾北斎の錦絵)茆茨は翦らず、土階三等のみ(ぼうしはきらずどかいさんとうのみ/茅葺き屋根の端は切りそろえず、階段は土の三段のみ/茆(かや、じゅんさい)茨(いばら/茅葺きの屋根)=茅(かや/茅葺き、萱葺きの屋根)/堯(ぎょう)帝の宮殿の質素な様)木を拆いて(さいて/裂く、開く、割る/古事記)綿柎開(わたのはなしべひらく/七十二候)瓊葩綉葉(けいはしゅうよう/玉のように美しい花、美しい葉/綉は繍の異体字)桃の夭夭たる其の葉蓁蓁たり(しんしん/葉が盛んに茂っている/詩経)薫蕕器を同じくせず(くんゆううつわをおなじくせず/薫は良い香りの草、蕕は悪臭のする草/善人と悪人は同じ場所にいることができない)
【食べ物、メニュー】
◆調味料、食べ物
味醂(みりん)胡椒(こしょう)山椒(さんしょう)生姜(しょうが)焼き魚の上の薑(=椒、はじかみ、葉生姜の甘酢漬け)茗荷(みょうが)塩糀(=塩麹、しおこうじ)鹽(=塩、しお)顆粒だし(かりゅうだし)辣韮/薤/辣韭(らっきょう)韭(=韮、にら)茗荷(みょうが)葫(=大蒜、にんにく)茖葱(かくそう/行者大蒜(ギョウジャニンニク))辣油(ラー油)茴香(ういきょう/フェンネル)炒飯(チャーハン)餃子(ギョウザ)拉麺(ラーメン)中華麺の鹹水(かんすい)豆腐作りの滷汁(=苦汁、にがり/塩化マグネシウム)炒り豆(=煎り豆、いりまめ)藪蕎麦(やぶそば)棊子麺(=碁子麺、きしめん)麥(=麦、むぎ)蕎麥(=蕎麦、そば)胚芽米(はいがまい)粳米(うるちまい)糯米(=餅米、もちごめ)五分搗き米(ごぶづきまい)餠(=餅、もち)蔗糖(しょとう、ショ糖/サトウキビなどから取れる糖)甘蔗(かんしょ/さとうきび)甘藷(かんしょ/さつまいも※第1水準漢字)蔬菜(そさい/野菜)鮨(すし)鮒鮓(=鮒鮨、ふなずし)お稻荷さん(=お稲荷さん、おいなりさん/いなり寿司)饂飩(うどん)麺麭(=麪包、パン、めんぽう)蒟蒻(=菎蒻、こんにゃく)天麩羅(=天麸羅、てんぷら)麩のお吸い物(=麸、ふ)海鮮丼(かいせんどん)筍(たけのこ)蕪菁(=蕪、かぶ)蓴菜(じゅんさい)鹹草(=明日葉、あしたば)莢豌豆(さやえんどう)牛蒡(ごぼう)薯蕷芋(とろろいも)親子丼の野蜀葵(=三つ葉、みつば)獨活のきんぴら(=独活、うど/山菜)蕗の薹(ふきのとう/山菜)薇(ぜんまい/山菜)目箒(めぼうき/バジル/種子はバジルシード)蒔蘿(じいら/ディル/ハーブ)香蕈(こうたけ、しいたけ=椎茸)松蕈(=松茸、まつたけ)玉蜀黍(とうもろこし)胡蘿蔔(こらふ/人参)蘿蔔(らふく、すずしろ/大根)萵苣(ちしゃ、ちさ/レタス)菠薐草(=法蓮草、ほうれんそう)蔓茘枝(つるれいし/苦瓜、ゴーヤ)鵲豆(ふじまめ=藤豆、千石豆)碾割納豆(=挽割納豆、ひきわりなっとう)藁苞納豆(わらづとなっとう)納豆の苞苴(つと)鶉の卵(うずらのたまご)紅白膾(こうはくなます)
◆デザート、果物、お茶
苺(=莓、いちご)檸檬(れもん)朱欒(ざぼん/柑橘類)櫻桃(=桜桃、おうとう/さくらんぼ)花櫚(=花梨、榠櫨、かりん/のど飴など)椪柑(=凸柑、ポンカン/柑橘)五斂子(ごれんし/スターフルーツ)扁桃(へんとう/アーモンド)棗(なつめ/クロウメモドキ科で赤い実/中国など)棗椰子(なつめやし/デーツ/ヤシ科で赤い実、エジプトなど)澁柿(=渋柿、しぶがき)柿を醂す(かきをさわす/渋を抜くこと)茘枝(れいし/ライチ)柯柯阿の実(=加加阿、カカオ/チョコレートの原料)華尼拉(バニラ)蟠桃(ばんとう/西遊記に出てくる平たい桃)碾茶(てんちゃ/抹茶の原料)焙じ茶(ほうじちゃ)茉莉花茶(まつりかちゃ/ジャスミンティー)珈琲(コーヒー)銅鑼焼(どらやき)羊羹(=羊羮、ようかん)餠(=餅、もち)團子(=団子、だんご)草餅の艾(よもぎ=蓬/お灸の艾(もぐさ))饅頭(まんじゅう)餡饅(あんまん)餡子(あんこ)雛霰(ひなあられ)アンパンの罌粟の実(=芥子、けし)菱葩餅(ひしはなびらもち/花びら餅/牛蒡と味噌餡を二つ折りで挟んだ正月の和菓子)鶯餅(うぐいすもち/青きな粉をまぶした早春の和菓子)搗栗(=勝栗、搗栗子、かちぐり/栗の殻と渋皮を取り除いて乾燥させた保存食/平安時代)鳳梨酥(オンライソー、フォンリースー/台湾のパイナップルケーキ)菠蘿包(ポーローパーウ/香港のパイナップルパン/メロンパンのようなパン)
◆外国の料理
豆瓣醤(=豆板醤、トウバンジャン)香醋(=香酢、こうず/中国の黒酢)花椒(ホアジャオ)青椒肉絲(チンジャオロース)涼拌三絲(リャンバンサンスー/春雨サラダ)東坡肉(トンポーロー/豚バラ角煮)滷肉飯(=魯肉飯、ルーローハン)酸辣湯麺(サンラータンメン)炸醤麺(ジャージャーメン)小籠包(ショウロンポウ)粽(=粽子、ちまき/中華おこわ又は端午の節句の甘いだんご)中華粥の枸杞の実(くこのみ)魚翅スープ(=鱶鰭、フカヒレ)蔘鷄湯(=参鶏湯、サムゲタン)犢のカツレツ(=仔牛のカツレツ、こうし)雉肉のロースト(きじにくのロースト)牛臑肉のシチュー(ぎゅうすねにく)山鶉のグリル(やまうずら/ペルドロー/ジビエ料理)鵞鳥の肝(がちょうのきも/フォアグラは鴨や鵞鳥の肝臓)白黴のチーズ(しろかびのチーズ/カマンベールなど)
◆魚料理
子持ち鰈(こもちかれい)湯引き鱧(ゆびきはも)鱚の天ぷら(きすのてんぷら)鰤大根(ぶりだいこん)鰰の塩焼き(はたはたのしおやき)鰆の西京焼き(さわらのさいきょうやき)鰺のたたき(=鯵、あじのたたき)鬢長鮪の握り(びんちょうまぐろ)鮗の塩焼き(このしろ/出世魚、コハダは寿司ネタ)鯒の刺し身(こち/=マゴチ)梭魚の干物(=梭子魚、かますのひもの)鮃の刺し身(=平目、ひらめ)鱸のムニエル(すずき)身欠き鰊(=身欠き鯡、みがきにしん/ニシンの干物)疣鯛の塩焼き(いぼだい、えぼだい)蜆の味噌汁(しじみのみそしる)牡蠣フライ(=牡蛎、かき)紫貽貝の白ワイン蒸し(むらさきいがい/ムール貝))鯣烏賊(するめいか)牡丹蝦(=海老、ぼたんえび)蛯真薯(=海老真薯、えびしんじょ)鮟鱇の肝(あんこうのきも)鼈出汁(すっぽんだし)泥鰌鍋(=鯲鍋、どじょうなべ)茹で鮹(=蛸、鱆、章魚、ゆでたこ)鯏の酒蒸し(あさりのさかむし=浅蜊)鰮の梅煮(=鰯、鰛、いわしのうめに)鯰の蒲焼き(なまずのかばやき)蝦蛄の握り(しゃこのにぎり)小鰕の佃煮(=小蝦、小海老、こえび)鮠の天ぷら(はや/ウグイなどコイ科淡水魚中型の総称/川魚)鮖の甘露煮(=鰍、かじか)鯊の天ぷら(=沙魚、はぜのてんぷら/沿岸部にいる、釣りに人気)鯔の唐揚げ(=鰡、ぼら、いな/出世魚/卵はカラスミになる)おせちの鯑(=数の子、かずのこ/鰊(にしん)の卵なので鰊子、鯡子とも)鱈の雲膓の吸い物(=雲腸、たらのくもわた/白子(しらこ))熬海鼠(いりこ/干しナマコ/中華料理の材料)搗布の味噌汁(かじめのみそしる/海藻、ヨードの原料)石蓴のふりかけ(あおさ)刺し身のつまの江籬(=海髪、於胡海苔、おごのり/寒天の原料の海藻)海蘊の酢の物(=水雲、もずく/海藻)鮑のステーキ(=鰒、蚫、あわび)蚶(あかがい/赤貝の古名)蠑螺の壺焼き(えいら、さざえ)琵琶湖の鰉(ひがい/コイ科の淡水魚/滋賀県)魚の擂り身(すりみ/蒲鉾など)
◆調理、郷土料理
燒肉(=焼肉、やきにく)辨當(=弁当、べんとう)卵の殼(=殻、から)糅飯(かてめし、かて飯/米をかさ増しするための大根や芋などの炊き込みご飯)豆腐の鼈甲餡(べっこうあん)鶏の霙和え(みぞれあえ)菠薐草の韲え物(=和え物、ほうれんそうのあえもの)薩摩芋の毬栗揚げ(いがぐりあげ)熨斗鮑(のしあわび/慶事の縁起物)饅膾(ぬたなます/酢味噌の和え物)沖膾(おきなます/釣った魚を船上で細かく切って生で食べる料理)棹物(さおもの/羊羹などの細長く切った菓子)稷団子(きびだんご=黍団子/桃太郎)豆粢(まめしとぎ/青森南部の郷土菓子、今の餅の原型)薯蕷饅頭(じょうよまんじゅう/引き出物などの山芋入りの饅頭、上用饅頭)栗金飩(くりきんとん/茶巾で絞った和菓子で、正月の栗金団とは別/岐阜県)卓袱料理(しっぽくりょうり/長崎の郷土料理)醢汁鍋(しょっつるなべ/魚肉を塩づけにして発酵/秋田の郷土料理)醢(ひしお、しおから)鮴の佃煮(ごりの佃煮/鮴はカジカ(鰍)やハゼ(鯊)などの淡水魚をさす/石川県金沢の加賀料理)苹果(へいか/林檎/銀河鉄道の夜)糒(ほしい、ほしいい、かれいい/干し飯/干し飯の携帯食/平安時代)道明寺糒(どうみょうじほしい/粉にすると桜餅の道明寺粉になる)餉(かれい、かれいい/乾れ飯/干し飯の携帯食/平安時代)苴(=掻敷、皆敷、かいしき/食べ物の下に敷く葉や紙)八和齏(はちわさい/中国南北朝時代の調味料)
◆酒
醪(もろみ/日本酒の醸造工程でできる、漉すと酒粕と日本酒に分かれる)濁醪(=濁酒、どぶろく/漉す工程を経ていない酒、もろみ酒)ウイスキーの蒸餾(=蒸留、蒸溜、じょうりゅう)酒を釀す(=醸す、かもす)溷六(どぶろく/酒に酔いつぶれた者)蟒蛇(=蠎蛇、うわばみ/大蛇、大酒飲みの意)翌朝の宿酲(しゅくてい/二日酔い)花看半開酒飲微醺(花は半開を看(み)酒は微醺(びくん/少し酔うこと)を飲む/適量がよい)酩酊(めいてい)飮む(=飲む、のむ)醉う(=酔う)酒を呷る(あおる)酒を侑める(すすめる/飲食をすすめる)お酒は嗜む程度(たしなむ)酒色に酖る(ふける)度嶂散(=度瘴散、どしょうさん/宮中で正月のお屠蘇(おとそ)の三献目のもの/日本)
◆慣用句など
羹に懲りて膾を吹く(=羮、あつものにこりてなますをふく/羹、羮は熱いスープ)鱠(=魚膾、なます/魚肉を用いた膾に使うことがある)葷酒山門に入るを許さず(くんしゅさんもんにいるをゆるさず/葷は大蒜、韮など匂いのある野菜/禅寺の門前に立つ石碑、不許葷酒入山門)禁葷食(きんくんしょく)葷羶(くんせん/匂いの強い野菜と、生ぐさい肉(羊肉))竹笋生(たけのこしょうず/竹笋=筍/七十二候)鯔背な若者(いなせ/粋で男気がある/鯔背=魚河岸の若者のまげが鯔(ぼら、いな)の背の形だった)蓴羹鱸膾(じゅんこうろかい/蓴菜(じゅんさい)の羹(あつもの)と鱸(すずき)の膾(なます)/故郷の味を思い出し故郷に帰ったという故事)蓮藕馬蹄図(れんぐうばていず/蓮藕は中国語で蓮根/結婚祝いの吉祥図)徒だ餔啜するのみ(ほせつ/飲食する/孟子)
【食事と生活】
◆食べる
囓る(=齧る、噛る、かじる)舐める(=嘗める、甞める、甜める、なめる)啜る(すする)貪る(むさぼる)嗅ぐ(かぐ)舌の味蕾(みらい)鹹い(=塩辛い、しおからい)澀い(=澁い、渋い、しぶい)出涸らしのお茶(でがらし)舌が痺れる(しびれる)涎(よだれ)食事を濟ました(=済ました、すました)
◆調理、食事
焙煎(ばいせん)炒める(いためる)豆を熬る(=煎る、炒る、いる)炙る(あぶる)茹でる(ゆでる)布で濾す(=漉す、こす/調理では漉の方が多い、漉し餡、裏漉し)蒸籠(=蒸篭、せいろ、せいろう)熱燗(あつかん)銚釐(ちろり/酒を温める容器)燻製(くんせい)焙烙(ほうろく、お茶などを炒る素焼きの土鍋)嗜好品(しこうひん)健啖家(けんたんか)吝嗇家(りんしょくか/けち)躾(しつけ)朝餉(あさげ)馥郁とした(ふくいくとした)御馳走を拵える(こしらえる)お茶を淹れる(おちゃをいれる)胡麻を擂る(ごまをする)餅搗き(もちつき)賽の目切り(さいのめぎり)お食事處(おしょくじどころ=お食事処)臺所(=台所、だいどころ)生け簀(いけす)俎(まないた=俎板)篩(ふるい)笊(ざる)金盥(かなだらい)廚(=厨、くりや/台所、涅屋)卓袱台(ちゃぶだい)焜炉(こんろ)鍋の葢(=蓋、ふた)お櫃(おひつ)飯畚(めしふご/飯櫃(めしびつ)を入れて保温する)薬罐(やかん=薬缶/薬鑵)罐詰(=鑵詰、缶詰、かんづめ)罎詰(=瓶詰、壜詰、びんづめ)壜ビール(びんびーる)枡で酒を飲む(ます)飯盒炊爨(はんごうすいさん)火を熾す(おこす)榾火(ほたび/囲炉裏や竈の火)碾臼(=挽臼、ひきうす)自在鉤(=自在鈎、じざいかぎ/囲炉裏で使うフック)焚き火の燠火(=熾火、おきび)燃え滓(もえかす)竈(かまど、へっつい)榾柮(ほた、ほだ、こっとつ/薪、木切れ)家族団欒(かぞくだんらん)茶碗蒸しに鬆が入る(すがはいる/細かい隙間ができて食感が悪い)五臓六腑に染み渡る(ごぞうろっぷにしみわたる)パイプを銜える(=啣える、くわえる)茶碗に罅が入る(ひび)銀杏が罅ぜる(=爆ぜる、はぜる)パンを捏ねる(こねる)食事を奢る(おごる)宴も酣ではございますが(=闌、たけなわ)食噐(=食器、しょっき)鍋の焦げを刮げる(こそげる)
【道具、調度、昔の暮らし】
炬燵(こたつ)屏風(びょうぶ)行事用の幔幕(まんまく/紅白幕など)一棹(ひとさお=一竿/箪笥の数え方)絨毯(=絨緞、じゅうたん)疊、疉、疂(=畳、たたみ)琺瑯(ほうろう)壺(=壷、つぼ)竹籠(たけかご)水甕(みずがめ)箒(=帚、菷、ほうき)烟草(=煙草、莨、たばこ)莨盆(=煙草盆、たばこぼん)鋏(はさみ)籐椅子(=籘椅子、とういす)檜風呂(ひのきぶろ)石燈籠(いしどうろう)上がり框(あがりかまち)廂(=庇、ひさし)甍(いらか)籬(まがき/竹や柴の目の粗い垣根)蝙蝠傘(こうもりがさ)書齋(=しょさい)閂をはずす(かんぬき)土藏(=土蔵、どぞう)筧(かけひ、竹や木の樋(とい))橇遊び(そりあそび)橇(かんじき)襯衣(シャツ)手帛(ハンカチ)絲(=糸)蝦蟇口の財布(がまぐち)懷中時計(=懐中時計、かいちゅうどけい)護謨(ごむ)喇叭(ラッパ)鞦韆(ぶらんこ)錻力の玩具(ブリキのがんぐ)厠(=廁、かわや)閨(ねや)衾(ふすま/平安時代の掛け布団)褥(しとね/寝るときの敷物)蓐(しとね)藺草(いぐさ/畳の原料)茣蓙(ござ/藺草の敷物)筵(=莚、蓆、席、むしろ/稲わらなどの敷物)簟(たかむしろ/竹や籐(とう)のむしろ、夏の敷物)簀子(すのこ)葭簀(よしず)廐(=厩、廏、うまや=馬屋/厩が一般的)秣桶(まぐさおけ/牛馬の飼葉桶/=蒭まぐさ)簑(=簔、蓑、みの/雨具)簑笠(=簔笠、蓑笠、みのかさ)叺(かます/藁蓆(わらむしろ)を加工した袋)稲舂(いねつき、いなつき/臼と杵で籾殻を取る、稲搗き/精米)連枷(れんか/脱穀用の棹、殻竿(からざお)と同じ)喞筒(そくとう、ポンプ)陋屋(ろうおく/狭くてみすぼらしい家)旅籠(はたご)俥屋(くるまや)馭者(ぎょしゃ)車輌(=車両、車輛、しゃりょう)廬を結ぶ(=庵/菴、いおり/小さな住居を建てる)磴(いしざか=石坂)甃(いしだたみ、しきがわら=石畳、敷き瓦)跫音(=足音、あしおと、きょうおん)輕油(=軽油、けいゆ/ディーゼルエンジンの燃料)水を入れる缸(かめ/瓶)
【旧字・異体字などで他ジャンルに入らないもの】
泪(=涙、なみだ)塲所(=場所、ばしょ)徃復(=往復、おうふく)怡ぶ(よろこぶ/喜ぶ、心がなごむ)懌ぶ(よろこぶ/喜ぶ、楽しむ)踴る(=踊る、おどる)攷える(かんがえる/考える)决定(=決定、けってい/異体字)休憇(=休憩、きゅうけい/憇は憩の異体字)御辭儀(=お辞儀、おじぎ)會釋(=会釈、えしゃく)聲(=声、こえ)晝(=昼、ひる)體育(=体育、たいいく)合氣道(=合気道、あいきどう)試驗(=試験、しけん)學ぶ(=学ぶ、まなぶ)嚴しい(=厳しい、きびしい)奬勵(=奨励、しょうれい)專門(=専門、せんもん)選擇(=選択、せんたく)發明(=発明、はつめい)雜誌(=雑誌、ざっし)戀(こい=恋)廣い(広い)狹い(=狭い、せまい)顏(=顔、かお)來る(=来る、くる)歸る(=皈る、帰る、かえる)遲い(=遅い)車に乘る(=車に乗る、のる)自轉車(=自転車)寢る(=寝る、ねる)屆く(=届く、とどく)惱む(=悩む、なやむ)騷ぐ(=騒ぐ、さわぐ)爲す(=為す)變化(=変化、へんか)搖れる(=揺れる、ゆれる)滯在(=滞在、たいざい)覺悟(=覚悟、かくご)摸樣(=模様、もよう)~と稱する(=称する、しょうする)稱える(=称える、たたえる)懷かしい(=懐かしい)耻(=恥、はじ)荷物を擔ぐ(=担ぐ、かつぐ)隱れる(=隠れる、かくれる)盜む(=盗む、ぬすむ)僞る(=偽る、いつわる)石を碎く(=砕く、くだく)壞れる(=壊れる、こわれる)搜す(=捜す、さがす)檢査(=検査、けんさ)挾む(=挟む、さしはさむ)缺陷(=欠陥、けっかん)觸る(=触る、さわる)讀む(=読む、よむ)續ける(=続ける、つづける)餘暇を過ごす(=余暇、よか)餘り(=余り、あまり)豐か(=豊か、ゆたか)擴大(=拡大、かくだい)榮譽(=栄誉、えいよ)觀る(=観る、みる)御覽になる(=御覧になる、ごらんになる)敍述(=叙述、じょじゅつ)推奬(=推奨、すいしょう)田舍(=田舎、いなか)近鄰(=近隣、きんりん)縱(=縦)斷乎として(=断乎として)證據(=証拠、しょうこ)不謹愼(=不謹慎、ふきんしん)祕密(=秘密、ひみつ)愚癡(=愚痴、ぐち)靜肅に(=静粛、せいしゅく)壓迫=圧迫、あっぱく)圈外(=圏外、けんがい)物貭(=物質、ぶっしつ)發祥の地(=発祥、はっしょう)
◆貨幤(=貨幣、かへい)價値(=価値、かち)賣る(=売る、うる)售る(=売る、うる)賣卻(=売却、ばいきゃく)讓る(=譲る、ゆずる)萬屋(よろずや=万屋)收入(=収入)儉約(=倹約、けんやく)經濟(=経済、けいざい)經營(=経営、けいえい)勞働(=労働、ろうどう)權利(=権利、けんり)選󠄁擧(=選挙)民亊裁判(=民事裁判、みんじさいばん/亊は事の異体字)協贊(=協賛、きょうさん)
◆本當に(=本当に、ほんとうに)總て(=総て、すべて)兩方(=両方、りょうほう)何處(=何処、どこ、いずこ)澤山(=沢山)恆に(=恒に、つねに)
◆第一囘(=第一回、だいいっかい)數年前(=数年前、すうねんまえ)年齡(=年齡、ねんれい)数个所(=数ヶ所、すうかしょ/個の簡体字)年號(=年号、ねんごう/元号)
◆◯◯樓(=◯◯楼、◯◯ろう/中華料理店名に多い)○○總本家(=〇〇総本家、そうほんけ)○○本舖(=〇〇本舗、ほんぽ)○○菴(=〇〇庵、あん)〇〇莊(=〇〇荘、そう)別墅(べっしょ/別荘、別宅)戸塚元甼別道(=戸塚元町、もとまち/東海道五拾三次之内/甼は町の異体字)
【地名、組織、施設、山、湖、観光地、難読、旧字、かつて存在していたものも含む】
◆地域や組織
關東地方(=関東地方、かんとう)東亰(=東京、とうきょう)澁谷(=渋谷、しぶや)淺草(=浅草、あさくさ)靜岡縣(=静岡県、しずおか)廣島縣(=広島県、ひろしま)沖繩縣(=沖縄県、おきなわ)横濱(=横浜、よこはま)仙臺(=仙台、せんだい)縣立圖書館(=県立図書館、けんりつとしょかん)〇〇縣廳(=縣廰、県庁、けんちょう)〇〇驛(=〇〇駅、えき)〇〇區(=〇〇区、く)國民(こくみん)帝國(ていこく)學校(がっこう)會社(かいしゃ)政黨(=政党、せいとう)讀賣新聞(=読売、よみうりしんぶん)産經新聞(=産経、さんけいしんぶん)野村證券(=証券、のむらしょうけん)〇〇礦業(=鉱業、こうぎょう)大井川鐵道(=鉄道、おおいがわてつどう)鐡道(=鉄道、鐵道、てつどう/鉄の異体字)新日本製鐵(=製鉄、しんにほんせいてつ)遞信省(=逓信省、ていしんしょう/郵便、通信、運輸などの省)
◆教育
藝大(=芸大、げいだい)慶應大学(けいおう)獨協大学(どっきょう)駒澤大学(こまざわ)佛教大学(ぶっきょう)雙葉学園(ふたば)成蹊学園(せいけい)済々黌高等学校(せいせいこう/熊本県立)昌平黌(しょうへいこう/昌平坂学問所(しょうへいざかがくもんじょ)/江戸時代)大斈(=大学/斈は学の異体字)
◆地名
茗荷谷(みょうがだに/東京都)松濤(しょうとう/東京都)油壺湾(あぶらつぼわん/神奈川)鞆の浦(とものうら/広島にある湾、ごくまれに靹浦表記もあり)印旛沼(いんばぬま/千葉県)偕楽園(かいらくえん/茨城県の日本庭園)支笏湖(しこつこ/北海道の湖)塩竈市(しおがまし/宮城県塩釜市)閖上(ゆりあげ/宮城県名取市の地区)勝鬨橋(かちどきばし/東京)白鬚橋(しらひげばし/東京都隅田川の橋)諫早市(いさはやし/長崎県)四條畷市(しじょうなわてし/大阪府)五條市(ごじょうし/奈良県)檜山郡(ひやまぐん/北海道)三潴郡(みずまぐん/福岡県)鰺ヶ沢町(あじがさわまち/青森県)檮原町(ゆすはらちょう/高知県)伯耆町(ほうきちょう/鳥取県)靱本町(うつぼほんまち/大阪府)上閭(かみさと/埼玉県鴻巣市)下條村(しもじょうむら/長野県)聖籠町(せいろうまち/新潟県)蘂取村(しべとろむら/北海道)三潴町(みづままち/福岡県)東京都島嶼部(とうしょぶ/天気予報で見る)高擶駅(たかたまえき/山形県)暘谷駅(ようこくえき/大分県)滕屋町(ちぎりやちょう/京都府)豆酘崎(つつざき/岬/長崎県)蓼科高原(たてしなこうげん/長野県の高原)祇園・祗園(ぎおん、旁は下の棒なしが正だが一般に混同されている、偏はJISの規格による)皀莢町(さいかちちょう/京都府)馬籠宿(まごめじゅく/宿場町/岐阜県)仙娥滝(せんがたき/昇仙峡/山梨県)邃渓園(すいけいえん/東京都)驫木駅(とどろきえき/青森県)大峪城(おおがけじょう/富山県)尾駮沼(おぶちぬま/青森県)猊鼻渓(げいびけい/岩手県)峩々温泉(ががおんせん/宮城県)大谿川(おおたにがわ/兵庫県)斫石峠(きりいしとうげ/福岡県)樮川(ほくそがわ/和歌山県の地名)啝ノ浦漁港(なぎのうら、大分県)朷迫(おうこざこ/朷(とう、他に単語なし)朸(おうご、天秤棒)/朸迫からの誤記か/大分県)啌の前(うそのまえ/熊本県)駛馬町(はやめまち/福岡県にあった町)長湫村(ながくてむら/現在の長久手市/愛知県)巖流島の戦い(=巌流島、がんりゅうじま/宮本武蔵と佐々木小次郎の決闘/山口県の島)淞北台(しょうほくだい/島根県松江市)掖上駅(わきがみえき/奈良県)御嶽山(おんたけさん/長野県の火山)涸沢岳(からさわだけ/長野県と岐阜県の間の山)姨捨山(おばすてやま、長野県の地名)剱岳(つるぎだけ、富山県の山、劒嶽など異体字多数)瑞牆山(みずがきやま/山梨県)西大巓(にしだいてん、巓は頂上の意味/吾妻連峰/福島県と山形県)行縢山(むかばきやま/宮崎県)燧ヶ岳(ひうちがたけ/福島県)屹兎屋山(きっとやさん/福島県)槇尾山(まきおさん/大阪府)箟岳山(ののだけやま/宮城県)嫩草山(=若草山、わかくさやま/奈良県)賽の磧(さいのかわら/火山礫の岩原/宮城県)糺の森(ただすのもり/京都府)神居古潭(かむいこたん/景勝地/北海道)平戸領地方八竒勝(ひらどりょうぢかたはっきしょう/平戸八景/長崎の風景地/竒は奇の異体字)轌町(そりまち/轌(そり)は秋田県に多い地名)掵上(はばうえ/掵(はば)は秋田県に多い地名)二ツ杁駅(ふたついりえき/愛知県/圦・杁(いり)は愛知岐阜に多い地名)坿(がけ/福島県)垳(がけ/埼玉県八潮市)圷(あくつ/茨城県に多い地名、名字/低湿地の意味、阿久津)三和町岼(みわちょうゆり/岼は京都府に見られる地名)鍛治谷逧(かじやざこ/逧は岡山県にある地名)岩峅寺(いわくらじ、富山県にある地名)荻埣(おぎぞね/埣(そね)は宮城県に見られる地名)屶磋沢(なたとぎざわ/秋田県)椌木通(ごうらきどおり/宮城県)乢(たわ/峠の意味/岡山県の地名に)梺(ふもと/秋田県などの地名に)十万刧(じゅうまんごう/福島県/刧は劫の異体字)呰部町(あざえちょう/岡山県にあった町)咾分(おとなぶん/佐賀県)哘(さそう/青森県の地名)囎唹郡(そおぐん/鹿児島県にあった郡/現在の曽於郡)圸の上(ままのうえ/山形県)墹之上(ままのうえ/静岡県)中墫(なかまま/宮城県)壗下(まました/神奈川県)垪和(はが/岡山県の地域)垰(たお/山口県)埖渡(ごみわたり/青森県)塰泊(あまどまり/鹿児島県)娚杉町(めおとすぎまち/石川県)山岌越(さんぎゅうごえ/大分県の峠)中岫(なかぐき/青森県)沢岻(たくし/沖縄県)峇清(ごうせい/山口県)峺迫(がいさこ/バス停/島根県)俎嵒(まないたぐら/群馬県の山)峨嵋山(がびざん/山口県)天嶬の鼻(てんぎのはな/愛媛県の岬)嶐郷村(りゅうごうむら/茨城県にあった村)愽目貫(ばくめき/福島県/愽は博の異体字)三本木中掫(さんぼんぎちゅうせり/青森県)枅川村(ひじきがわむら/三重県)柤大池(けびおおいけ/兵庫県)柆野(くいの/愛媛県)栫ノ原遺跡(かこいのはらいせき/鹿児島)三厩梹榔(みんまやひょうろう/青森県)口吉川町桾原(くちよかわちょうくぬぎはら/兵庫県)棡谷(ゆずりだに/福井県)椥辻駅(なぎつじえき/京都府)棯小野(うつぎおの/山口県)椣原(しではら/奈良県)棆町(くぬぎまち/福島県)楜ヶ原川(くるみがはらがわ/富山県の川)楴山(くしやま/正しくはてへんに帝の漢字の代用として/山口県)榿木原遺跡(はんのきはら/滋賀県/榿木は榛の木(ハンノキ)の中国名)槝之浦(かしのうら/鹿児島県)橲原(じさばら/福島県)大垈(おおぬた/山梨県)垉六(ほうろく/愛知県)大岾(おおはけ/埼玉県)档ヶ山(まてがやま/鹿児島県)三ツ椡(みつくぬぎ/新潟県)石橸(いしだる/静岡県)汢の川(ぬたのかわ/高知県)粐蒔沢(ぬかまきざわ/秋田県)粭島(すくもじま/山口県)糘尻(すくもじり/広島県)膤割(ゆきわり/熊本県)小鍄(こがすがい/山形県)嵶(たお、たわ/岡山県に見られる)挧谷(とちだに/福井県)殕森(かぶれもり/福島県)泓ノ壺町(ふけのつぼちょう/京都府)沺(さこ/香川県)御津町泙野(みとちょうなぎの/愛知県)淌濤(しょうとう/高知県)淕別村(りくんべつむら/現在の陸別町(りくべつちょう)/北海道)淆渮溜(ゆかる/秋田県)湶町(あわらまち/富山県)大瀁村(おおぶけむら/新潟県にあった村)珸瑤瑁諸島(ごようまいしょとう/現在の歯舞群島(はぼまいぐんとう))畉田(ふた/新潟県)畩ヶ山(けさがやま/鹿児島)祭畤大橋(まつるべおおはし/岩手県の橋)畭町(はりちょう/徳島県)十五畴(じゅうごうね/宮城県)深草秡川町(ふかくさはらいがわちょう/京都府)笂井町(うつぼいまち/群馬県)筱見四十八滝(ささみしじゅうはちたき/兵庫県)粡町(あらまち/山形県)綣(へそ/滋賀県)馬緤町(まつなぎまち/石川県)罧原(ふしはら/京都府)小泉肬石(こいずみいぼいし/宮城県)苙岡(おろおか/鹿児島)莅(のぞき/山形県)莇谷(あざみだに/石川県)萪内遺跡(しだないいせき/岩手県)葹田(なもみだ/秋田県)蠑螺が岳(さざえがたけ/福井県の山)釛(こがね/鳥取県)赤鏥(あかさび/新潟県)鰔川町(うぐいかわちょう/北海道)鴪坂(うとさか/秋田県)鷆和(てんわ/兵庫県/天和駅、鷏和)鼡野町(ねずみのちょう/静岡県)
◆
〇〇城址(=〇〇城跡、城阯、しろあと、じょうし)〇〇碆灯台(〇〇ばえとうだい/碆は岩礁)西五番之砠灯標(にしごばんのばえとうひょう/砠は石山/広島県にある灯台)
◆昔の地名
伯耆の國(ほうきのくに/出雲国と因幡国の間にある/律令国/飛鳥時代から明治初期)對馬國(=対馬国、つしまのくに/律令国)伊豫國(=伊予国、いよのくに/律令国)攝津國(=摂津国、せっつのくに/律令国)礪波郡(となみぐん/今の富山県砺波市/越中国の中の郡)安藝國(=安芸国、あきのくに/現在の広島県)讚岐國(=讃岐国、さぬきのくに/現在の香川県)飫肥藩(おびはん/今の宮崎県/藩=江戸時代の大名が治める)阿波国渭津城下之絵図(あわのくにいのつじょうかのえず/阿波国=徳島県、渭津城=徳島城)稙田郷(わさだごう/古代の郷/大分県)葛餝郡(=葛飾郡、かつしかぐん/下総国に属した郡)檍原(あおきはら、あわきはら/檍の木は諸説あり特定できない、イザナキが禊ぎをした場所/日本書紀)国樔(=国栖、国巣、くず、くにす/古代奈良県吉野地方にあった村)樢木郷(ついきぐん/豊前国(ぶぜんのくに)にあった村/令制国)渟浪田の稲を用て(ぬなた/日本書紀にでてくる水田)渟足柵(ぬたりのき、ぬたりのさく/古代の城柵、新潟)齶田(あきた、あいた/秋田の古名/日本書紀)渟代(ぬしろ/能代の古名/日本書紀)
【寺社・祭り】
◆
鑁阿寺(ばんなじ/栃木県)當麻寺(=当麻寺、たいまでら/奈良県)嚴島神社(いつくしまじんじゃ/広島県)來宮神社(=来宮神社、きのみやじんじゃ/静岡県)横浜媽祖廟(よこはままそびょう/神奈川県/媽祖は航海の守護神)藤崎八旛宮(ふじさきはちまんぐう/熊本県、八幡を八旛で表記)下後亟神明宮(しもごぜしんめいぐう/富山県)蠶養國神社(=蚕養国神社、こがいくにじんじゃ/福島県)鹽竈神社(=塩竈、塩釜、塩釡、しおがまじんじゃ/宮城県)金鑚神社(かなさなじんじゃ/埼玉県)大國魂神社(おおくにたまじんじゃ/東京都)鑾野御前神社(すずのごぜんじんじゃ/東京都)藏前神社(くらまえじんしゃ/東京都)寳登山神社(=宝登山、ほどさんじんじゃ/埼玉県)豊國神社(ほうこくじんじゃ/大阪府)彌榮神社(やえいじんじゃ/大阪府)柴籬神社(しばがきじんじゃ/大阪府)霧島岑神社(きりしまみねじんじゃ/宮崎県)筥崎宮(はこざきぐう/福岡県)基肄城(きいじょう/福岡県)石切劔箭神社(いしきりつるぎやじんじゃ/大阪府)顯國神社(=顕国、けんこくじんしゃ/和歌山県)彌彦神社(やひこじんじゃ/新潟県)氣比神宮(けひじんぐう、気比神宮/福井県)印鑰神社(いんにゃくじんじゃ/熊本県)瀧原竝宮(たきはらのならびのみや/三重県)太皷谷稲成神社(たいこだにいなりじんじゃ、太鼓を太皷で表記/島根県)與止日女神社(よどひめじんじゃ、与止日女神社/佐賀県)柞原八幡宮(ゆすはらはちまんぐう/大分県)月讀神社(つきよみじんじゃ/長崎県)覩上神社(とかみじんじゃ/長崎県)宝満宮竈門神社(ほうまんぐうかまどじんじゃ/福岡県)楞厳寺(りょうごんじ/京都府など)阿閇神社(あえじんじゃ/兵庫県)埀水神社(=垂水神社、たるみじんじゃ/島根県)掎鹿寺(はしかじ/兵庫県)櫟原神社(いちはらじんじゃ/富山県)大磧神社(たいせきじんじゃ/長野県)笶原神社(やはらじんじゃ/京都府)莵橋神社(うはしじんじゃ/石川県)
◆
立佞武多(たちねぷた、青森三大佞武多の一つ)山笠を舁く(かく、福岡県の博多祇園山笠)白朮詣り(をけらまいり、おけらまいり、京都祇園八坂神社の祭り)鷽替え神事(うそかえしんじ/太宰府天満宮など)天神祭の御鳳輦講(ごほうれんこう/大阪天満宮)松江祭鼕行列(どうぎょうれつ、鼕(どう)は太鼓/島根県)鑽火祭(さんかさい/出雲大社国造家が熊野大社から火燧臼(ひきりうす)と火燧杵(ひきりぎね)をもらい受ける神事/島根県)那覇爬竜(なはハーリー/沖縄の伝統行事の競漕)の爬竜船(はりゅうせん)国体の炬火リレー(きょか/松明、篝火)
【家族】
姑と舅(しゅうとめとしゅうと)倅(せがれ=悴、伜、忰)儂(わし)壯年(=壮年、そうねん)末裔(まつえい)妻を娶る(めとる)娵(=嫁、よめ)聟を取る(むこをとる=婿、壻)伉儷(こうれい/夫婦)竹取の翁と媼(=嫗、おうな)嫂(=兄嫁、あによめ)鰥(やもめ=寡/妻を失った夫)孀(やもめ/未亡人)先妣(せんぴ/亡くなった母/亡くなった父は先考(せんこう))お孃さん(=お嬢さん、おじょうさん)奧樣(=奥様、おくさま)嬶天下(=嚊天下、かかあでんか)卆寿のお祝い(=卒寿、90歳のお祝い/卆は卒の異体字)矍鑠とした(かくしゃく)耄碌する(もうろく)老い耄れる(おいぼれる)夭折(ようせつ/若いうちに死去する)歿後(=没後、ぼつご)母の俤が浮かぶ(=面影、おもかげ)子は鎹(こはかすがい)琴瑟相和す(きんしつあいわす、瑟は中国古代の弦楽器/夫婦の仲がよいこと)鴛鴦の契り(えんおうのちぎり/夫婦仲が良いこと)偕老同穴(かいろうどうけつ/夫婦が仲良く添い遂げること)銀の匙を咥えて生まれてきた(くわえて/裕福な家の子ども)呱呱の声をあげる(ここのこえをあげる/赤ん坊が生まれる)穉い(=稚い、おさない、いとけない)豎子(=孺子、じゅし/子供、若造)童丱(どうかん/子供、髪を総角(あげまき=丱、左右にまとめる)に結っていた/古代)齠齔(ちょうしん/歯の抜けかわる年ごろの子ども)孩兒(がいじ/赤ん坊、乳飲み子)妻孥(さいど/妻と子)嬖妾(へいしょう/お気に入りのめかけ、愛妾)窈窕たる淑女は君子の好逑(ようちょう/美しくしとやか//こうきゅう/良い連れ合い、配偶者)兄弟牆に鬩げども外その務りを禦ぐ(けいていかきにせめげどもそとそのあなどりをふせぐ/兄弟仲が悪くとも、外敵が来たときに力を合わせて戦うこと)娉ひし時に(よばひし/万葉集/娉ふは求婚するの意味)不邪婬戒(ふじゃいんかい/道徳に反する性行為をしない/仏教の五戒)嫖客(=飄客、ひょうかく/芸者買いをする男)嫐打ち(うわなりうち/うわなりは後妻のこと/歌舞伎十八番)富貴耄耋図(ふきもうてつず/耄(もう、70歳)耋(てつ、80歳)は猫と蝶と音が通じ、長寿を表す画題/中国)媾曳(=逢引、あいびき)媒妁人(=媒酌人、ばいしゃくにん/結婚の仲人)
【健康】
◆身体、症状
躰(=体、體、軆、からだ)脈搏(=脈拍、みゃくはく)頭顱(とうろ/頭)顱頂部(ろちょうぶ/頭頂部)靨(えくぼ)眩暈(=目眩、めまい)朦朧(もうろう)倦怠感(けんたいかん)足が悴む(かじかむ)足が攣る(つる)手が顫える(ふるえる)痒い(かゆい)癢い(かゆい)疼痛(とうつう/ずきずきする痛み)吭(のど/咽喉)鼾(いびき)子を孕む(はらむ)産褥熱(さんじょくねつ)臍の緒(へそのお)臍帯血(さいたいけつ)赤ちゃんの沐浴(もくよく)顋門(ひよめき/新生児の頭頂部)喃語(なんご)疳の虫(かんのむし)蟀谷(こめかみ)髮(=髪、かみ)脣(=唇、くちびる)睫毛(まつげ)瞼(まぶた)頤(=顎、腮、あご)嘔吐(おうと)痰(たん)噎せる(=咽せる、むせる)嗄れ声(しわがれごえ)喀血(=咯血、かっけつ/咳とともに出血する)鬱血(うっけつ)痣(あざ)癜風(でんぷう/皮膚の脱色や着色する皮膚感染症)白癜(しろなまず/尋常性白斑)黶(=黒子、ほくろ、あざ)疣贅(=疣、肬、いぼ)靤(=皰、にきび)面皰(めんぽう、にきび)面疔(めんちょう/毛嚢炎、細菌感染症)癰(よう/毛嚢炎の進行したもの)胼胝(=胝、たこ)皸(=皹、ひび、あかぎれ)麻痺(=痲痺まひ)膀胱(ぼうこう)胯間(=股間、こかん)睾丸(こうがん)膣(=腟、ちつ)肛門(こうもん)痔瘻(じろう)排泄(はいせつ)溲瓶(=尿瓶、しびん)浣腸(かんちょう)屁(へ)蟯虫(ぎょうちゅう)鼾(いびき)嗽(うがい)嚏(=嚔くしゃみ)喘息(ぜんそく)痙攣(けいれん)動悸息切れ(どうきいきぎれ)胃潰瘍(いかいよう)胃が靠れる(いがもたれる)乖離(かいり)洟水(=鼻水、はなみず)扁桃腺(へんとうせん)腦振盪(=脳振盪、脳震盪、のうしんとう)意識の溷濁(=混濁、こんだく)骨骼(=骨格、こっかく)顴骨(かんこつ、けんこつ/頬骨)心臟(=心臓、しんぞう)脉(=脈、みゃく)胃膓(=胃腸、いちょう)齒(=歯、は)歯齦(しぎん/歯茎)齲歯(うし/虫歯)咬合(こうごう/歯のかみ合わせ)膩苔(じたい/舌につく舌苔が厚い状態/漢方の舌診))嚥下(えんげ)誤嚥(ごえん)咀嚼(そしゃく)横膈膜(=横隔膜、おうかくまく)黄疸(おうだん)蕁麻疹(じんましん)水疱瘡(みずぼうそう)褥瘡(じょくそう)滲出液(=浸出液、しんしゅつえき)瘢痕(はんこん、傷跡)糜爛(びらん)傷口の爛れ(ただれ)伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん、とびひ)ジベルばら色粃糠疹(じべるばらいろひこうしん)掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)鞏皮症(=強皮症、きょうひしょう)壊疽(えそ)脳震盪(のうしんとう)瘤(こぶ)癇癪(かんしゃく)癲癇(てんかん)瀰漫性肺疾患(=濔漫性、びまんせいはいしっかん)膵臓(すいぞう)脛(すね)アキレス腱(あきれすけん)踵(かかと)頸椎(けいつい=頚椎譫妄(せんもう)内耳の蝸牛(かぎゅう)耳朶(じだ)頸椎(けいつい、首の骨)臀部(でんぶ)臍(へそ)肩胛骨(=肩甲骨、けんこうこつ)腋窩(えきか、脇の下のくぼみ)臂(=肘、肱、ひじ)上膊(じょうはく/二の腕、上腕)膕を伸ばす(ひかがみ/ひざの裏のくぼみ/剣道の姿勢で使う)腓腹筋(ひふくきん/ふくらはぎの筋肉)靱帯(=靭帯、じんたい)腓返り(こむらがえり/腓腹筋痙攣)橈骨(とうこつ、親指側の前腕骨)頸動脈(=頚動脈、けいどうみゃく)子宮頸癌(しきゅうけいがん)動脈瘤(どうみゃくりゅう)膽汁(=胆汁、たんじゅう)腎盂腎炎(じんうじんえん)腸の蠕動(ぜんどう)外反母趾(がいはんぼし/母趾=足の親指)拇指(=母指/手の親指)膠原病(こうげんびょう/関節リウマチなど)扁平足(へんぺいそく=偏平足)踝(くるぶし)跛行(はこう/足をひきずるように歩く)骨粗鬆症(こつそしょうしょう)マンモグラフィの集簇性石灰化(しゅうぞくせいせっかいか)嗅覚障害(きゅうかくしょうがい)緘黙(かんもく)躁鬱病(そううつびょう/双極性障害、双極症)甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)疥癬(かいせん)乳糜胸水(にゅうびきょうすい/胸水にリンパ液が混ざり乳白色にみえるもの)皮膚の菲薄化(ひはくか)脊柱側彎症(=側弯症、せきちゅうそくわんしょう)鼻中隔彎曲症(=鼻中隔弯曲症、わんきょく/*医療系では彎曲、弯曲(わんきょく)が多く使われるが湾曲でも可。一般語としては湾曲モニター、湾岸など湾が多い)痳病(=淋病、りんびょう/性感染症)衂血(=衄血、じっけつ/鼻血)鼡径部(=鼠蹊部、鼠径部、そけいぶ/鼡は鼠の異体字)
◆昔の病名
瘧(おこり/マラリア)瘧病(わらわやみ、おこりやまい)疱瘡(ほうそう/天然痘/江戸時代)癆咳(=労咳、ろうがい/肺結核)僂麻質斯(リウマチ)猩紅熱(しょうこうねつ/A群溶連菌感染症)痃癖(けんぺき/肩こり、按摩)横痃(おうげん、よこね/性病やペストによるリンパ節の腫れ)瘰癧(るいれき/結核性頸部リンパ節炎)肥胖症(ひはんしょう/肥満症)膈噎(かくいつ/胃癌や食道癌/漢方用語)咽中炙臠(いんちゅうしゃれん/喉がつまったような症状/炙臠は炙った焼き肉/漢方)持病の癪(しゃく/激痛の総称)底翳(そこひ/緑内障や白内障/江戸時代)疝気(せんき/下腹部一帯の痛み/江戸時代)虎列拉(=虎烈刺、虎列刺、コレラ)
◆治療、薬
哺乳瓶(ほにゅうびん)絆創膏(ばんそうこう)鍼灸院(はりきゅういん、しんきゅういん)処方箋(しょほうせん)顆粒剤(かりゅうざい)温罨法(おんあんぽう/体を温める)結紮(けっさつ/糸で縛って固定する)覆罩法(ふくとうほう/歯に薬をつけて保護する/罩は覆うの意味)鉗子(かんし)滅菌鑷子(めっきんせっし/ピンセット)剪刃(せんとう/外科手術で使用する鋏)鑷(=毛抜き、けぬき)血漿成分献血(けっしょう)瀉血(しゃけつ/中世ヨーロッパの治療法)瀉下薬(しゃげやく/下剤)絛虫(=条虫、じょうちゅう/サナダムシ)蓖麻子油(ひましあぶら/下剤や工業用途)昇汞ガーゼ(しょうこうガーゼ/昇汞は昔の消毒液、汞(こう)=水銀、を含む毒薬)鴉片(=阿片、アヘン/芥子からとれるモルヒネを含む麻薬)莫爾比涅(モルヒネ)瘴気(しょうき/ミアズマ、病気をおこす悪い空気/マラリアなど昔の感染症の原因とされた)規尼涅(キニーネ/マラリア治療の薬))薬廛(やくてん/薬屋/平安時代)二豎に冒される(にじゅ、病気/中国の故事)藥學(=薬学、やくがく)醫學(=医学、いがく)小兒結核(=小児結核、しょうにけっかく)鎭靜劑(=鎮静剤、ちんせいざい)麻醉藥(=麻酔薬、ますいやく)繃帶(=包帯、ほうたい)姙娠(=妊娠、にんしん)襁褓(むつき)御襁褓(おむつ)保健衞生(=保健衛生、ほけんえいせい)剔出手術(てきしゅつ=摘出)洗滌(せんでき、せんじょう/洗浄)黴菌(ばいきん)炭疽菌(たんそきん/感染症)桿菌(かんきん/大腸菌などの棒状の細菌)蛔虫(=回虫、かいちゅう/寄生虫)啓迪集(けいてきしゅう/曲直瀬道三(まなせどうさん)の医学書/戦国時代)病牀六尺(=病床、びょうしょう/正岡子規)
◆健康、表現
病気に罹る(かかる)罹患(りかん)気力が漲る(みなぎる)古傷が疼く(うずく)疵口(=傷口、きずぐち)風邪を拗らせる(こじらせる)窶れる(やつれる)羸弱な子供(るいじゃく/体が弱い、衰え弱る)憔悴した顔(しょうすい)宿痾(しゅくあ/持病)病膏肓に入る(やまいこうこうにはいる/治る見込みがなくなる)名医も匕を投げる(=匙、さじをなげる)鬼の霍乱(おにのかくらん/熱射病)効果効能を謳う(うたう)效用(=効用、こうよう)医療の均霑化政策(きんてんかせいさく/等しく利益を受けられること)百骸九竅(ひゃくがいきゅうきょう/多くの骨と体にある九つの穴/漢方)高麗人蔘(=高麗人参、こうらいにんじん/漢方薬)瘟疫(うんえき、おんえき/伝染病、疫病)疫癘(えきれい/伝染病、疫病)流行り病が猖獗を極める(しょうけつをきわめる/勢いがさかんで荒れ狂う、病気などが猛威をふるう)耆婆扁鵲(ぎばへんじゃく/名医/扁鵲は古代中国の名医)吮疽之仁(せんそのじん/将軍が部下の腫れ物の膿を吸い取ったことによる故事/吮は吸う)病が痊える(いえる/癒える)病が瘉える(=癒える、いえる)骨の膸まで(=髄、髓、ずい)臉(かお、ほお/臉書はFacebookの中国語)
◆現在では差別的表現とされたり、使用が不適切とされるもの
躄(いざり/足の悪い人)跛(ちんば、びっこ/足の悪い人)蹇(=足萎え、足痿え、あしなえ/足が不自由なこと)瞽(=盲、めくら/目の見えない人)傴僂(せむし/佝僂病(くるびょう))藪睨み(やぶにらみ/斜視)癩病(らいびょう/ハンセン病)瘋癲(ふうてん/精神病/瘋癲病院など/後にぶらぶらと日を送る人/今もフーテンの寅さんで使う)畸形(=奇形、きけい)奴隸(=奴隷、どれい)穢多(えた)賤民(=賤民、せんみん)
【戦争、軍事、小説に出てくるようなもの】
◆
戰爭(=戦争、せんそう)惡魔(=悪魔、あくま)鬨の声(ときのこえ/=閧の声)敵陣へ吶喊する(とっかん)喊声(かんせい/突撃する時の鬨の声)搦め手から攻める(からめでからせめる/裏門から攻める)闖入者(ちんにゅうしゃ)不埒者(ふらちもの)狼藉者(ろうぜきもの)不逞の輩(ふていのやから)瓦礫(がれき)塵埃(じんあい)泥濘(でいねい、ぬかるみ)匍匐前進(ほふくぜんしん)殺戮(さつりく)髑髏(どくろ)尸(しかばね=屍)囮(おとり)人攫い(ひとさらい)失踪(しっそう)拉致(らち)悪を芟除する(さんじょ、せんじょ/草を刈る、取り除く)膺懲(ようちょう/征伐してこらしめる)呑噬する(どんぜい/飲むと噛む、征服し領土を奪い取る)邀撃戦(ようげきせん/迎撃戦)凶弾に斃れる(=倒れる、仆れる、たおれる)敵を殪す(たおす)扼殺(やくさつ/手で首をしめて殺す)嬲り殺す(なぶりごろす)剄る(くびきる)車に轢かれる(ひかれる)殲滅(=殱滅、せんめつ)殄殲(てんせん/滅ぼし尽くす)泯滅(びんめつ/ほろんでなくなる)剿滅(=掃滅、そうめつ)勦討(そうとう/滅ぼし尽くす、掃討)蹂躙(=蹂躪、じゅうりん)打擲する(ちょうちゃく/殴る叩く)鏖(=皆殺し、みなごろし)鏖殺(おうさつ/皆殺し)対峙(たいじ)拮抗(きっこう)熾烈な(しれつ)膠着状態(こうちゃくじょうたい)鬩ぎ合う(せめぎあう)干戈を交える(かんかをまじえる/干戈はたてとほこ)嵎を負う虎の如く(ぐう/虎が山の一角を背に構える)内訌が起こる(ないこう/内輪揉め、内紛)耳を劈く轟音(=擘く、つんざく)殘酷(=残酷、ざんこく)敗衄(=敗衂、はいじく/敗北)勍敵(=勁敵、けいてき/強敵)聨隊(=連隊、聯隊、れんたい)欺騙(ぎへん/軍隊が敵をだますためにとる作戦行動)鬪う(=闘う、たたかう)
◆個人の動き
毆る(=殴る、なぐる)拔刀(=抜刀、ばっとう)燃え滾る(たぎる)眦を決する(まなじりをけっする/目を見開き怒ったり決意するさま)睥睨する(へいげい/にらみつける)炯眼(=烱眼、けいがん/鋭い目つき)裂帛の気合(れっぱく/絹を引き裂くような叫び声)肚を決める(=腹、はらをきめる)気魄(=気迫、きはく)強靱な(きょうじん=強靭)倔強な(=屈強、くっきょう)渾身(こんしん)膂力(りょりょく/筋力、腕力)啻ならぬ気配(=徒ならぬ、ただならぬ/普通ではない)譫言(=囈言、うわごと)讒言(ざんげん、いつわって人を悪く言う)蟠り(わだかまり)諍い(いさかい)欺瞞(ぎまん)齟齬をきたす(そご)軋轢を生む(あつれき)怨嗟(えんさ)夥しい(おびただしい)敵を躱す(かわす)蛻の殻(=裳抜け、もぬけのから)迯げる(=逃げる、にげる)蹌踉めく(=蹣跚めく、よろめく)悲しみに打ち拉がれる(うちひしがれる)身に沁みる(しみる)魂魄(こんぱく)猜疑心(さいぎしん)刹那(せつな)戦慄(せんりつ)その場に頽れる(くずおれる)縡切れる(こときれる/息絶える、死ぬ=事切れる)命を殞す(おとす)悄然と(しょうぜん)寂寥(せきりょう)悲愴(ひそう)慟哭(どうこく)呻き声(うめきごえ)気力が汪溢している(=横溢、おういつ/水があふれる)手を翳す(かざす)人目を偸んで(=盗んで、ぬすんで)後を跟ける(つける)一縷の望み(いちるののぞみ)力竭きて(つきて/=尽きて、精根竭きる、愛想が竭きるなど)袂別を告げる(べいべつ/袂を分かつ)涕泣する(ていきゅう/涙を流して泣く)歔欷する(きょき/むせび泣く)欷泣する(ききゅう/すすり泣く)嗚咽(おえつ/声をつまらせて泣く)名だたる驍将(ぎょうしょう/強く勇ましい大将)
◆治安・戦後
世間を震撼させた事件(しんかん)世間の耳目を聳動した事件(しょうどう/驚かし動揺させる)悽惨な事件(=凄惨、せいさん)災いを齎す(もたらす)苦痛を甞める(=嘗める/なめる)灰燼に帰す(かいじんにきす)廃墟(はいきょ)饐えた臭い(すえたにおい)血腥い(=血生臭い、ちなまぐさい)釁られた歴史(=血塗られた、ちぬられた)終焉(しゅうえん)戦争が終熄する(=終息、しゅうそく/熄は火が消える)媾和条約(=講和条約/こうわじょうやく/戦争終了宣言)軛を断つ(くびきをたつ、束縛していたものから自由になる)桎梏から解放される(しっこく/桎=足枷、梏=手枷/束縛)娑婆(しゃば)襤褸(=繿縷、ぼろ、らんる)掏摸(=掏児、すり)乞丐(きっかい/物乞い、こじき)警邏(けいら/巡回、パトロール)飢饉(=饑饉、ききん)時代の残滓(ざんし)秩序が紊れる(=乱れる、みだれる/風紀の紊乱(びんらん))頽廃(=頽廢、たいはい)犧牲(=犠牲、ぎせい)傷痍軍人(しょういぐんじん)癈兵院(=廃兵院、はいへいいん/廃兵は傷痍軍人の昔の呼び名)戦沒者(=戦没者、戦歿者、せんぼつしゃ)落魄れる(=落ちぶれる)不幸な境遇に沈淪している(ちんりん/深く沈むこと、おちぶれること)不遇を喞つ(=託つ、かこつ/愚痴を言う)窘窮する(きんきゅう/苦しむ、困窮する)平和を冀求する(=希求する、ききゅうする/強く願い求める)平和を冀う(=希う、庶幾う、乞い願う、こいねがう)苦難から拯う(すくう/救う、助ける、すくい上げる)平穩(=平穏、へいおん)餒える(=飢える、うえる)雑鬧に紛れる(=雑閙、ざっとう/雑踏)鬧がしい(=閙がしい、さわがしい/騒がしい)壙穴(こうけつ/墓穴)兵燹に遭った村(へいせん/戦争による火災)偃武修文(えんぶしゅうぶん/武器を偃(伏)せて戦いをやめ、学問を修める/世が平和になること)兵馬倥偬の日々(へいばこうそう/戦争のために忙しいさま)殍餓(ひょうが/飢え死に、餓殍/漢文で)武を黷す(けがす/みだりに武を用いる、黷武(とくぶ))
◆武器・物資
劍、劔、劒、剱、釼(=剣、けん、つるぎ/すべて異体字)劒戟の音(=剣戟、けんげき/武器)刄(=刃、は、やいば)鋩(きっさき/刀の先端部分)鋩子(ぼうし/刀の先端部分)太刀を佩く(たちをはく)甲冑(かっちゅう)甲冑の音が鏘鏘として響く(しょうしょう、そうそう/金属の音が響く)戛戛と鳴る蹄の音(=戞戞、かつかつ/堅いものの音)弓矢の鏃(やじり)弩(ど、いしゆみ)棍棒(こんぼう)匕首(あいくち/短剣)烽火(のろし=狼煙)焙烙玉(ほうろくだま)手榴弾(しゅりゅうだん)投擲する(とうてき)千梃の小銃(=挺、丁、ちょう/銃の数える単位)炸裂(さくれつ)嚆矢(こうし、合戦の開始を知らせた鏑矢かぶらや)飛翔体(ひしょうたい)鹵獲品(ろかくひん、敵から奪った兵器など)檻(おり)足枷(あしかせ)鉄炮(=鉄砲、銕砲、てっぽう)薬莢(やっきょう)燧石銃(すいせきじゅう/フリントロック銃)槊杖(さくじょう/弾を入れたり銃口内を掃除する金属棒)砲熕(ほうこう/大砲)驃騎兵(ひょうきへい/軽騎兵)胸墻(=胸牆、きょうしょう/胸の高さの盛り土、胸壁)塹壕(ざんごう)穹窖砲台(きゅうこうほうだい)窖(=穴蔵、あなぐら)橋頭堡を築く(きょうとうほ)防寨(=防塞、ぼうさい/砦や柵)堡塁(=堡壘、ほうるい、ほるい)開豁地(=開濶地、かいかつち/遮蔽物のない地形)衛戍地(えいじゅち/軍隊が長く駐屯する/駐屯地)兵站(へいたん/物資の配給)糧秣(りょうまつ/食料と馬用の秣まぐさ)輜重兵(しちょうへい/軍需品の輸送兵)操縦桿(そうじゅうかん/航空機のハンドル)罠(わな)羂(わな)双眼鏡で覘く(=覗く、のぞく)彈藥庫(=弾薬庫、だんやくこ)弾薬盒(だんやくごう/携帯用の小銃の弾薬入れ、弾盒)砲兵工厰(=工廠、ほうへいこうしょう/武器を作る工場)
◆身分
王位を簒奪する(さんだつする)弑逆する(しいぎゃく)斃す(たおす)権力を恣にする(ほしいまま)仗身(じょうしん、高位に付く護衛)扈従(こしょう/身分の高い人に供としてしたがう/武家の小姓(こしょう)の由来)從者(=従者、じゅうしゃ、ずさ/供の物)僮僕(どうぼく/少年の召使い)佞臣(=侫臣、ねいしん/こびへつらう臣下)奸臣(=姦臣、かんしん/邪悪な家臣)媚び諂う(こびへつらう)猊下(げいか/聖職者の敬称)傅く(かしずく)眷属(けんぞく/一族や従者)麾下に入る(きかにはいる/ある人の指揮下に入ること)陞叙(=昇叙、しょうじょ)陞爵(しょうしゃく)踐祚(=践祚、せんそ/天皇の位につくこと)宝祚(ほうそ/皇位)諱(いみな/生前の実名)諡(=謚、おくりな/死後に贈る称号)宸翰(しんかん、天皇自筆の文書)勅旨を宣誥する(せんこうする/天皇が臣下に意思を公布する)傀儡(かいらい/操り人形)馘首(かくしゅ/解雇)儀仗兵(ぎじょうへい/儀礼や護衛のための兵)奴婢(ぬひ、どひ/召使いの男女)下剋上(=下尅上、下克上、げこくじょう)跪く(ひざまずく)懾伏する(=慴伏、しょうふく/恐れひれ伏す)無辜の民(むこのたみ)襃美をとらせる(=褒美、ほうび)天罰覿面(てんばつてきめん/悪事にはすぐに天罰が下ること)左袒する(さたん/味方する、賛成する/どちらに付くか衣を脱いで肩を見せた故事から))権力を擅にする(=縦、恣、ほしいままにする)王座を覬覦する(きゆ/身分不相応なことをうかがい望む/地位や領土などを狙う時に)権力を壟断する(ろうだん/利益や権利の独占)名声を贏ち得た(かちえた)
◆刑罰
冤罪(=寃罪、えんざい)天罸(=天罰、てんばつ)幇助犯(ほうじょはん)余罪を糺明する(きゅうめいする=糾明する/真実を究明するとは別)詭弁(きべん)事情を斟酌する(しんしゃく)禁錮(きんこ)贖罪(しょくざい)懺悔(=懴悔、ざんげ)悔悛(=改悛、かいしゅん/悔い改める)磔刑(たっけい)折檻(せっかん)首を刎ねる(はねる)首を縊る(くびをくくる)笞打(=鞭打、むちうち)天誅を下す(てんちゅう)顯彰する(けんしょう/善行や功績などを広く知らせる、顕彰)苦労を犒う(=労う、ねぎらう)敵国に生擒にされる(せいきん、いけどり/生け捕り)俘虜(ふりょ)生贄(いけにえ)囹圄(=囹圉、れいご、れいぎょ/牢屋)教誨師(きょうかいし/刑務所などで教育に携わる宗教家)獄則恪守ニ付放免(かくしゅ/遵守)縲紲の辱めを受ける(=縲絏、るいせつ/罪人を縛る黒縄、捕えられること)鞫問する(=鞠問、きくもん/罪を問いただす)
【気象、天気、空】
◆
天氣豫報(=天気予報、てんきよほう)隕石(いんせき)彗星(すいせい)彗星の光芒(こうぼう/光の筋)桙星(=戈星、ほこぼし/彗星の古称/枕草子)雹(ひょう/5ミリ以上の氷粒)霰(あられ/5ミリ未満の氷粒)霙(みぞれ/雨まじりの雪)雷霆(らいてい/激しい雷)青天の霹靂(せいてんのへきれき/急な激しい雷)靄(もや)雨に烟る町(けぶる/=煙る)溟濛(めいもう/小雨や曇りで薄暗いさま)濛濛とした霧(=朦朦、もうもう/煙や砂埃などにも)潦(=行潦、にわたずみ/雨が降ってできた水たまりや流れる水/和歌)水潦(すいろう/大雨、水たまり)雨が潸潸と降る(さんさん/涙や雨に使う)驟雨(しゅうう)沛然として驟雨が降る(=霈然、はいぜん/雨が激しく降る)駛雨(しう/にわか雨)黴雨(=梅雨、ばいう)灑涙雨(=洒涙雨、催涙雨、さいるいう/七夕の日の雨)春霖(しゅんりん/春の長雨)秋霖(しゅうりん/秋の長雨)霪雨(=淫雨、いんう/長雨)雨に草木が霑う(=潤う、うるおう)雨が草木に灑ぐ(=洒ぐ、そそぐ、すすぐ/水をそそぐ、洗う)霎時施(こさめときどきふる/七十二候)雲霓(うんげい/雲と虹)虹霓(こうげい、にじ/虹(主虹)と霓(薄い副虹)を雌雄の竜の姿とみる)靉靆とした雲(あいたい/雲がたなびいているさま、晴れ晴れとしないさま)霞始靆(かすみはじめてたなびく/七十二候)一朶の雲(いちだのくも/ひとかたまりの雲/司馬遼太郎の坂の上の雲)皚々たる白雲(がいがい/雪、雲などで辺り一面が白い)雲烟(うんえん/雲と霞、雲煙)雲が漾っている(ただよって/水や雲や雰囲気などが漂う)蜃気楼(しんきろう)霾る(つちふる=土降る/春に黄砂が降る)霾晦(よなぐもり/黄砂で空が暗いこと)蒼穹(そうきゅう、青空)穹窿(きゅうりゅう/弓形の大空/教会建築のヴォールト天井)蒼昊(そうこう、青空)雲が霽れる(=晴れる、はれる/雨や霧などが止む)気分が霽れる(=晴れる、はれる/悩みが消えた)黎明(れいめい)雪が霏霏として降る(ひひ/絶え間なく降る)雪霽(せっせい/雪が積もり晴れている/絵画の題に)飆(つむじかぜ/犬が群がって走る様子から)飆風(=飃風、飄風、ひょうふう/つむじかぜ)颶風(ぐふう/強く激しい風)颱(=颱風、たいふう/台風)六甲颪(ろっこうおろし)凩(=木枯らし、こがらし)冰(=氷、こおり)凉しい(=涼しい、すずしい)天籟(てんらい/風が鳴らす音/優れた詩文)秋旻(しゅうびん/さわやかな秋の空)料峭(りょうしょう/春風が肌寒く感じられること/俳句で使う)楓葉萩花秋瑟瑟図(ふうようしゅうかしゅうしつしつず/瑟瑟は秋風が吹く様)溽暑(じょくしょ/蒸し暑い)冱つる(=凍つる、いつる/俳句で使われる、凍るの意味)冱寒(ごかん/厳しい寒さ)寒沍(かんご/さんずいの沍の使用はまれ)
◆
日が昃く(かたむく/昃=昼過ぎ、午後二時ごろ)仄日(そくじつ、傾いた太陽、夕日)日沒(=日没、にちぼつ)落暉(らっき/落日、沈む太陽/俳句で冬落暉など)日暈(ひがさ/太陽の周りの光の輪)太陽が灼爍と照らす(=爍爍、しゃくしゃく/明るく照り輝く)燬くような日射し(やく)朝暾(ちょうとん/朝日/絵画の題など)太陽が杲杲と輝く(こうこう)太陽が粲粲と輝く(=燦々、さんさん)月が皓々と輝く(=皎々、こうこう)朧月(おぼろづき)澹月(=淡月、たんげつ/おぼろ月、霞んだ月)朏(=三日月、みかづき)虧月(きげつ/欠けて細くなってゆく月/↔盈月(えいげつ/新月から満月になるまでの丸くなっていく月))殘月(=残月、ざんげつ/明け方の月、有明の月)滿月(=満月、まんげつ)玲瓏とした月光(れいろう/透き通るように明るく光り輝く)彗孛(すいはい/彗星)孛星(はいせい/箒星(ほうきぼし)、彗星)白色矮星(はくしょくわいせい)星は昴(ほしはすばる)星が煌めく(きらめく)燿く星(かがやく)宝石を鏤めたような星空(ちりばめた/金銀宝石などを散らすように嵌め込んで飾る/散りばめたとは意味が異なる)曉(あかつき=暁)静謐な(せいひつ)夜の帷が下りる(とばり=帳)瞑色(=冥色、めいしょく/夕暮れ時のほの暗い色)
◆
春爛漫(はるらんまん)寒暄の挨拶(かんけん/寒さと暖かさ/時候の挨拶の意味)暑さを怺える(=堪える、こらえる)銷夏(=消夏、しょうか/夏の暑さをしのぐ)霤石を穿つ(あまだれいしをうがつ/霤=雨垂れ)涓滴岩を穿つ(けんてきいわをうがつ)春風駘蕩(しゅんぷうたいとう/春風がのどかに吹くさま、人柄が温厚なこと/駘はにぶい、のどか)光風霽月(こうふうせいげつ/爽やかな風と晴れた空の月/さっぱりとした人柄を誉める)嘯風弄月(しょうふうろうげつ/風に吹かれて詩歌を口ずさみ、月を眺める/風流を楽しむ)月満つれば則ち虧く(つきみつればすなわちかく/何事も衰える/月滿則虧)管窺蠡測(かんきれいそく/細い管を通して天を見、蠡(巻き貝、にな、法螺貝)で海の水を測る/見識が狭いこと)風に櫛り雨に沐う(かぜにくしけずりあめにかみあらう)氷に鏤め水に描く(こおりにちりばめみずにえがく/氷に彫刻し水に絵を描く/無駄な努力)渙然として氷釋す(かんぜんとしてひょうしゃくする/氷が溶けるように疑問や迷いがとける)霽れと褻(=晴れと褻、ハレとケ/非日常と日常/民俗学)太陽の躔度(てんど/太陽暦頒行ノ詔)日躔(にってん/太陽の運動/太陰太陽暦)大衍暦(たいえんれき/中国の太陰太陽暦、日本でも使われた)土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし/七十二候)霎時施(こさめときどきふる/七十二候)
【自然、景観、大地】
◆川・海
水が涸れる(かれる)水が迸る(ほとばしる)水が滔々と流れる(とうとう)滾々と湧き出る清水(こんこん)潺潺と流れる川(せんせん)湲々と流れる川(えんえん/水がゆるやかに流れる)潺湲(せんかん、せんえん/さらさらと水の流れる音)川の音が淙々と聞こえる(そうそう/水が音を立てて流れる)不盡長江滾滾来(=不尽の長江は滾々(こんこん)として来る/盡は尽/杜甫)小川の潯(ほとり/水際、岸)ナイル川の急湍(=急灘、きゅうたん/カタラクト、流れの速い瀬)海嘯(かいしょう/川の逆流、昔は地震による津波のこと、アマゾン川のポロロッカ)河川の溯上(=遡上、そじょう)三大瀑布(さんだいばくふ/滝)滝壺(たきつぼ)氷瀑(ひょうばく/氷結した滝)清冽な渓流(=清洌、せいれつな)溪流(=渓流、けいりゅう)谿谷(=渓谷、溪谷、けいこく/山に挟まれた川)波濤を超える(はとう/大きな波)波が澎湃として押しよせる(ほうはいとして/水がみなぎり波打つ/物事が激しく沸き起こる)溟海(めいかい/大海原/溟=うす暗い、海)海を泅ぐ(およぐ)海峽(=海峡、かいきょう)小船を泛かべる(=浮かべる)砂嘴(さし/漂砂が堆積して形成されたくちばしのような地形、対岸まで伸びると砂州(さす))間歇泉(=間欠泉、かんけつせん/一定周期で水蒸気を噴出する温泉)停匯シテ八個ノ小池ヲナセリ(ていかい/水が溜まる)泱々たる泥水(おうおう/泱々は雲や水の湧き起こる、盛んに流れるさま/水墨画の瓢鮎図(ひょうねんず))碆(=波培、はえ/岩礁)磧(かわら/河原、砂原)
◆大地・山
豊饒な大地(ほうじょう=豊穣)豊腴な土地(ほうゆ/豊かで肥えている)曠野(=広野、昿野、こうや、=荒野、あらの)旱魃(かんばつ=干ばつ)旱魃で罅割れた大地(ひびわれた)瘠せた土地(=痩せた、やせた)磽薄(こうはく/やせた土地)鬱蒼とした森(うっそう)森に谺する(こだまする)山が聳える(そびえる)大樹が矗矗と聳えている(ちくちく/山や木が高く聳える)山脉(=山脈、さんみゃく)山巒(さんらん/山岳)翠巒が一望できる(すいらん/みどり色に見える連山)嶮しい山(=険しい、けわしい)崎嶇たる山路(きく/険しい山道、世渡りの困難なさま)山が巍然として聳えている(ぎぜん/山が高くて大きい)巉峭(ざんしょう/切り立って険しい山)屹立する山々(きつりつ)突兀たる山脈(とっこつ/高く突き出る)崔嵬たる山(さいかい/石や岩で険しい山)登攀(とうはん/攀じ登る(よじのぼる)ような登山)山に躋攀する(せいはん/よじ登る)濕地(=湿地、しっち)沮洳地(しょじょち、そじょち/湿地)湫(くで、くて/湿地帯)尾瀬ヶ原の池溏(=池塘、ちとう/湿原にできる池沼)甌穴(おうけつ/河底にできる円形の穴、ポットホール)褶曲(しゅうきょく、地層が曲がったもの)石筍(せきじゅん/鍾乳洞のたけのこ状の岩石)地辷り(=地滑り、じすべり)巖(=巌、いわ、いわお/大きな岩)山脈を一眸のうちに収める(=一望、いちぼう)黯い森(くろい、くらい)崕(=崖、がけ)雪頽(ゆきなだれ/雪崩)畑の小徑(=小径、こみち/細い道)萢(やち/谷状の地形、谷(やと)谷津(やつ)とも)埆(そね/痩せ地)小逕(こみち/小道、小径)辺陲の地(=辺垂、へんすい/辺境、陲は境、ほとり)西陲(せいすい/西の辺境、方角により北陲、東陲など)畛域(しんいき/田んぼの畦(あぜ)、境界)隍(=堀、濠、壕、ほり)湟が繞つてゐる(ほり/湟は堀の意味)湟池(こうち/皇居の二重橋濠)
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風光明媚(ふうこうめいび)高山の巓には美木なし(こうざんのいただきにはびぼくなし/山頂は過酷な環境で美しい形を保つことができない/地位の高い人は評判を維持できない)勝者の民を戦わしむるや、積水を千仭の谿に決するが若き者は、形なり(=千仞の谷/孫子の兵法)君恩海壑(くんおんかいがく/君主の恩は海や谷のように深い、壑は谷)緇林杏壇(しりんきょうだん/学問を教える所、講堂/孔子/緇林=薄暗い林)天は蒼蒼たり野は茫茫たり(ぼうぼう/果てしなく広い/敕勒歌(ちょくろくのうた)トルコ系遊牧民の歌)一望無垠(いちぼうむぎん/見晴らしがよい/一望垠(はて=地の果て)は無し)天に冲する噴煙(てんにちゅうする/空高く上る)雲壌月鼈(うんじょうげつべつ/雲壌=天と地、月鼈=月とすっぽん、違いが大きいこと)霄壤の差(=霄壌、しょうじょうのさ/天と地、大きな違い)清流激湍(げきたん)有りて左右に暎帯す(えいたい/左右に照り映えている/蘭亭序)烟江疊嶂図(えんこうじょうしょうず/高剣父/中国/疊嶂は連なる険しい峰)薤の上の露の何ぞ晞き易し(かわきやすし/夏目漱石の薤露行(かいろこう)の由来)自然の賚(たまもの)花綵列島(かさいれっとう/花綵(はなづな)のような列島、アリューシャン・千島・日本・琉球)
【理科・宝石・化学物質の和名・数学】
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爬虫類(はちゅうるい)哺乳類(ほにゅうるい)齧歯類(げっしるい)絶滅危惧種(ぜつめつきぐしゅ)濾過(ろか)濾紙(ろし/フィルター)撹拌(=攪拌、かくはん)残渣(ざんさ/残りかす)坩堝(るつぼ)篩管(=師管、しかん/植物)梃子の原理(てこ)五芒星(ごぼうせい、星型)対蹠点(たいせきてん、たいしょてん/地球の反対側の地点)稠密(ちゅうみつ/密集しているさま、数学や化学)抛物線(=放物線、ほうぶつせん/二次曲線)擺線(はいせん/サイクロイド、円が回転するときの軌跡)橢圓形(=楕円形、だえんけい)冪乗(=羃乗、べきじょう/aのb乗、累乗)俯角(=伏角、ふかく/下向きの角度/↔仰角(ぎょうかく/上向きの角度))エラトステネスの篩(エラトステネスのふるい/素数を発見するためのアルゴリズム)クラインの壺(クラインのつぼ/位相幾何学)渾天儀(こんてんぎ/アーミラリ天球儀)算籌(さんちゅう/=算木さんぎ/和算の計算道具)物類品隲(ぶつるいひんしつ/品隲=品評、品定め/平賀源内の薬品会の解説書)宇田川榕菴(うだがわようあん/蘭学者)呉其濬(ごきしゅん/中国最初の植物図鑑、植物名実図考)火浣布(かかんぷ/アスベストで織った不燃性の布/平賀源内)数式を觧く(=解く、とく)
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琥珀(こはく)瑪瑙(=碼碯、めのう/アゲート)玻璃(はり/水晶、ガラス)璢璃(=瑠璃、るり)眞珠(=真珠、しんじゅ)橄欖岩(かんらんせき/ペリドット、緑色/橄欖はオリーブのこと)柘榴石(=石榴石、ざくろいし、赤色/ガーネット)黝簾石(ゆうれんせき/タンザナイト、灰簾石とも、紺色/黝い=あおぐろい)花崗岩(かこうがん)斑糲岩(はんれいがん/黒く斑点がある、墓石の御影石など)白堊の宮殿(=白亜、はくあ/灰白色の石灰岩、チョーク/堊=白い土、漆喰の意味)宝石の靱性(=靭性、じんせい/衝撃に対する割れにくさ、靱=強くてしなやか)宝石の劈開性(へきかいせい/特定方向での割れやすさ)真鍮(しんちゅう)鍮鉐(ちゅうせき/真鍮の昔の呼び方/法華経)鑛物(=鉱物、こうぶつ)
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砒素(ヒ素)硅素(ケイ素)明礬(みょうばん)鹽酸(=塩酸、えんさん)醋酸(=酢酸、さくさん/食酢)枸櫞酸(=クエン酸、くえんさん)蓚酸(=シュウ酸、しゅうさん)硼酸(=ホウ酸、ほうさん)礬土(ばんど/酸化アルミニウム)鉄礬土(てつばんど/ボーキサイト)硫酸安母紐謨(硫酸アンモニウム)倔里設林(グリセリン)剥荅叟母(ポタシウム/カリウムの英語名)
【鳥、動物】
◆
鴉(=烏、からす)嘴太鴉(はしぶとがらす)鵞鳥(がちょう)鶩(=家鴨、あひる)駝鳥(だちょう)雉子(きじ/桃太郎のお供)鷓鴣(しゃこ/キジ科の小形種の一部の総称/狩猟鳥/長靴をはいた猫)鴟(=鳶、とび、=梟、ふくろう)梟(ふくろう)鷺(さぎ)鴈(=雁、かり)鵤(=斑鳩、いかる/嘴が黄色い/斑鳩寺は法隆寺の別名)鶚(みさご/タカ科で水辺にすみ魚を捕る)朱鷺/鴇/鴾(とき)翡翠(=翡翆、かわせみ)七夕の天の川の鵲の橋(かささぎ)鶚(=雎鳩、みさご/タカ科、海岸で魚を食べる)鴈(=雁、かり、がん/カモ科の大型の水鳥の総称)鳰(かいつぶり、にお/小さい水鳥)鷭(ばん/水田などにいる)鶯(うぐいす)鵙(=百舌、もず/秋に鳴き声)郭公/杜鵑/時鳥(ほととぎす)蜀魄(しょくはく/ホトトギスの別名/蜀の望帝の魂がホトトギスになった伝説から)赤ん坊を運んでくる鸛(こうのとり)鶫(つぐみ)鶸(ひわ)鵯(ひよどり)鶺鴒(せきれい)蒿雀(=青鵐、あおじ/ホオジロ科)鵐(=巫鳥、しとど/アオジなどの小鳥の古名)鷦鷯(みそさざい)瑠璃鶲(るりびたき)秧鶏(くいな)鶇(つぐみ)鴃(=百舌、もず)鷂(はいたか)鶻(=隼、はやぶさ)鵆(=千鳥、ちどり)鴿(=土鳩、どばと)鸚鵡(おうむ)鸚哥(いんこ)金絲雀(=金糸雀、かなりあ)八哥鳥(はっかちょう/九官鳥に似た中国の鳥、花鳥画に多い、叭々鳥(ははちょう)とも)鴕鳥(だちょう)鷄(=鶏、にわとり)矮鶏(チャボ/鶏の品種)鬪鷄(=闘鶏、とうけい/軍鶏(しゃも)を戦わせる)鶤鶏(=唐丸、蜀鶏、とうまる/鶏の品種、長鳴鶏)
◆
獸(=獣、けもの)羆(ひぐま)豬(=猪、いのしし)驢馬(ろば)羚羊(れいよう)篦鹿(=箆鹿、へらじか)麋(おおじか/ヘラジカなどの大きな鹿)麕(のろ、のろじか/中国や朝鮮半島の草原にいる小型の鹿)騾馬(らば)旄牛(ボウギュウ、ヤク/乳からギー(バター)をつくる/ヤクの尾毛の兜は武士に人気/チベット)羔(こひつじ/子羊、聖書の訳に出てくる)狆(ちん/日本原産の愛玩犬、昔の小型犬の総称)尨犬(むくいぬ/毛がふさふさの犬)麝香猫(じゃこうねこ/香水やコーヒーのコピ・ルアクがとれる)鼬(いたち/イタチ科にオコジョやフェレット)貂(てん/イタチに似ている)黒貂(くろてん、ふるき(昔の呼び名)/セーブル/筆や毛皮)貍(=狸、たぬき)貉(=狢、むじな/アナグマやたぬき)猯(=魔魅、まみ/タヌキやニホンアナグマなど、昔は混同されていた)獺(=川獺、かわうそ)
◆
駱駝(らくだ)の瘤(こぶ)馬の鬣(たてがみ)鉤爪(かぎづめ)鳥の嘴(=喙、觜、くちばし)鳥の啼く声(とりのなくこえ)風声鶴唳(ふうせいかくれい/風や鳥の小さな音にも怯える様、唳くは鶴や雁の鳴き声に使う)鳥が囀る(さえずる)鳥が飛翔する(ひしょう)鳥が空を翔ける(かける)鳥が翔ぶ(とぶ)鳥が羽搏く(=羽撃く、はばたく)烏の塒(からすのねぐら/巣)鳥の趾(あしゆび)三前趾足(さんぜんしそく/雀や烏の趾)水鳥や蛙の蹼(みずかき)獰猛な(どうもうな)虎が吼える(ほえる=吠える、咆える)咆哮(ほうこう)馬が嘶く(いななく)馬を驅ける(=駆ける、かける)反芻動物(はんすうどうぶつ/胃を4つ持つ牛や羊など)犬を嗾ける(けしかける)
◆鳥、動物の慣用句など
烏兎匆匆(=烏兎怱怱、うとそうそう/太陽の烏と月の兎で歳月を表す、そうそうは急ぐ様/月日が経つのが早い様子)麒麟も老いては駑馬に劣る(きりんもおいてはどばにおとる/駑馬は足の遅い馬)老驥櫪に伏すとも志千里に在り(ろうきれきにふすともこころざしせんりにあり/年老いた駿馬は馬屋(櫪)に伏していながら、なお千里を走ろうという気持ちを失わない)騎驢覓驢(きろべきろ/驢(ろば)に乗っていながら驢を探す/持っているのに他に求める)羝羊藩に触る(ていようまがきにふる/牡の羊がむやみに垣根に突進して動けなくなる)舐犢之愛(しとくのあい/親牛が子牛=犢(こうし)をなめてかわいがる、親が子をむやみにかわいがること)交喙の嘴の食い違い(いすかのはしのくちがい/物事が食い違っているさま/イスカのくちばしは上下が食い違っていることから)竜虎相搏つ(りゅうこあいうつ/強い者同士が激しく戦う)獺祭(だっさい/かわうそが岸に魚を並べる様子)獺魚を祭る(かわうそうおをまつる/七十二候)豺乃祭獣(さいすなわちけものをまつる/豺(山犬)が獲物を並べる様子/七十二候・宣明暦)豺(=犲、山犬、やまいぬ/ニホンオオカミの昔の呼び名)羣鳥羞を養ふ(ぐんちょうしゅうをやしなう/群鳥が羞=食べ物を集めて冬に備える/七十二候・宣明暦)麋角解(おおしかのつのおつる/七十二候)来麑記念碑(らいげい/麑で鹿の兒と意味し、鹿児島を一文字で表す)鳥黐(とりもち/鳥や昆虫を捕まえるのに使う粘りのあるもの)馳騁縦横(ちていじゅうおう/好きなように振る舞う/騁は馬を馳せる)瞎驢(かつろ/盲目の驢馬(ろば)/禅語)守株待兔(しゅしゅたいと/兔は兎うさぎの異体字/切り株にぶつかる兎を待つ、偶然の幸運を期待する)狡兎死して走狗烹らる(こうとししてそうくにらる/兎が死ねば猟犬は不用になって煮られる/用がなくなれば捨てられる/烹は割烹の煮る)鳥鳴くこと嚶嚶たり(おうおう/鳥の仲間と鳴き交わす声/詩経)豬八戒(=猪八戒、ちょはっかい/繁体字は豬/西遊記)鷙鳥(しちょう/猛禽類)
【虫、海や川の動物】
*食べられるのものは食事に分類
◆
蟲(=虫、むし)蝴蝶(=胡蝶、こちょう)木蠹虫(=木食い虫、きくいむし)蠹(=衣魚・紙魚、しみ/本につく虫)虱(=蝨、しらみ)壁蝨(だに)恙虫(つつがむし/ダニの一種で刺す、ツツガムシ病)蚋(=蟆子、ぶゆ、ぶよ、ぶと)蜈蚣(=百足、むかで)蠍(=蝎、さそり)螻蛄(けら、おけら)竈馬(かまどうま)蝗(いなご=稲子、螽)蟋蟀(=蛩、蛬、こおろぎ)螽斯(=蟋蟀、きりぎりす)蝗害(こうがい、イナゴやバッタ類の大量発生による災害)飛蝗(ばった)稲舂虫(いねつきむし/精霊飛蝗(しょうりょうばった)の別名)蟷螂(=螳螂、かまきり)飄虫(=天道虫、てんとうむし)蜩(ひぐらし/日暮蝉)蜘蛛(くも)蝙蝠(こうもり)蝮(まむし)蜥蜴(とかげ)蛆虫(うじむし)尺蠖(せっかく/尺取虫(しゃくとりむし))蚰蜒(げじ、げじげじ/ムカデの総称)蠅(はえ=蝿)螢(=蛍ほたる)蜻蛉(とんぼ、かげろう)蜉蝣(かげろう)蚯蚓(みみず)蛞蝓(なめくじ)蝸牛(かたつむり)蟇蛙(=蟾蜍、ひきがえる)蟇(=蝦蟇、がま)孑孑(ぼうふら)田螺(たにし)蝌蚪(=蚪、かと、おたまじゃくし)水黽(=水馬、あめんぼ)鯢魚(げいぎょ/山椒魚(さんしょううお))龜(=亀、かめ)玳瑁(たいまい/海亀、甲羅は鼈甲(べっこう)の原料)海驢(あしか)膃肭臍(おっとせい)鯆(=海豚、いるか)鱶(ふか/大型のサメ)鯨鯢(げいげい/くじら/鯨(雄クジラ)鯢(雌クジラ)/大悪人のたとえ/将棋の駒の種類)蟶貝(=馬刀貝、馬蛤貝、まてがい/穴に住む二枚貝)鰓(=腮、顋、えら)鰓呼吸(えらこきゅう)アッキガイ科の巻き貝の鰓下腺(さいかせん/貝紫色の染料が取れる、ロイヤルパープル)蝶の翅(ちょうのはね=羽)蝶の蛹(さなぎ)孵化(ふか)蝉蛻(せんぜい/蝉の抜け殻)蛻(もぬけ/蝉や蛇の抜け殻/=裳脱け、藻抜け)ナウシカの王蟲(おうむ)蜿蜒と進む蛇(えんえん/うねうね、蛇、山脈、河川などが蛇行して続く)蟻垤(ぎてつ/蟻塚)垤(ありづか/蟻塚)蛇に咬まれる(へびにかまれる)蚊に螫される(さされる/蜂や毒虫などに刺される)蚯蚓が蠢く(みみずがうごめく)毛瀰(もみ/古代吉野の国栖(くず)の人々が食用としていた蝦蟇(かえる))蟹の螯(=鋏、鉗、はさみ)
◆虫、海や川の慣用句など
三竦み(さんすくみ/三者が牽制しあい身動きが取れない/蛇・蛞蝓(なめくじ)・蛙)殃池魚に及ぶ(わざわいちぎょにおよぶ/災難に巻き込まれること)臘虎膃肭獣猟獲取締法(らっこおっとせいりょうかくとりしまりほう/明治の法律)蝦蟇の油(がまのあぶら/落語)鰾膠も無い(にべもない/愛想がない)鰾膠(にべ/魚のニベ(魚へんに免、スズキ亜目ニベ科)の浮き袋からとった膠、粘着力がある)魚の鰾(うきぶくろ、ふえ/袋状の器官)鮭が川を泝る(=溯る、遡る、さかのぼる)五月蠅い(=五月蝿い、うるさい)孚化所(=孵化、ふか/鮭鱒の孵化養殖事業/北海道開拓)蠱毒(こどく/百虫を同じ容器で飼育して毒を得る/古代中国の呪術)蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり/七十二候)螳螂生(かまきりしょうず/七十二候)蚯蚓出(みみずいづる/七十二候)棘皮動物(きょくひどうぶつ/ウニやヒトデなど)
【暮らし・ビジネス】
◆
研鑽を積む(けんさん)精神の涵養(かんよう)邁進する(まいしん)浅学菲才(=浅学非才、せんがくひさい/能力を謙遜する際に)絆(きずな)僥倖に恵まれる(ぎょうこう/思いがけない幸運)几帳面(きちょうめん)海外から招聘する(しょうへい)僭越ながら(=僣越、せんえつながら)ご指導ご鞭撻のほど(ごしどうごべんたつ)倦ず撓まず(うまずたゆまず/飽きたり怠けたりしないで)餞別(せんべつ)送別会の贐の言葉(=餞、はなむけ)何卆お願い申し上げます(=何卒、なにとぞ/卆は卒の異体字)仕事を馘になる(=首、くび)相手に忖度する(そんたく/気持ちを推し量る、ネガティブな意味は誤用だが広まっている)慚愧に堪えない(=慙愧、ざんきにたえない/自分の行いに恥じ入ること/愧じる(はじる))俎上に載せる(=爼上そじょうにのせる)平仄を合わせる(ひょうそく/漢詩の平声と仄声/辻褄を合わせる)忌憚のない意見(きたん)根柢にある考え(=根底、こんてい/柢は木の根)邂逅(かいこう)矜恃(=矜持、きょうじ)杞憂(きゆう)急遽(きゅうきょ)直截(ちょくせつ/読みちょくさいは誤り)閾値を超える(しきいち、いきち)帰納と演繹(えんえき)範疇(はんちゅう)婉曲(えんきょく)俯瞰(ふかん)鳥瞰図(ちょうかんず)障礙(=障碍、しょうげ、しょうがい/障害、仏教での悟りの障害)共感性羞恥心(きょうかんせいしゅうちしん)事情を闡明する(せんめい/意義や道理を明らかにする)喧噪(=喧騒、喧譟、けんそう)訛(なまり)渾名(=綽名、諢名、あだな、こんめい)埃(ほこり)アーケードゲームの筐体(きょうたい/機器類を収める箱)被災者支援に醵金する(きょきん/本来は募金が募る行為、醵金が出し合う行為だが現在は募金するで出す行為を表す/拠金が使われる事が多い)醵出(きょしゅつ/金品を出し合う/拠出)義捐金(=義援金、ぎえんきん)糶取り(=競取り、せどり/売買の仲介をして手数料を取る)
◆
拇印(ぼいん)稟議書(りんぎしょ)証憑書類(しょうひょうしょるい/請求書や領収書など)証憑湮滅罪(=堙滅、しょうひょういんめつざい/証拠隠滅罪)公然猥褻罪(こうぜんわいせつざい)信憑性(しんぴょうせい)譴責処分(けんせきしょぶん/始末書の提出を求める懲戒処分)瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)わずかな瑕瑾(かきん/小さな傷や欠点/建築業界など)捏造(ねつぞう)剽窃(=剽竊、ひょうせつ)改竄(かいざん)名誉毀損(めいよきそん)誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう)いわれのない譏りを受ける(=謗り、誹り、詆り、そしり/悪口や非難)一捫着があった(=一悶着、ひともんちゃく)慰藉料(=慰謝料、いしゃりょう)愆怠(けんたい/怠り誤る)懈怠約款(けたいやっかん/離婚の慰謝料などの未払いへの条項/懈る(おこたる))覊束処分(きそくしょぶん/行政処分で裁量処分ではないもの)部下を戒飭する(かいちょく/注意し行いを慎ませる)繁文縟礼を改める(はんぶんじょくれい/規則が細かく煩わしい、繁縟(はんじょく)、レッドテープ)
【他ジャンルに入らないもの】
保育園の保姆さん(=保母、ほぼ/現在の保育士)辯護士(=弁護士、べんごし/真ん中は言)辨理士(=辧理士、弁理士、べんりし/真ん中はリ)弁理士銓衡試験(=選考試験、せんこうしけん)一流の縉紳ばかりが集まり(しんしん/官位や身分の高い人、紳士)們(=輩、儕、ともがら/仲間)小廝を呼ぶ(=小厮、こもの/男の召使、小僧、小物)馬車を倩う(やとう/雇う)華胄界の令嬢(かちゅうかい/貴族社会、名門/胄は跡継ぎの意味、冑(かぶと)とは別の字)
【~する、動く】
◆一人の動き
呟く(つぶやく)目が眩む(くらむ)頷く(うなづく)唸る(うなる)呻く(うめく)喘ぐ(あえぐ)囁く(ささやく)椅子に凭れる(=靠れる、もたれる)倚り懸る(=寄掛る、よりかかる)揉む(もむ)滲む(にじむ)默って(=黙って、だまって)手を拱く(こまぬく)睨む(にらむ)頬を抓る(つねる)北叟笑む(ほくそえむ)お腹が捩れる(よじれる)後が閊えている(=支えている、つかえている)胸の痞が下りる(つかえがおりる/痞は病気や心配事に使う)声が嗄れる(=枯れる、こえがかれる)耳を欹てる(そばだてる)眉を顰める(ひそめる)顔を顰める(しかめる)顔を赧らめる(=赤らめる、あからめる)踵を返す(きびすをかえす)石に躓く(つまずく)口を噤む(つぐむ)矯めつ眇めつ(ためつすがめつ/目を眇めて念入りに見る)縋り付く(すがりつく)沁み入る(しみいる)毟る(むしる)蹲る(=踞る、うずくまる)俯く(うつむく)驕り高ぶる(おごりたかぶる=奢り)標榜する(ひょうぼうする)懊悩する(おうのう)躊躇する(ちゅうちょ)驚愕する(きょうがく)驚駭する(きょうがい、けいがい/ひどく驚く)疑念が頭を擡げる(=抬げる、もたげる/考えや疑問が心に浮かぶ)記憶が甦る(よみがえる)夢に魘される(うなされる)瞑想する(めいそう)法律に牴触する(=抵触、ていしょく/牴、抵は触れる)検覈する(けんかく/詳しく調べる)甄別する(けんべつ/見分ける、区別する)善悪を辨える(=弁える、わきまえる)善悪を辨別する(わいだめ、べんべつ/分別)譬える(=例える、喩える、たとえる)大通りを闊歩する(かっぽ)徘徊する(はいかい/うろうろと歩きまわる)池を遶る(めぐる)走り迴る(回る、廻る、まわる)彷徨う(さまよう)佇む(=彳む、竚む、たたずむ)立ち竦む(たちすくむ)目を瞠る(みはる)哄笑する(こうしょう/大声で笑う)諧謔を弄する(=詼謔、かいぎゃくをろうする/冗談をいう)心を盡す(=心を尽くす、つくす)後ろに扣える(=控える、ひかえる)攜わる(=携わる、たずさわる)黽勉によって大成する(びんべん/努め励む、努力)勝敗は逆睹しがたい(=逆覩、ぎゃくと/予測/覩は睹の異体字、見る)塵寰を離れる(じんかん/俗世間、人寰)世間から韜晦する(とうかい/自分の本心や才能などを隠す、姿をくらます)山奥へ遯世する(=遁世、とんせい/俗世から離れる、出家する)劬労する(くろう/苦労して働く、つかれきる/漢詩で)惻隠の情を起こす(そくいん/あわれみの心を抱く)思いがけず友人に遘う(あう)慊りない(=飽き足りない、あきたりない)貲を投じる(し/資財)事業を剏めた(はじめた)礼に嫻わぬ人物(=嫺わぬ、ならわぬ)抃舞して喜ぶ(べんぶ/手を打って小躍りして喜ぶ)心を抉る(=刳る、刔る、えぐる)涙に哽ぶ(むせぶ/咽ぶ)失敗を懼れる(おそれる/心配する)決心を抂げない(まげない)力を殫くす(つくす/尽くす)事業に尽瘁する(じんすい/瘁れる(やつれる)程に力を尽くす)睇視する(ていし/目を細めて見る)じっと瞶める(みつめる)空を仰ぎ瞻る(みる/見上げる)思い臻る(いたる)打莅で(=打ち臨んで、うちのぞんで/太平記)研究に裨益する(ひえき/役立つ)事務に鞅掌する(おうしょう/忙しく働く)流行を趁う(おう)
◆対人の動き
穿鑿する(せんさく/鑿(のみ)で穿つ/=詮索)貶める(おとしめる)咎める(とがめる)恫喝する(どうかつ)見縊る(みくびる)誑かす(たぶらかす)嘯く(うそぶく)辟易する(へきえき)情に絆される(ほだされる)呶鳴る(=怒鳴る、どなる)用事を吩咐ける(=言いつける、いいつける)囃す(はやす)騙す(だます)擽る(くすぐる)話が拗れる(こじれる)悃願する(=懇願、こんがん)僉議する(せんぎ/評議、僉は皆の意味)慫慂する(しょうよう/推奨する)不作法を窘める(たしなめる)悪事を訐く(=暴く、あばく)自ら標榜する(ひょうぼう)揶揄する(やゆ)誡める(=戒める、いましめる)諫める(いさめる)啀み合う(いがみあう)敷衍する(ふえん/詳しく説明する)披瀝する(ひれき/心の中をうちあける)宥め賺す(なだめすかす)狎れ合う(なれあう/親しみから無遠慮になる)狃れ狃れしい(なれなれしい/馴れ馴れしい)顰蹙をかう(ひんしゅく)感心して膝を拊った(=打った、うった/ひらめいたり感心したときの動作)俛伏する(=俯伏、ふふく/かしこまって頭を下げてうつむく)古人の先蹤を追う(せんしょう/前例、先例)屬する(=属する、ぞくする)贔屓する(=贔負、ひいき)嘲哢する(=嘲弄、ちょうろう)嘲笑する(ちょうしょう)馬鹿にして嗤う(わらう)臆病だと哂う(わらう/嘲り笑う)憫笑する(=愍笑、びんしょう/あわれんで笑う)懸案について諮詢する(=咨詢、しじゅん/意見を聞く)事情を愬える(うったえる/訴える)後進を誘掖する(ゆうえき/導き助ける)師の提撕を受ける(ていせい/後進を教え導く)他人を排擠する(はいせい/他人を押しのけ陥れる)面晤する(めんご/面会)人を紿く(あざむく/欺く)詬る(ののしる、そしる)誚は甘んじ受くる(そしり)諠譁する(=喧嘩、けんか)人に踈まれる(=疎まれる、うとまれる)財を餽る(おくる/食事や金銭を贈る)意見の扞格(=捍格、かんかく/相手の意見を認めない)
◆
風に靡く(なびく)廊下が軋む(きしむ)嵌め込む(=篏め込む、はめこむ)箱が拉げる(ひしゃげる)客が犇めく(ひしめく/大勢集まって混雑する)収斂する(しゅうれん/縮む、収束する)枝を撓む(たわむ)裹んで(=包んで、つつんで)鞄を挈げる(ひっさげる、引っ提げる)黏りつく(=粘りつく、ねばりつく/黏は粘の異体字)
◆
文明が驀進する(ばくしん、勢いよく進む)科学の揺籃期(ようらんき/初期の段階)後世に貽す(のこす/遺す)移り變わる(=変わる、かわる)駸々と発展する(しんしん/馬が早く走るさま、物事が進むさま)色褪せることのない(いろあせる)疇昔(ちゅうせき/昔、昨日)家庭の紛紜(ふんうん、ふんぬん/揉め事、ごたごた)人々の憔懆(しょうそう/中原中也の山羊の歌/焦燥?)日に瑩き風に瑩く(みがく/和漢朗詠集)困阨(こんやく/困難)
【~な、~とした、~の、形容】
◆静か、マイナスなイメージの形容
靜かに(=静かに、しずかに)儚い(はかない)扁平な形(へんぺいな)迂闊な(うかつ)不憫な(ふびん)憂鬱な(=幽鬱な、悒鬱な、ゆううつ)怪訝な(けげんな)憮然として(ぶぜん/失望、落胆)喟然として(きぜん/ため息をつく、嘆息する)恍惚と(こうこつ)惘然と(=呆然、ぼうぜん)瑣末な(さまつ=些末)仄かな(ほのか)曖昧な(あいまい)瞹眛な(あいまい/2字とも目偏、夏目漱石の小説などに)遙か遠く(=遥か遠く、はるかとおく)縹緲とした(=縹渺、ひょうびょう/遠くかすかなさま)縷々として述べる(るるとして/長々と続く、細々と)惨憺たる結果(さんたんたるけっか)惨怛たる光景(さんだつ、さんたん/心が痛む、惨憺)悲慘な(=悲惨、ひさん)渾沌とした(こんとん=混沌)怯懦な(きょうだ/臆病で気が弱いこと)悵然と(ちょうぜん/悲しみ嘆く)朴訥な(=木訥、樸訥、ぼくとつ)飄々とした(=飃々、ひょうひょう)幽邃な庭園(ゆうすい/静かで奥深い)悄悄と引き下がる(すごすご)荏苒と日を送る(じんぜん/なすことのないまま歳月が過ぎる)鄙びた(ひなびた)辺陬の土地(へんすう/田舎、辺鄙)恬淡とした(てんたん/無欲で執着しないこと)煢然とした(けいぜん/孤独でさびしい)寂寞として(せきばく)孑然として(けつぜん/孤独なさま)素樸な(=素朴、そぼく/樸は切り出したままの木)恣意的な(しいてき)心に疚しいところがある(やましい)狷介な性格(けんかい/頑固で片意地)懶惰な(らんだ/怠けること、怠惰)麁笨な(=粗笨、そほん/粗雑な、笨は愚かの意味)麁末な(=粗末な、そまつな)苟且の(=仮初めの、かりそめ)叮嚀な(=丁寧、ていねい)兀々と学ぶ(こつこつ)諄諄と説いて聞かせる(じゅんじゅん)怏怏として楽しまず(おうおう/楽しまないさま、不愉快そうなさま)悒悒として楽しまず(ゆうゆう/憂える、気がふさぐ、怏怏)闃として静まり返っている(げき/ひっそりと静まり返ったさま)沁み沁みと感じる(しみじみ)晏如としていられない(あんじょ/安らかで落ち着いている)溘然としてこの世を去った(こうぜん/突然、人の死に/溘焉(こうえん)も同様)牴牾しい(=擬しい、もどかしい/じれったい)嬾い(ものうい/億劫で気怠い)慵い(ものうい/気怠い)孅い(かよわい)怕ろしい(おそろしい/恐ろしい)悚然として(=竦然、しょうぜん/怖がる、恐怖で竦む)惆悵として(ちゅうちょう/恨み嘆く/漢文など)滂沱の涙を流す(ぼうだ)人心洶々として(きょうきょう/洶々は水音が騒がしいさま)澆季の世(ぎょうき/人情が薄い、この世の終わり)褊狭な気質(=偏狭、へんきょう/狭量)
◆にぎやか、プラスなイメージの形容
贅沢な(ぜいたく)綺麗な(きれい)瀟洒な(しょうしゃ/垢抜けて洒落ている)豪奢な(ごうしゃ)絢爛とした(けんらん)完璧な(かんぺき)厖大な(=尨大、ぼうだい/量が非常に大きい、膨大)緻密な(ちみつ)掟破りの(おきてやぶり)急拵えの(きゅうごしらえ)精悍な(せいかん)粹な(=粋な、いき)突っ慳貪な(つっけんどん/無愛想な)超弩級の(ちょうどきゅう)淒じい(=凄じい/すさまじい)貪欲な(どんよく)饒舌な(じょうぜつ)剽軽な(ひょうきんな)怜悧な(=伶俐、れいり)野蠻な(=野蛮な、やばんな)我儘な(=我侭、わがまま)傲慢な(ごうまん)貪婪な(どんらん/欲が深い、貪欲)渾身の(こんしん)怒濤の(どとう=怒涛)齷齪と働く(あくせく)儼然として(=厳然、げんぜん)真摯な(しんし)溌溂とした(=溌剌、はつらつ)颯爽とした(さっそう)彼は儁才だ(=俊才、しゅんさい)雋敏な(しゅんびん/優れて聡い)逞しい(たくましい)白皙の美貌(はくせき/肌が白い)凛々と(りんりんと=凜々と)華奢な(きゃしゃ)別嬪な(べっぴん)愛嬌のある(あいきょう)臈長けた(ろうたけた/美しく気品がある)妖艷な(=妖艶、ようえん)婀娜っぽい(あだっぽい/色っぽい)蠱惑的な(こわくてきな/人を惑わすような魅力)嫣然と微笑む(=艶然、えんぜん/あでやかに微笑む)嬋娟たる美女(=嬋妍、せんけん/あでやかで美しい)囂しい/姦しい/喧しい(かしましい)嗷しい(=囂しい、かまびすしい)聒しい(かまびすしい)昵懇の間柄(じっこん/懇意)悋気深い(りんきぶかい/嫉妬深い)執拗な(しつような)辛辣な(しんらつ)狡猾な(こうかつ)老獪な(ろうかいな)天稟の才能がある(=天禀、てんぴん、てんりん/天賦)優れた伎倆がある(=技量、技倆、ぎりょう/能力)輪奐の美を謳われた寺院(りんかんのび/建築物が大きく立派で美しい)矢繼早に(=矢継早に、やつぎばやに)怫然として色をなす(ふつぜん/怒りでむっとするさま)翕然として同情が集まる(きゅうぜん/多くのものが一つに集まる)名声嘖々として(さくさく/口々に褒める)他に匹儔を見ないほどの(ひっちゅう/匹敵、仲間)昔から渝わることの無い友情(=変わる、かわる)炳乎として明らかに(へいこ/明らかに、明白に/炳は光り輝く、乎は断乎として等の強調)翩翻と翻る旗(へんぽん、ひらひらすること)佯わりのない心(いつわりのない/偽りのない)実に剴切な意見(がいせつ/適切)忻然として(=欣然、きんぜん/喜んで)剛愎な(ごうふく/強情、頑固で人に従わない)慓悍な(=剽悍、ひょうかん/すばしこくて強い)倏忽として(しゅっこつ/たちまち)不腆な物(ふてん/粗末、贈るものをへりくだっていう)轣轆たる車の音(れきろく/車の轍、車の走る音)鉅万の富を築く(=鉅萬、きょまん/巨万)靦然として(てんぜん/あつかましいさま)頡頏する大きさ(けっこう、きっこう/拮抗)英才俊髦(しゅんぼう/俊英)奸黠な(=姦黠、かんかつ/悪賢い)想像の富贍なことなどは(ふせん/富んで豊か)明かりが耿耿とついている(こうこう)
【慣用句、故事成語、ことわざ、漢文の書き下し】
一世を風靡する(ふうびする)綺羅星の如く(きらぼし/立派な者が多くそろっている様)端倪すべからざる人物(たんげい/測りしれない)妍を競う(けんをきそう/美しさを競う)禊を済ませる(みそぎ)選手に檄を飛ばす(げき/誤用だが定着しつつある)彼の独擅場だ(どくせんじょう/独壇場どくだんじょう、誤用だが定着)錚々たる面々(そうそうたるめんめん)大鉈を振るう(おおなた)埒が明かない(らち=埓)辻褄が合わない(つじつま)情に棹さす(じょうにさおさす)忸怩たる思い(じくじ)青春を謳歌する(おうか)憐憫の情(=憐愍、れんびん)双璧をなす(そうへき)過ちては改むるに憚ること勿れ(はばかる)碌でもない(ろくでもない)口にするのも憚られる(はばかられる)腑に落ちない(ふにおちない)臍を噬む(ほぞをかむ/後悔する/臍はへそ、噬むは噛む)比べるのも烏滸がましい(おこがましい)全財産を擲つ(=抛つ、なげうつ)人気に翳りがみえる(かげり=陰り)齟齬をきたす(そご)沽券に関わる(=估券、こけんにかかわる)驕れる者久しからず(おごれるものひさしからず)人口に膾炙する(かいしゃ/広く世間に知れ渡る)阿吽の呼吸(あうん)敵愾心を燃やす(てきがいしんをもやす)奇を衒う(きをてらう)箍が緩む(たががゆるむ)痴情の縺れ(もつれ)無聊を慰める(ぶりょうをなぐさめる)啖呵を切る(たんかをきる)蛇蝎の如く嫌う(だかつ)憧憬の念を抱く(どうけい、しょうけい)烙印を押す(らくいん)昵懇の仲(じっこん)玉に瑕(たまにきず)藁にも縋る思い(わらにもすがる)昔を彷彿とさせる(ほうふつ=髣髴)鳧を付ける(=鳬、けりをつける/本来は助動詞~けりの意味だったが漢字を当てている/鳧(けり)はチドリ科の鳥)枚挙に遑がない(まいきょにいとま(暇)がない)幼少の砌(ようしょうのみぎり)綸言汗の如し(りんげんあせのごとし)戈を収める(=矛、ほこをおさめる)韋駄天走(いだてんばしり/韋駄天は元はバラモン教の神)玄人跣(くろうとはだし)鎬を削る(しのぎをけずる/激しく争う/鎬(しのぎ)は日本刀の中央の高い線)恬として恥じない(てんとしてはじない/他人が恥ずかしいと思う事でも、気にかけない様子)泣いて馬謖を斬る(ないてばしょくをきる)憤懣遣る方ない(=忿懣、ふんまんやるかたない)癇に障る(かんにさわる)喙を容れる(=嘴、くちばしをいれる/横から口を出す)刎頸の交わり(ふんけいのまじわり/首を刎ねられても悔いないほどの固い友情)彝を秉る(いをとる/人の道を守る)人倫に悖る(もとる/人の道に反する)謦咳に接する(けいがいにせっする/尊敬する人に会う)草莽の臣(そうもうのしん/官職に就かず在野にいる人/草莽は草むら)鶴九皋に鳴き声天に聞こゆ(=九皐、きゅうこう/奥深い沢/優れた人物は遠くまで知れ渡る)豎子与に謀るに足らず(じゅしともにはかるにたらず/小僧とはやっていられない/史記)駟も舌に及ばず(しもしたにおよばず/口に出した言葉は追いかけても取り返しがつかない/駟は4頭立ての馬車)小人は険を行いて以て幸を徼む(もとむ/まぐれの幸運を求める/徼幸(ぎょうこう))睚眥の怨み(=睚眦の怨み、がいさいのうらみ/人からにらまれたくらいのわずかな恨み)何の軒輊するもない(けんち/高低、優劣、大小などの差)遼東の豕(りょうとうのいのこ/世間知らずで一人よがりのこと)掣肘を加える(せいちゅう/干渉して邪魔する/肘(ひじ)を掣(ひ)いて妨げた故事)肯綮に当たる(こうけいにあたる/物事の急所をつく)蘇子愀然として襟を正し(しゅうぜん/悲しむさま/赤壁の賦)吾惴れざらんや(おそれ/孟子)掎角の勢(きかくのせい/前後から挟み撃ちにして攻める計略/三国志)殀寿貳わず(ようじゅたがわず/立命館由来の孟子の句/殀と寿は早死にと長生き)~に从ふ(したがう=従う/漢文で)宮室を卑くして力を溝洫に盡くす(こうきょく/田の用水路、洫は溝や堀の意味/孔子が禹(う)の政治を称えた)いまだ浹辰を移さずして(しょうしん/辰(十二支)の浹る(巡る)12日間も経たぬうちに、短い間に/古事記)智識技能を淬勵し(=淬励、さいれい/淬は刀を鍛える、焼入れ/転じて刻苦勉励の意味)論を竢たない(=俟たない、またない/言うまでもない)子孫祭祀して輟まず(やまず/老子)臧否を陟罰して(ぞうひをちょくばつして/善悪を判断し出世や罰を与える/諸葛亮孔明の出師表)
◆
先づ隗より始めよ(まずかいよりはじめよ)一日再び晨なり難し、時に及んで当に勉励すべし、歳月人を待たず(いちじつふたたびあしたなりがたし/一日に2度朝は来ない/晨は朝)學びて思はざれば則ち罔し(まなびておもわざればすなわちくらし/論語)朽木は雕るべからず(きゅうぼくはえるべからず/やる気のない者に教育しても無駄/雕る=彫刻)九仞の功を一簣に虧く(きゅうじんのこうをいっきにかく/=九仭/簣(あじか)は土を運ぶ籠、もっこ/高い山を築くのに、最後の1杯の土が足りないために完成しない)一簣の功(いっきのこう/完成寸前の最後の努力)計画に蹉跌をきたす(さてつ/うまく進まず失敗する)前例に傚う(=倣う、ならう)顰みに倣う(ひそみにならう/上辺だけを真似る、人の真似をすることを謙遜する時にも)将は慍りをもって戦いを致すべからず(=怒り、いかり/孫子)嶄然として頭角を現す(ざんぜんとして/ひときわ抜きん出る)艱難汝を玉にす(かんなんなんじをたまにす/困難を乗り越え立派な人物になる)男子三日会わざれば刮目して見よ(かつもくしてみよ)将来を囑目される(=嘱目、矚目、しょくもく/期待される)俛焉として日に孳孳たる有り、斃れて后に已む(=べんえんとして、ひにししたるあり、たおれてのちにやむ/絶えず努力する/礼記)勝躅(しょうちょく/先人の優れた業績)
◆
林間に酒を煖めて紅葉を焼く(りんかんにさけをあたためてこうようをたく/秋の風情を楽しむ)煙霞の痼疾(えんかのこしつ/自然を愛する気持ちが不治の病のごとく強い)咫尺を弁ぜず(しせきをべんぜず/視界がきかず、すぐそこのものが見えない)陰陽を燮理す(いんようをしょうりす/政道が正しく行われれば、天地の陰陽が自然にととのう/燮理はやわらげおさめる)天に跼り地に蹐す(てんにせくぐまりちにぬきあしす)
◆
久闊を叙す(きゅうかつをじょす/再会を喜ぶ/山月記)倨傲(=倨敖、きょごう、驕り高ぶること/山月記)俄にして匱し(にわかにしてとぼし/突然貧乏になった/朝三暮四(ちょうさんぼし))盾と矛とを鬻ぐ者有り(たてとほことをひさぐものあり、鬻ぐ=売る/矛盾)鷸蚌の争い(いつぼうのあらそい/鷸(いつ=しぎ)蚌(ぼう=どぶがい)/漁夫の利)時に感じては花にも涙を濺ぎ(ときにかんじてははなにもなみだをそそぎ/杜甫の春望)香炉峰の雪は簾を撥げて看る(こうろほうのゆきはすだれをかかげてみる)石に漱ぎ流れに枕す(いしにくちすすぎながれにまくらす/言い間違いを認めず屁理屈を言う)幎冒を為りて乃ち死す(べきぼう/死者の顔を覆う布/自分の顔を隠して死んだ/臥薪嘗胆)邯鄲の夢(かんたんのゆめ/邯鄲の宿屋で盧生という者が黍(きび)の炊ける間に一生の夢を見た故事/=盧生の夢=黄粱一炊の夢)南柯之夢(なんかのゆめ/はかない夢/柯は枝/槐の木の下で栄華を極めた夢を見た)往時渺茫としてすべて夢に似たり(おうじびょうぼうとしてすべてゆめににたり/昔のことは遠く夢のようだ)栩栩然として胡蝶なり(くくぜん/胡蝶の夢)抜剣切而啗之(剣を抜き切りて之を啗ふ(くらふ)/啗は喰らう/鴻門之会)松柏摧かれて薪となる(しょうはくくだかれてたきぎとなる/摧くは砕く/去る者は日に以て疎し)音聆時曾(こゑきくときぞ/聆くは聴くの意味/奥山に紅葉ふみわけ鳴く鹿のこゑきく時ぞ秋はかなしき)怨望すと譖す(=譛す、しんす/恨んでいると讒言した、/臥薪嘗胆)芻豢甘きを加えず(すうかん/芻は草を食べる家畜、豢は穀物を食べる家畜/漢文で)騅(すい/項羽の愛馬の名前、垓下の歌)
◆
恐惶謹言(きょうこうきんげん/謹んで申し上げる/目上の人への書簡の末尾に書く)仍って件の如し(よってくだんのごとし、よって=依って、因って/証文の最後に書き記す語句/落語の「たらちね」)~~訖(おわんぬ/=訖ぬ、畢んぬ/書状で使う)貴翰拝誦(きかんはいしょう/返事の手紙の冒頭に)
◆十七条憲法:
一に曰く、和(やわらぎ)を以て貴しと為し、忤(さか)ふること無きを宗とせよ。(忤う=逆らう)
六に曰く、(略)人の善を慝すこと無く、悪を見ては必ず匡せ(かくす/ただせ/慝は悪の意味のはずだが、匿(隠す)と同様の使い方の方が多い??)
六に曰く、(略)此れに因って国家永久にして、社禝(しゃしょく)危(あやう)きことなし(=社稷、しゃしょく/社(土地の神)と稷(五穀の神)、国家)
八に曰く、群卿百寮、早く朝(まい)り晏(おそ)く退(さが)れよ。(晏=時間が遅い)
十に曰く、忿(ふん、いかり/怒り、いきどおり)を絶ちて、瞋(しん、いかり/怒り、憎悪)を棄(す)て、人の違うことを怒らざれ。(忿と瞋は仏教の煩悩)
◆
上下心を一にして、さかんに経綸を行うべし(けいりん/国家の政策/五箇条の御誓文)旧来の陋習を破り、天地の公道に基づくべし(ろうしゅう/良くない習慣/五箇條の御誓文(=五箇条))朕の深く軫念する所なり(しんねん/天子が心を痛める/玉音放送)嚮明而治(きょうめいじち/めいにむかひておさむ、嚮かう=向かう/明治の元号の由来)初春の令月にして気淑く風和ぎ梅は鏡前の粉を披き蘭は珮後の香を薫す(珮後、はいご/万葉集にある令和の元号の由来)
【四字熟語】
一攫千金(いっかくせんきん)紆余曲折(うよきょくせつ)疲労困憊(ひろうこんぱい)天真爛漫(てんしんらんまん)波瀾万丈(はらんばんじょう)頭脳明晰(ずのうめいせき)才気煥発(さいきかんぱつ)意気沮喪(=意気阻喪いきそそう/元気を失うこと)意気銷沈(=消沈、いきしょうちん/銷=尽きるの意味)隔靴掻痒(かっかそうよう)摩訶不思議(まかふしぎ)叱咤激励(しったげきれい)画竜点睛(がりょうてんせい)玉石混淆(ぎょくせきこんこう)依怙贔屓(えこひいき)艱難辛苦(かんなんしんく)魑魅魍魎(ちみもうりょう)渾然一体(こんぜんいったい)切磋琢磨(せっさたくま)慇懃無礼(いんぎんぶれい)阿諛追従(あゆついしょう/媚びへつらう)余裕綽綽(よゆうしゃくしゃく)喧々囂々(けんけんごうごう)侃々諤々(かんかんがくがく)罵詈雑言(ばりぞうごん)揣摩臆測(しまおくそく/自分だけで勝手に他を推測すること)譎詐百端(けっさひゃくたん/嘘や裏切り(譎詐)が多いこと)流言蜚語(=流言飛語、りゅうげんひご/蜚は飛ぶ虫/根拠のないデマ)悲憤慷慨(ひふんこうがい/社会や運命を怒り歎く)軽佻浮薄(けいちょうふはく)跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)和気藹々(わきあいあい)効果覿面(こうかてきめん)虎視眈々(こしたんたん)才気煥発(さいきかんぱつ)一気呵成(いっきかせい)呵々大笑(かかたいしょう)大膽不敵(=大胆不敵、だいたんふてき)茫然自失(ぼうぜんじしつ)乾坤一擲の勝負(けんこんいってき/のるかそるかの大勝負)不撓不屈(ふとうふくつ)勇往邁進(ゆうおうまいしん)紆余曲折(うよきょくせつ)豪放磊落(ごうほうらいらく)満身創痍(まんしんそうい)勇気凜々(ゆうきりんりん)榮耀榮華(=栄耀栄華、えいようえいが)明眸皓歯(めいぼうこうし/明るい目と白い歯、美人)朱脣皓歯(しゅしんこうしし/赤い唇と白い歯、美人)一瀉千里(いっしゃせんり/文章や弁舌が滑らかなこと)以杙為楹(=杙を以て楹と為す、いよくいえい/杭を家の柱とする)黯然失色(あんぜんしっしょく/気力を失う)右顧左眄(うこさべん/周囲を気にして決断できない)左盻右顧(さけいうこ)黜陟幽明(ちゅっちょくゆうめい/賢明な人材を評価登用する)戦戦兢兢として深淵に臨むが如く薄氷を履むが如し(=戦戦恟恟、戦戦恐恐、せんせんきょうきょう/非常に危険な状況にあること)衣裳垢膩(えしょうこうじ/衣服が埃と垢で汚れる/天人五衰)霓裳羽衣の曲(げいしょううい/仙女の美しい衣装、楊貴妃が得意とした舞曲)大廈高楼(=大厦高楼、たいかこうろう/大きく高層な建物)拈華微笑(ねんげみしょう/以心伝心)三釁三浴(さんきんさんよく/相手のことを大切に思う、人を待つ間に何度も体を洗って良い香りの香を塗る/釁=塗る)夙夜夢寐(しゅくやむび/寝ても覚めてもずっと思い続ける/夙夜=朝から晩まで、夢寐=眠っている間も)寤寐思服(ごびしふく/寝ても覚めてもずっと思い続ける/寤(目覚める)寐(眠る))恩讎分明(おんしゅうぶんめい/恩は恩で、あだはあだで報いる/讎は讐の意味)沈湎冒色(ちんめんぼうしょく/酒や女性に溺れる)跼天蹐地(きょくてんせきち/おびえて身の置きどころがない様)連璧賁臨(れんぺきひりん/同時に二人の来客がある)賁臨(ひりん、ふんりん/客の来訪、お越しになる)枉駕来臨(おうがらいりん/貴人が来訪する)駕を枉げる(がをまげる/貴人が進路を変えてまで来訪する)滄海桑田(そうかいそうでん/青い海が桑の畑になる/世の中の移り変わりの激しいこと)嚆矢濫觴(こうしらんしょう/物事の起こり、発端/濫觴(らんしょう)=大河も觴(さかずき)を濫(うか)べるほどの小さな流から始まる)実践躬行(じっせんきゅうこう/理論にとどまらず自分で実行すること)拳拳服膺(けんけんふくよう/人から教わった事を忘れず心に留める)轗軻不遇(=坎軻不遇、かんかふぐう/世に受け入れられない/轗=車が行き悩む)鬼哭啾啾(きこくしゅうしゅう/亡霊の泣き声が聞こえるようなさま)縦横無礙(=縦横無碍、じゅうおうむげ/妨げがなく自由)髀肉之嘆(ひにくのたん/実力を発揮する機会がないことを嘆く)中冓之言(ちゅうこうのげん/夫婦の寝室での語らい/詩経)勠力協心(=戮力協心、りくりょくきょうしん/協力、力を勠せる(あわせる))精励恪勤(せいれいかっきん/まじめに勤める)敝衣蓬髪(へいいほうはつ/敝れた(破れた)衣と乱れた頭)無知曚昧(=矇昧、蒙昧、むちもうまい/蒙の使用が一般的)卓犖不羈(たくらくふき/抜きん出て優れており束縛されない)猗頓之富(いとんのとみ/巨万の富、中国春秋時代の大富豪猗頓に由来)衣錦尚絅(いきんしょうけい/錦(にしき)を衣て絅(けい)を尚う/絅は薄い打ち掛け/才能を外に出さないこと)綢繆未雨(ちゅうびゅうみう/雨が降らないうちに穴をふさぐ/綢繆は糸を結ぶ)甕裡醯鶏(おうりけいけい/視野の狭いこと/醯鶏は甕(かめ)の中にすむ小虫)
【短いもの、副詞、接続詞、漢文の書き下し】
嗚呼/嗚乎(ああ)于嗟/嗟/吁(ああ)噫(ああ)噫無情(ああむじょう/レ・ミゼラブル)呀ッと叫んだ(あっと)嘸かし(さぞかし)曰く(いわく)謂いて曰く(いいていわく)荅曰(=答えて曰く、こたえていわく)苟も(いやしくも)焉んぞ(=安んぞ、いずくんぞ)孰れか(いずれか)雖も(いえども)豈図らんや(あにはからんや/意外にも)~すること毋れ(なかれ=無かれ・勿かれ・莫かれ)宜なる矣(むべなるかな、当然だ)何遽(なんぞ)奚ぞ(なんぞ)盍ぞ(なんぞ)聊か(=些か、いささか)稍あって(ややあって/しばらくして)纔かな(=僅かな、わずかな)慥かに(=確かに、たしかに)~に對して(=対して、たいして)畢竟(ひっきょう/つまり、結局)吝かではない(やぶさかではない)已むを得ず(やむをえず)已に(=既に、すでに)相俟って(あいまって)見做す(みなす=看做す)隨分(=随分、ずいぶん)憖っか(なまじっか)咄嗟に(とっさに)颯と(さっと)軈て(=頓て、やがて)杳として行方が知れない(ようとして)迚も斯くても(とてもかくても/いずれにせよ、どうあっても)屹度(=急度、きっと)扨(=偖、扠、さて)それは扨措き(=扨置き、さておき)曩に申し上げましたように(=嚮に、さきに)茲に生前のご厚情に感謝申し上げ(ここ/喪中葉書や表彰状などで)爰に(ここ)万事恙無く(ばんじつつがなく)忝い(かたじけない=辱い)作麼生、説破(=怎麼生、そもさん、せっぱ/禅問答のかけ声/一休さん)尠くとも(=少なくとも、すくなくとも)この目で聢と見た(=確と、しかと)~に關する(=に関する)礑と思ひ當たる(はたと、はったと、思い当たる)夢か、將、現実か(=将、はた、/それとも、さらにまた/將又(はたまた))竊かに/窃かに/密かに(ひそかに)霎時(しょうじ/しばし、暫くの間)~で厶います(ございます)~で厶る(ござる/カタカナのムとは別の漢字)まことに遖(=天晴れ、あっぱれ/見事だ)喃、〇〇殿(のう/呼びかけ、なあ、ねえ)偕に楽しむ(ともに/偕楽園の由来)寔に(まことに)洵に(まことに)拜し奉る(=拝し奉る、はいしたてまつる/謹んで拝む)躬自ら(=身(み)自(みずか)ら)厥の(その)恁うして(こうして)~抔と(=等、など)輒ち(=輙ち、すなわち/そのたび、たちまち)~であろう歟(か/文末の反語)洽く知れ渡る(=遍く、普く、あまねく/広く行き渡る)假に(=仮に、かりに)假令(=仮令、たとい/もしも)夐かに美しい(はるかに)須臾の間も(しゅゆ/少しの間)糅てて加えて(=搗てて加えて、かててくわえて/更にその上)叨に(みだりに)况んや(=況や、いわんや/まして、言うまでもなく)~に曁びて(およびて/及んで)剩え(=剰え、あまつさえ/そればかりか、そのうえ)罕に見る(まれに/稀に見る)盖し名言である(=蓋し、けだし/まさしく)爾來(=尓来、じらい/その時以来)尓(=爾、なんじ/漢文やキリスト教正教会の祈祷文など)儻しくは(もしくは/史記)曷んぞ(いずくんぞ)殫(ことごとくに)猝かに(=卒に、にわかに)眤と見る(じっと)荐りに(しきりに)迺ち(すなわち)遉に(さすがに)鳥逾々白く(いよいよ/杜甫の絶句)篦棒め(=箆棒、べらぼう/罵り、ばかげているさま)迥かに(=迢かに、はるかに)
◆漢文の置き字(おきじ)、漢文を訓読する際に、直接読まない字
而、於、乎、于、矣、焉、兮
【年賀状、表書き】
壽(=寿、ことぶき)頌春(しょうしゅん/年賀状に)敬頌新禧(けいしょうしんき/年賀状に)熨斗(のし)御佛前(=御仏前、ごぶつぜん)御香奠(=御香典、おこうでん/表書きに使われる)御禮(=お礼、おんれい/表書きに使われる)御神饌料(ごしんせんりょう)神饌(しんせん/神様へのお供えの食べ物)幣帛料(へいはくりょう)御餞別(おせんべつ)
【宗教、伝説、行事】
お賽銭(おさいせん)賽の河原(さいのかわら)袱紗(ふくさ)巫女(みこ)巫覡(ふげき/神に仕える人、かんなぎ、女性は巫、男性は覡)參詣(=参詣、さんけい)訃報(ふほう)卍(まんじ)鳳凰(ほうおう)麒麟(きりん)梵字(ぼんじ/古代インドの文字、サンスクリット)穢れ(けがれ)祟り(たたり)呪詛(じゅそ)お祓い(おはらい)取り憑かれたような(とりつかれたような)憑依(ひょうい)呪詛(じゅそ)神咒(=神呪、しんじゅ/呪文、陀羅尼)幽靈(=幽霊、ゆうれい)神樣(=神様、かみさま)淨土(=浄土、じょうど)生贄(いけにえ)祭祀(さいし)貴賤(きせん)曼荼羅(=曼陀羅、曼拏羅、まんだら)閻魔大王(えんまだいおう)羅刹(らせつ/悪鬼)弥勒菩薩半跏思惟像(みろくぼさつはんかしゆいぞう/広隆寺)盧舎那仏(るしゃなぶつ/東大寺)白毫(びゃくごう)地藏菩薩(=地蔵、じぞうぼさつ)祠(ほこら)〇〇權現(=権現、ごんげん/神の姿をとってこの世に現れる)不動明王の忿怒の表情(=憤怒、ふんぬ)瞋恚(=嗔恚、しんい/怒り/仏教)金剛力士像の阿吽(あうん)不空羂索観音像(ふくうけんさくかんのんぞう/羂索は縄状の罠/東大寺)宝篋印塔(ほうきょういんとう/石造の仏塔)龕(がん/仏壇・厨子(ずし))六面石幢(ろくめんせきどう/仏教の石塔)寶船(=宝船、たからぶね)富籤(=富籖、とみくじ)籤引(=鬮引、くじびき)御神籤(おみくじ)仏壇を飾る瓔珞(=珱珞、瑶珞、瑤珞、ようらく/天蓋から下げる飾り/インドの貴族の装身具)高坏(たかつき/食べ物を盛って供える台)閼伽棚(あかだな/お供えの水を置く棚)醴酒(れいしゅ、こさけ、こざけ/御神酒として供える醴(あまざけ)=甘酒)玉串奉奠(たまぐしほうてん)阿闍梨餅(あじゃりもち)銅鑼(どら)麈尾(しゅび/仏具、=払子(ほっす)はたきのような形)坐禪(=坐禅、ざぜん)祭り囃子(まつりばやし)御祭禮(=御祭礼、ごさいれい/祭りの提灯に書いてある)獻燈(=献灯、けんとう/祭りの提灯に書いてある)警蹕の声(けいひつ/神職が発する先払いの声)結跏趺坐を組む(けっかふざ/坐禅)念誦(ねんじゅ)偈(げ/仏を賛美する詩句、頌(じゅ))佛教(ぶっきょう=仏教)古刹(こさつ)参籠(さんろう)鳥居を潛る(=濳る、潜る、くぐる)追儺(ついな、鬼を払う行事)焼嗅がし(やいかがし、やっかがし/節分に鰯の頭を焼いて魔除けにする)灌仏会(かんぶつえ)鯉幟(こいのぼり)鍾馗様(しょうきさま/端午の節句に飾る)夏越の祓(なごしのはらえ/6月30日の神事、茅の輪(ちのわ)くぐり)乞巧奠(きっこうでん/七夕に裁縫などの上達を祈る)盂蘭盆会(うらぼんえ/お盆)鑽火神事(きりびのしんじ/祭りで新たに忌火(いみび)を鑽り出す=摩擦で火を熾す)燈籠流し(=灯籠、灯篭、とうろう)篝火(かがりび)煤拂い(=煤払い、すすはらい)梵鐘(ぼんしょう/除夜の鐘で鳴らす)注連繩(=注連縄、しめなわ)天地開闢(てんちかいびゃく)登遐(登霞、とうか/天子の崩御)薨去(こうきょ/貴人の死去)涅槃(ねはん)荼毘に付す(だびにふす)湯灌(ゆかん)霊柩車(れいきゅうしゃ/柩=棺ひつぎ)移徙(わたまし/引っ越し、神輿の渡御)神籬(ひもろぎ/地鎮祭など神道の祭祀で臨時に依り代とするもの)胙(=燔、膰、ひもろぎ/祭りで神に供える肉)依瓮の水(=寄辺の水、よるべのみず/神社の水瓶にたくわえておく水、神霊が宿る/源氏物語)霊畤(れいじ、まつりのにわ/祭場の意味/奈良県の鳥見山/日本書紀)敬虔な(けいけんな)祓魔師(ふつまし/エクソシスト)熾天使(してんし/天使の階級)墮天使(=堕天使、だてんし)瑜伽(ゆが/ヨガ)甎仏(せんぶつ/甎(せん、煉瓦)に仏像を浮き彫りにしたもの)一闡提(いっせんだい/仏法を否定し謗る者)災疫を禳い除く(はらい)攘災招福のお守り(じょうさいしょうふく=除災招福)家内安全祈攸(きゆう/〇〇祈攸で寺社の御札で使う)新皈元(しんきげん/仮位牌で戒名の上部に付ける、皈は帰の意味)澡瓶(そうびょう/千手観音の持つ水差し)右遶(=右繞、うにょう/古代インド起源、時計回りに寺院など敬意の対象を巡る)黙擯(もくひん/黙り擯ける(しりぞける)、無視する/仏教の罰、制裁)
【伝説、神話、妖怪】
八咫烏(やたがらす)金鵄(きんし)和邇(わに=鰐/日本神話の生き物、滋賀にある地名)伊弉諾尊/伊邪那岐命/伊耶那岐命(いざなぎのみこと/日本書紀/古事記の神話)伊弉冉尊/伊邪那美命/伊耶那美命(いざなみのみこと)素戔嗚尊/須佐之男命(すさのおのみこと)すさのおのみこと)瓊瓊杵尊/邇邇藝命(ににぎのみこと)罔象女神(=弥都波能売神、みつはのめのかみ/水の神)柧津姫命(つまつひめ/樹木や建築物の神/日本書紀)三種の神器:八咫鏡(やたのかがみ)草薙剣(くさなぎのつるぎ*第一水準漢字)八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)淤能碁呂島(おのごろじま、おのころしま/国産み神話の最初の国/古事記)悪夢を食べる獏(=貘、ばく)妖怪の鵺(ぬえ)狒々(ひひ/妖怪、大型の猿)蛟(みずち/水の害を引き起こす伝説上の竜・蛇/日本)蛟龍(こうりゅう/水に住み、大きくなると龍になる/中国)蚩尤(しゆう/中国の戦闘神、兵器を作り黄帝に反乱を起こす)魃(ばつ、ひでりがみ/中国神話の旱魃の神)猩猩(しょうじょう/中国の伝説上の獣)猿猴(えんこう/中国・四国地方に伝わる河童の一種)饕餮(とうてつ)駮(はく)鳳凰(ほうおう/中国神話の瑞鳥)鸞(らん/中国神話の霊鳥)鴆(ちん/猛毒を持った伝説の鳥/中国)鴆酒(ちんしゅ/鴆の羽を浸して作った毒酒)鴆毒(=酖毒、ちんどく/鴆の羽の毒)麒麟(きりん)鰲(ごう/大亀、大海亀/龍の頭と亀の体、麒麟の尾/=鰲魚(ごうぎょ)の工芸品は龍のような魚型)僵尸(きょうし/キョンシー)崑崙山(=崑崘山、こんろんさん/中国西方の伝説の山、実在するのは崑崙山脈)華胥の国(かしょのくに/中国の伝説上の国)玄奘(げんじょう/西遊記の三蔵法師)阿耆尼(あぎに、あぐに/ヒンズー教の火の神)雷霆神インドラ(らいていじん/雷霆=激しい雷/インドの神)乾闥婆(けんだつば/ガンダルヴァ、インドの音楽神)荼枳尼(だきに/人の肉を食べる夜叉/インドの神)蒼頡(そうけつ/漢字を作ったといわれる中国の伝説上の聖人、目が4つある)僊人(=仙人、せんにん)両面宿儺(りょうめんすくな/二つの顔を持つ伝説上の人物/日本書紀)焦螟(しょうめい/蚊のまつげに巣食うという微細な虫/中国)鯤(こん/数千里もある巨大な魚、巨大な鳥の鵬(ほう)に変化する/中国)鎌鼬(かまいたち)侏儒国(しゅじゅこく/邪馬台国の南方にあると考えられていた小人の国/古代中国)瀛洲(えいしゅう/仙人の住む東方の三神山のひとつ、東瀛とも/日本庭園で表される/古代中国)東瀛(とうえい、仙人が住む三神山の1つ、日本の異称としても/古代中国)榑桑(=扶桑、ふそう/中国伝説で東方の果てにあるとされる巨木、日本の異称としても)藐姑射の山(はこやのやま/中国で仙人が住んでいるという想像上の山)蟠龍(ばんりゅう/とぐろを巻いた龍、まだ天に昇らない龍)巨鼇(=巨鰲、きょごう/神山を背負っている大海亀)夸父(こほ/中国神話に登場する巨人族)嫦娥(じょうが/月に住む仙女/中国神話)旃檀功徳仏(せんだんくどくぶつ/三蔵法師が得た仏に成る記別/西遊記)破旡神(はむのかみ/愛宕神社の神)讙(かん/狸に似た隻眼で三本の尾の妖怪/中国)貔貅(=豼貅、ひきゅう/伝説上の猛獣、財運の象徴)跂踵人(きしょうじん/中国の伝説上の足が大きい人種)句句逎馳(=久々能智神、ククノチ/木の精霊/日本神話)薜茘多(プレータ、餓鬼/死者の霊)襄麌利毒女像(じょうぐりどくじょぞう/仁和寺、絵画/穣麌梨童女などの表記も)
【占い】
◆八卦(はっけ、はっか/中国の易):坎(かん)艮(ごん)震(しん)巽(そん)離(り)坤(こん)兌(だ)乾(けん)
◆易の卦を表す爻(こう)夬(かい/下経三十四卦のひとつ)易者が占いに使う筮(めどき/竹ひごのような50本の棒、素材は問わない)筮竹(ぜいちく/竹素材の筮)蓍(めど、めどぎ/キク科ノコギリソウ/茎を素材にし筮とした/筮竹を指すこともある)蓍萩(めどはぎ/マメ科ハギ属/茎を素材にし筮とした/真っすぐに立ち土手などに生える草)彖伝(たんでん/易経の解釈書)讖緯思想(しんいしそう/讖=未来の予言/中国古代)奎宿(けいしゅく/アンドロメダ座/斗掻き星(とかきぼし)/中国の天文学二十八宿の一つ)有孚〇〇(孚(まこと)有(あり)/易経の解説に)孳(し/生む、繁殖する、はげむの意味/十二支の子(ね)の由来)它年(=巳年、へびどし/十二支)龜筴(きさく/亀卜(きぼく)と易筮(えきぜい))
【古代の調理、祭礼、道具】
彝器(いき/祭祀(さいし)用の青銅器、食器や酒器や楽器を含む/古代中国)宗彝(そうい/宗廟で先祖をまつるための酒器)巵酒(=卮酒、ししゅ/巵(し)=酒坏についだ酒/中国)罍(らい/青銅製の壺/古代中国)鬲(れき/煮炊きに使う、中空の太い三足の土器、青銅器/上に甑(こしき/米などを蒸す土器)をのせる/古代中国/棒状の足だと鼎(かなえ))鬱鬯酒(うっちょうしゅ/香草(鬱金ウコン)を漬けた匂い酒、祭祀に使われた/古代)秬鬯(きょちょう/秬=黒黍(くろきび)で醸造し香草を加えた匂い酒/古代)觚(こ/ラッパ形の口の酒器/中国古代)弋(よく、いぐるみ/ひもをつけた矢、鳥を捕まえる/古代中国)瓮(へ/=瓶(かめ)、甕(かめ))斎瓮(いわいべ/祭りで神酒を盛った瓶)土高坏(つちたかつき/土製の食物を盛る器)烝祭(じょうさい/古代中国で天子が行なう四季の祭のうちの冬祭、秋の嘗、冬の烝)酥(そ/牛乳の発酵食品、乳・酪(らく)・生酥(せいそ)・熟酥(じゅくそ)・醍醐(だいご)/古代中国)脯(=乾肉、ほしし、ほじし/干し肉/平安時代)木緜(=木綿、ゆふ/楮(こうぞ)から織った布、現代の木綿もめんとは別/古代日本、万葉集)木緜襷(ゆうだすき/木緜でできたたすき、神事の服装)墫(=樽、たる/遺跡発掘などで)櫑子(=罍子、らいし/高坏(たかつき)に似た縁の高い器/源氏物語)
【文学・書・篆刻・絵画】
◆
書肆(しょし/書店、本屋)書畫(=書画、しょが)寫眞機(=写真機、しゃしんき)冩真(=寫眞、しゃしん/異体字)繪畫(=絵画、かいが)装幀(そうてい)付箋(ふせん)栞(しおり)封緘(ふうかん)
◆本、言葉
転訛(てんか/発音がなまって変わること)俚言(りげん/ある地域に特有の単語、俗語)語彙(ごい)譬喩(=比喩、ひゆ)蘊蓄(=薀蓄、うんちく)諷刺(=風刺、ふうし)楷書(かいしょ)譌字(かじ/誤字)衍字(えんじ/誤って語句の中に入った不要な文字)闕字(=欠字、缺字、けつじ/高貴の人の名前の上に1字か2字分の空白を開ける)跋文(ばつぶん/あとがき)題跋(だいばつ/題字と跋文)筆を擱く(ふでをおく/文章を書きおえる)書物を繙く(=紐解く、ひもとく)文献を渉獵する(=渉猟、しょうりょう)衒学者(げんがくしゃ/知識をひけらかす者、学を衒(てら)う)和装本の帙(ちつ/本の覆い、カバー)題簽(だいせん/和装本の表紙の題名を記す短冊型の紙)籤題(せんだい/題簽)本の蠧蝕(としょく/キクイムシの虫食い)飜譯(=翻訳、ほんやく)推敲(すいこう)改刪(かいさん/文章の語句などを直すこと)刪潤(さんじゅん/文の不要な部分を削り不足を足す)書籍を発兌する(はつだ/書籍を発行する)浩瀚な書物(=浩澣、こうかん/書物が多い様)筐底に秘めた原稿(きょうていにひめた/箱の奥底にしまっておく)ザラ紙一嗹(いちれん/印刷用紙千枚の単位/現在は1連)四六駢儷体(しろくべんれいたい/漢文の文体)書画の鑒定(=鑑定、かんてい/鑒は鑑の異体字)
◆文法
舊字體(=旧字体、きゅうじたい)句讀點(=句読点、くとうてん)弖爾乎波(てにをは/助詞)于撥ね干引き(うはねかんびき/字形の区別を教える語)已己巳己(いこみき/互いに似ているものをたとえていう語)无(=無、む/ひらがな「ん」の由来/無の簡体字)已然形(いぜんけい/文法の活用で文語の形助詞~ば・~ど・~ども等)撥音便(はつおんびん/んに変わる音便、読みて→読んで)偏と旁(へんとつくり)之繞(しんにょう、しんにゅう)
◆手紙
朶雲帖(だうんちょう/朶雲(=手紙/中国の故事から)をまとめたもの)尺牘(せきとく/漢文で書いた手紙/一尺ほどの牘(木の札)の意味)書柬(しょかん/手紙、書簡)
◆書籍、絵画
箴言集(しんげんしゅう)英雄譚(えいゆうたん)名人傳(めいじんでん)〇〇游記(=遊記、ゆうき/紀行文)〇〇大畧(=大略、たいりゃく/概略)〇〇襍記(=雑記、ざっき)〇〇図觧(=図解、ずかい/觧は解の異体字)〇〇和謌集(=和歌集、和哥集、わかしゅう)抒情詩(じょじょうし)冐險小説(=冒険小説、ぼうけんしょうせつ)小咄(こばなし)插話(=挿話、そうわ/本題とは直接関係がない短い話、エピソード)軼事(=逸事、いつじ/逸話)箚記(さっき/随想録)訓詁(くんこ/語句の意味を解釈する、注釈書や辞書を編纂する/儒学)四齣漫画(よんこままんが=4コマ漫画)江戸名所盡(えどめいしょづくし/浮世絵などの題に、〇〇盡=尽くし)美人竸(=競、びじんくらべ/〇〇比べ、錦絵の題など)〇〇之圖(=の図、ず)〇〇村麁絵図(そえず/村絵図、麁は粗いの意味)壽像(=寿像、じゅぞう/その人の存命中に制作した肖像)稀覯本(きこうぼん)佚文(=逸文、いつぶん/逸失し断片的に伝わる文章、風土記など)輯佚書(しゅういつしょ、逸文の復元/輯は集める、第一輯=第一集)第一卷(=第一巻、だいいっかん)册子(=冊子、さっし)短册(=短冊、たんざく)下浣(=下澣、げかん、かかん/月の下旬/上浣、中浣、下浣/書籍の発行日などで)〇〇論攷(=論考、ろんこう)誄(るい/貴人の死を哀悼し生前の功業をたたえる弔辞、誄詞、誄文)新刋鶴林玉露(=新刊、しんかん/刊を刋で書くことがあった)枕草子の類聚的章段(るいじゅうてきしょうだん/物尽くし)
◆詩
詩の暗誦(あんしょう)詩を諳んじる(そらんじる)詩歌を咏う(=詠う、うたう)吟哦する(ぎんが/詩歌を歌う、詩作する)璞の(=荒玉、新玉、あらたま/まだ磨いていない玉/年や春にかかる枕詞/新年の俳句など)羇旅歌(=羈旅歌、きりょか/旅情を詠んだ歌/和歌集の部立(ぶだて))一粲を博す(いっさんをはくす/自作の詩文を見せる時のへりくだった言い方/一粲は一笑)侘び寂び(わびさび)佗び(わび/侘びの誤用で使われることが多い、本来は佗=他の意味)俳諧(はいかい)連哥(=連歌、れんが/リレー形式の和歌/哥は歌の異体字)韵文(=韻文、いんぶん/韵は韻の異体字)
◆画、書、印
礬水液(どうさえき/日本画の滲み止めのドーサ液)斧劈皴(ふへきしゅん/山肌や岩面を表す山水画の技法)揮毫(きごう)雄渾な(ゆうこん/雄大、筆跡などに)墨痕淋漓(ぼっこんりんり/墨でかいたものが生き生きとしている)遒勁(しゅうけい/筆勢が力強いこと)滲み(にじみ)暈し(ぼかし)扁額(へんがく/建物の内外に掲げた字額)九成宮醴泉銘(きゅうせいきゅうれいせんめい/欧陽詢(おうようじゅん)の石碑/唐時代)波磔(はたく/隷書体の波のような運筆/書道)搨模(とうも/紙を被せて輪郭を写しとるトレースの技法/書道)〇〇〇画并賛(并=並びに、〇〇ずならびにさん/賛(さん)は書や絵画に書き添える詩文)篆書体(てんしょたい)繆篆(びゅうてん/印章用の小篆、印篆)籀文(ちゅうぶん/漢字の書体/大篆(だいてん)/中国古代)印盒(いんごう/印鑑の印肉入れ)墨牀(=墨床、ずしき/墨台)筆覘(ひってん書道で水を入れておく器)歙州硯(きゅうしゅうけん、きゅうじゅうけん/中国の歙州産の硯)鼠鬚筆(そしゅふで/鼠の鬚(ひげ)の筆/書道)彩牋(=さいせん/北宋の唐紙(からかみ)/書の料紙)揉紙(もみがみ/皺を付けた和紙)篆刻(てんこく)印鈕(いんちゅう/印章のつまみ部分、動物などの飾りが多い)三顆一組(さんかひとくみ/書道の落款印のセット/顆はハンコのかぞえる単位)銘文を鐫刻する(せんこく/彫刻)帛画(はくが/絹布に描かれた絵画/古代中国)
◆人物・作品・慣用句
陰翳礼讃(=陰影、いんえいらいさん/谷崎潤一郎)夏目漱石(なつめそうせき/吾輩は猫である)坪内逍遙(つぼうちしょうよう/小説家)徳冨蘆花(とくとみろか/小説家)渡辺崋山(わたなべかざん/武士、画家)蜻蛉日記(かげろうにっき)火鼠の裘(ひねずみのかわごろも/竹取物語=皮衣)冨嶽三十六景(=富嶽三十六景、ふがくさんじゅうろっけい/葛飾北斎)南蘋派(なんぴんは/中国の画家沈南蘋(しんなんぴん)に影響を受けた日本画)伊藤若冲(いとうじゃくちゅう/画家)の動植綵絵(どうしょくさいえ)長澤蘆雪(=長沢芦雪、ながさわろせつ/画家)水滸傳(=水滸伝、すいこでん/中国の小説)王羲之(おうぎし/中国の書家)蔡倫(さいりん/紙の発明者)応永鈞命絵図(鈞命=欽命、きんめい/君主の命令で制作した)丶大法師(ちゅだいほうし/南総里見八犬伝/犬の字の分解)凡河内躬恒(おおしこうちのみつね/平安時代の歌人)壬生忠岑(みぶのただみね/平安時代の歌人)朱熹(しゅき/中国の儒学者)藤原惺窩(ふじわらせいか/戦国時代/儒学者)皆川淇園(みながわきえん/儒学者/江戸時代)木村蒹葭堂(きむらけんかどう/江戸時代中期の文人)内藤露沾(ないとうろせん/江戸時代の俳人)守貞謾稿(もりさだまんこう/江戸時代の風俗事典)偐紫田舎源氏(にせむらさきいなかげんじ/柳亭種彦/江戸時代)与田凖一(よだじゅんいち/児童文学者)王圻(おうき/三才図会の編者)一倡三歎(=一唱三歎、いっしょうさんたん/1人の歌に3人が唱和した故事/一度詩文を読んで、何度も感嘆すること)流れ圜悟(ながれえんご/北宋時代の禅僧、圜悟克勤(えんごこくごん)の墨跡)朝妝(ちょうしょう/黒田清輝の裸婦像/妝は装の意味)津金寉仙(つがねかくせん/日本の書家)散木弃歌集(散木奇歌集、さんぼくきかしゅう/弃は棄の異体字、弃てる(すてる)/平安時代の歌集)郡村徇行記(ぐんそんじゅんこうき/尾張徇行記/地誌/徇は巡の意味)恠談牡丹灯籠(=怪談、かいだん/恠は怪の異体字、妖恠など)摧邪輪(さいじゃりん/法然の書に対する批判書/鎌倉時代/摧くは砕くの意味)熈代勝覧(きだいしょうらん/江戸の日本橋を描いた絵巻)加賀藩史稾(かがはんしこう/稾は稿の異体字)藤簍冊子(つづらぶみ/江戸後期の歌文集)南贍部洲大日本国正統図(なんせんぶしゅう/仏教的世界図の大陸/国内で印刷された最も古い日本国図)説郛(せっぷ/漢籍叢書/郛は囲い)倭名類聚鈔(=和名類聚抄、わみょうるいじゅしょう/抄を鈔で書くことがある)廣辭林(広辞林/三省堂の国語辞典)康熙字典(こうきじてん/中国の漢字辞典)宋槧本(そうざんぼん/宋版/中国の宋時代の書物の総称)
【茶道、香道、庭園、工芸】
懐中帛紗(かいちゅうふくさ=服紗、袱紗)茶筅(ちゃせん)棗(なつめ/抹茶を入れる容器)躙口(にじりぐち)蹲踞(つくばい)緋毛氈(ひもうせん)松籟(しょうらい/湯の沸く音を松風に見立てる)茗宴を開く(めいえん/茶の湯の会/茗は茶のこと)〇〇茗讌図録(めいえんずろく/幕末明治時代に流行した煎茶の茶会記/讌は宴の意味)卯花墻(うのはながき/志野茶碗)篦で削る(=箆、へら/陶芸)麝香(じゃこう)竜涎香(りゅうぜんこう/鯨から取れる香料)蘭奢待(=蘭麝待らんじゃたい/東大寺の正倉院にある香木)截香(せっこう/香木を切り取ること)香爐(=香炉、こうろ)螺鈿細工(らでんざいく)切嵌象嵌(きりはめぞうがん/工芸品で他の素材を嵌め込む技術)釉薬(ゆうやく)轆轤(ろくろ)擂座(るいざ/丸い点々を並べて付ける装飾/陶芸)丿貫(へちかん/茶人)萬古焼(ばんこやき、万古焼)元贇焼(げんぴんやき/陳元贇(ちんげんぴん)の陶器/寛永時代)膠(にかわ/日本画)截金(きりかね/細くした金箔など貼り付けて装飾する技法)竜頭船と鷁首船(げきしゅぶね/船首に鷁(想像上の水鳥)の彫刻を付けた船/平安時代)羽觴(うしょう/鳥の形の觴(酒盃)を乗せた台/曲水の宴で遣水に流す)瀛洲(えいしゅう/日本庭園で表される三神仙島)青瓷の瓶(あおし/平安時代)白瓷の壺(しらし/平安時代)瓷器(しき、じき/釉薬をかけた陶器/奈良・平安時代)紅牙撥鏤碁子(こうげばちるのきし/正倉院/囲碁の碁石)撥鏤技法(ばちる/象牙彫刻)水篶細工(みすずざいく/篶竹(すずたけ)を編んだ生活用品、行李など/長野県)煌丕昌天海舶八稜鏡(こうひしょうてん・かいはくはちりょうきょう/大きく(丕)明るく輝く日/古代の青銅の鏡)馬蝗絆(ばこうはん/割れた陶器を鎹(かすがい)で継いだ茶碗)蓋鋺(ふたまり/蓋のついた鋺(まり)、金属製の椀/奈良時代)銹絵(さびえ/銹=錆/鉄釉で描いた絵/陶芸)鈞窯(きんよう/鈞州にあった窯/陶器)缸瓦窯(=乾瓦窯こうがよう/陶器/中国)赤漆文欟木御厨子(せきしつぶんかんぼくのおんずし/欟木=欅(けやき)の古名/正倉院)綫香(=線香、せんこう/綫は線の異体字)束脩(そくしゅう/干し肉(脩)の束10組/入門の際に弟子が師匠に納める金品/古代中国/現代でも習い事に残る所もある)鐶(かん/タンスなどの金属製の取っ手)木屎漆(こくそうるし/漆芸、仏像制作)油硴漆喰(ゆがきしっくい/牡蠣灰を混ぜた漆喰、硴は牡蠣の意味/大仏の漆喰塗)楾(=半挿、はんぞう、はそう/脚の高い盥、または片口の水瓶)葆光彩磁草花文花瓶(ほこうさいじ/つや消しの葆光釉をかけた技法/板谷波山)灰陶奩(かいとうれん/陶の箱/後漢時代)香の匳(はこ/和漢朗詠集)匣(はこ、くしげ/物を入れる箱)玉匣(=玉櫛笥、たまくしげ/美しい櫛箱)凾に納める(=函、はこ)飾筺(=飾筐、かざりばこ)短檠(たんけい/室内用の燭台、茶室で夜咄の茶事などに)運甓居(うんぺききょ/広島県の家屋の史跡/甓は敷瓦)不眛公好みの和菓子(=不昧公、ふまいこう/松江藩の7代藩主松平治郷(はるさと)/大名茶人)交趾焼の香合(こうちやき、コーチ/交趾、交阯(現在のベトナム)から伝わった技法)鎰(かぎ/昔の鍵の書き方、鎖、鑰とも)茶銭は黄金百鎰より半文銭までくれしだい(いつ/鎰は単位/売茶翁)室町殿行幸御餝記(=御飾記、おかざりき/座敷飾りを記録したもの)
【音楽】
音樂(=音楽、おんがく)聽く(=聴く、きく)彈く(=弾く、ひく)喇叭(ラッパ)遊戲(=遊戯、ゆうぎ)挌闘技(=格闘技、かくとうぎ)手毬(てまり)笙(しょう/雅楽の管楽器)篳篥(ひちりき/雅楽の縦笛)羯鼓(=鞨鼓、かっこ、雅楽の打楽器)揩鼓(=摺鼓、かいこ、すりつづみ/古代の打楽器)鐃(にょう/打楽器/奈良時代)学校の部活の箏曲部(=筝曲部、そうきょくぶ)箏(こと、そう/箏と琴は別の楽器だが現在お琴と呼ばれているのは箏を指す事が多い)三味線の撥(ばち)打楽器の桴(=枹、ばち)銅鑼(どら)緞帳(どんちょう)簧(した/リード)有簧木管楽器(ゆうこうもっかんがっき/クラリネットなどリードを付ける楽器)喇叭(ラッパ)簓舞(ささらまい/楽器の簓を手に踊る奉納舞/田楽)山田耕筰(やまだこうさく/赤とんぼ/作曲家)大地讃頌(だいちさんしょう/合唱曲)韃靼人の踊り(だったんじんのおどり/クラシック音楽)諧調(かいちょう/音楽の調和、ハーモニー)瞽女(ごぜ/盲目の女性の旅芸人)郢曲(えいきょく/平安から鎌倉初期の歌謡)顫音(せんおん/震えるような装飾音、トリル)胡笳(こか/葦(あし)の葉で作った笛/中国古代北方民族)磬(けい/への字形の石板をつり下げた打楽器/中国古代)箜篌(くご/ハープに似た楽器/古代アジア)轉軫箜篌(=転軫、てんじんくご/轉軫は糸巻きの意味)瑟(しつ/中国古代の弦楽器)碣石調幽蘭第五(けっせきちょうゆうらんだいご/現存する最古の古琴の楽譜)雲を遏む(くもをとどむ/空を流れる雲をとめるほどのすばらしい音楽、また歌声、遏雲(あつうん))聖譚曲(せいたんきょく/オラトリオ/宗教的で大規模なバロック音楽)余韻嫋嫋(よいんじょうじょう/声や音の長く響く様子)嚠喨たる喇叭の音(=瀏亮、りゅうりょう/楽器などのよく響くこと)民謠(=民謡、みんよう)螺鈿紫檀阮咸(らでんしたんのげんかん/中国の賢者阮咸の名にちなんだ4弦楽器/正倉院)樺纒尺八(かばまきのしゃくはち/纒は巻の意味)残氓(ざんぼう/氓は流浪の民、亡国の民の意味/キース・ジャレットの曲)簫の笛(しょうのふえ/中国の縦笛)排簫(はいしょう/竹管を並べた笛、中国)籥(やく/竹管を並べた笛、現在の排簫)鏗爾として瑟を舍きて(こうじとしてしつをおきて/琴をうちやめる音)鏗然と(こうぜん/金属や楽器などが音を出すさま)太鞁(=太鼓、たいこ/鞁は馬具のむながい(鞅)の意味だが、地名など鼓(つづみ)の意味で使われていることがある)
【芸能、ゲーム、スポーツ】
花筐(=花筺、はながたみ/花かご/能)萬歳(まんざい、万才/漫才の元となる伝統芸能/平安以降)幇間(ほうかん/宴会の太鼓持ち/伝統芸能)相撲の枡席(=升席、桝席、ますせき/観客席)三番叟(さんばそう/能、歌舞伎)勸進帳(=勧進帳、かんじんちょう/歌舞伎)歌舞伎の千龝樂(=千穐楽、千秋楽、せんしゅうらく)團十郎(だんじゅうろう)大團圓を迎える(=大団円、だいだんえん/演劇などで幸福な結末を迎える)柝の音(きのね/柝は拍子木/歌舞伎や相撲)相撲の蹲踞(そんきょ)傀儡(くぐつ/操り人形)一谷嫩軍記(いちのたにふたばぐんき/歌舞伎の演目)攤(だ/平安時代のさいころ遊び)弾棊(=弾棋、たぎ、だんぎ/盤と石を使うゲーム)将棊(=将棋、しょうぎ)醉象(すいぞう/昔の将棋の駒にあった)鳫飛(がんひ/和将棋、大局将棋の将棋の駒)圍碁(=囲碁、いご)籠球(ろうきゅう/バスケットボール)麻雀の一飜(=一翻、イーハン、イーファン)幺九牌(ヤオチュウハイ/麻雀牌)槓(カン/麻雀)搶槓(チャンカン/麻雀の役)骰子(さいころ=賽子)反閇 (へんばい/能などの足の踏み方、陰陽師の足の踏み方/閇は閉の異体字) 庭燎(=庭火、にわび/神楽の際に庭で焚くかがり火/神楽の曲)千代帋(=千代紙、ちよがみ/昔の紙の異体字)帋鳶(=紙鳶、いかのぼり、しえん/江戸時代のイカノボリ禁止令を受けて凧に)捶丸(すいがん/ゴルフのようなスポーツ/中国の宋時代)曽我綉侠御所染(そがもようたてしのごしょぞめ/歌舞伎)角觝(すもう/相撲の江戸時代の呼び方、角力なども)博奕(=博打、ばくち)女衒(ぜげん/遊女の仲介業者)
【服飾、装束、矢、刀、ファッション、調度、乗り物】
◆
お洒落(しゃれ)服裝(=服装、ふくそう)シャツの皺(しゃつのしわ)撥水加工(はっすいかこう)襞スカート(ひだスカート/プリーツスカート)布帛(ふはく/織物↔カットソー(編物))毳立った服(=毛羽立った、けばだった)ボタンホールの穴縢り(あなかがり)縮絨ウール(しゅくじゅう、圧縮加工)襟刳り(えりぐり)裄丈(ゆきたけ)髪を梳かす(とかす)口髭(くちひげ※第一水準漢字)・顎鬚(あごひげ)・頬髯(ほおひげ)(※ひげの部位で漢字が変わる)
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着物を誂える(あつらえる)金襴緞子(きんらんどんす)絣(=纃、かすり)絽(ろ)綸子(りんず)綟り織(もじりおり/目の粗い薄い織物/紗(しゃ)絽(ろ)羅(ら)など)繻子織り(しゅすおり、サテン)絖地(ぬめじ/光沢のある繻子織の絹織物)毛斯綸(モスリン/薄手の毛織物)天鵞絨(=天鵝絨、びろうど/織物、ベルベット)衽(=袵、おくみ)襦袢(じゅばん)袂(たもと)褄(つま/着物の裾)小鉤(=鞐、こはぜ/足袋の留め具)鼻緒を箝げ替える(すげかえる)筥迫(はこせこ/着物の胸元に入れる小物入れ)帷子(かたびら)襷掛け(=手繦掛け、たすきがけ)衣裄(いこう/着物掛け)着物の裾を紮げる(=絡げる、からげる/裾を帯に挟む)鼈甲(べっこう)簪(かんざし)釵子(さいし/女房装束のかんざし/平安時代)笄(こうがい/髪飾、刀装具)鬘(かずら、かつら)髢(かもじ/付け毛)鬢(びん/頭の耳ぎわの側面の髪)鬢付け油(びんつけ油)髱(たぼ、つと/日本髪の後方に張り出ている部分)髷(まげ)御匣殿(みくしげどの/宮中の裁縫をする所)擣衣(とうい、衣に砧(きぬた)をうつ)碪(=砧、きぬた)壺装束(つぼしょうぞく)小袿(こうちぎ)汗衫(=汗袗、かざみ/平安時代)袙(=衵、あこめ/平安時代)襌衣(=単衣、たんい、ひとえ/裏のない着物)袍(ほう/平安時代)闕腋の袍(けってきのほう/脇が空いていて動きやすい武官の束帯)立纓冠(りゅうえいかん/纓(えい)を立てた冠、天皇が用いる)垂纓冠(すいえいかん/纓(えい)が後ろに垂れ下がる文官の冠/平安時代)箙(えびら/箱型の腰につける矢筒/平安時代)靫(ゆぎ、ゆき/矢筒、後のつぼやなぐい/平安時代)靫負(ゆげい/靫(ゆぎ、ゆき)を背負い宮廷を守る武官)箆撓い(のじない/箆(の)=矢の棒の部分のしなり/弓道)弭(ゆはず/弓筈、弓の両端の弦の輪をかける部分)彎刀(わんとう/反りがある刀、湾刀、曲刀)鰄(=梅花皮、かいらぎ/サメの皮/刀剣の鞘などの装飾材料)鐺(こじり/刀剣の鞘(さや)の末端)臑当(すねあて=脛当て)襪(しとうず/足袋の原型)韈(たび、くつした=襪)屐子(けいし/下駄/枕草子/平安時代)裙(くん/裳裾)裙帯(くたい、くんたい/飾り帯)紕帯(そえおび/女官の用いる帯/平安時代)褶(しびら/腰に巻く短い裳/平安時代)笏(しゃく)檜扇(=桧扇、ひおうぎ)檳榔毛の車(びろうげのくるま/平安時代の牛車、檳榔の葉を裂いて覆っている)輦車(れんしゃ、てぐるま/多人数で引く乗物/輿車こしぐるま/平安時代)笆(たけがき、いばらだけ/棘のある竹で出来た垣根)裲襠(りょうとう/武官の礼服や舞楽の装束)武蔵坊弁慶の裹頭(かとう/白の袈裟頭巾)脚袢(きゃはん)裃(かみしも)褌(ふんどし)丁髷を結う(ちょんまげをゆう)髻を切る(もとどりをきる/出家する)綿入れ袢天(=半纒、半纏、わたいれはんてん)草鞋(わらじ)印籠(いんろう)鉄漿(かね、お歯黒)軽衫(かるさん/ズボンを真似た袴)絎縫い(くけぬい/和裁)几帳(きちょう)軾(ひざつき、しょく/宮中行事や神事で使う敷物)挟軾(きょうしょく/奈良時代の肘掛け、後の脇息(きょうそく))茵(しとね/平安時代の座る敷物)兀子(ごし、ごっし、腰掛け/平安時代)床几(しょうぎ/折り畳み式の腰掛け)帯に短し襷に長し(おびにみじかしたすきにながし)甲冑の縅(おどし/日本の鎧兜の製造技法)兜の錣(=錏、しころ/首を守る部分)拵(こしらえ/日本刀の外装)旗一旒(はたいちりゅう/旗を数える単位/=旗が一枚)駕籠(かご/江戸時代)駕籠舁(かごかき/駕籠の担ぎ手)單衣(=単衣、ひとえ)衲御礼履(のうのごらいり/儀式用の靴/正倉院)衲衣(=納衣、のうえ/僧の袈裟(けさ))轜車(じしゃ、きぐるま/貴人の棺を運ぶ車、霊柩車)鞆(とも/弓を射る時に左手につける/古代日本)青龍偃月刀(せいりゅうえんげつとう/長柄の刀/三国志演義)挂甲の武人の埴輪(けいこう/上半身を防護する鎧/古代日本)熏革(=燻革、ふすべがわ/燻した革)袰(ほろ、=母衣(ほろ)/武士の背中に背負う袋状の装束/金沢百万石まつり(赤母衣衆)など)幄舎(あくしゃ/幄(あげばり)/宮中祭祀で屋外に造る仮小屋)堋(あずち/弓道の的の盛り土、的山)幃(=帳、とばり/垂れ布、幕/漢文で)旌旗(せいき/旌は旗の意味)澡浴具(そうよくぐ/体を洗うための道具/和名類聚抄)扇面散し蒔絵澡豆箱(そうずばこ/澡豆は古代中国からある大豆原料の石鹸/江戸時代)津綟子(つもじ/江戸時代に三重県津市で織られた綟り織)青銅の鐓(たい/武器の端につける金具(地面につく石突))梨地螺鈿金荘餝劔(なしじらでんきんそうかざりたち)衣は骭に至り袖腕に至る(ころもはかんにいたりそでうでにいたる/短い着物を着て、すね(骭)と腕が出ている)髫(=髫髪、うない、うないがみ/子供の肩の辺りに揃えた振り分け髪)雲鬟(うんかん/美しく結った女性の髪)
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袞服(こんぷく/中国の皇帝が着用する礼服/上黒色下赤色/冕服(べんぷく)とも)冕冠(べんかん/四角い冕板の前後に旒(りゅう)と呼ばれる玉飾りを垂らした冠)袞冕十二章(こんべんじゅうにしょう/十二のモチーフ刺繍のついた袞服と冕冠)大旆(たいはい、天子または将軍が用いた大きな旗/中国)
《十二章の刺繍:日・月・星辰(星や星座の象徴)・山・龍・華虫(五色の羽毛を持つキジの雛)・宗彝(そうい、宗廟で先祖をまつるための酒器)・藻・火・粉米(米粒で花を象った模様)・黼(ほ、斧)・黻(ふつ、亜字形の模様)》 黼黻(ほふつ/皇帝の服の斧と亜字の刺繍/転じて美しい文章のこと)
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袞衣(こんえ/日本の天皇が着用する礼服/上下赤色)冕冠(べんかん/和名では玉乃冠(たまのこうぶり)/奈良時代)黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう/日本の天皇が着用する礼服/赤みがかった黄色/平安以降)纛(とう/竿の先端につける飾り、旄牛(ぼうぎゅう、ヤク)や馬の尾の黒毛を束ねた/大嘗祭などにたてる旗飾り)纛幡(=纛旛、とうばん/陣で立てる将軍の旗/平安時代)旙(ばん、装飾用の旗/即位礼正殿の儀/日本)
【世界史、政治、貨幣、法律、地名】
◆
亞細亞(=亜細亜、あじあ)歐羅巴(=欧羅巴、ヨーロッパ)臺灣(=台湾、たいわん)新疆ウイグル自治区(しんきょう)魏呉蜀(ぎごしょく)隋(=陏、ずい)魏(ぎ)蜀漢(しょくかん)殷(いん/中国の王朝)希臘(ギリシャ)羅甸(ラテン)埃及(エジプト)伯剌西爾(ブラジル)芬蘭(フィンランド)佛蘭西(=仏蘭西、フランス)獨逸(=独逸、ドイツ)墺太利(オーストリア)布哇(ハワイ)新加坡(シンガポール)爪哇(ジャワ/インドネシアのジャワ島)濠太剌利(オーストラリア)亞米利加(=亜米利加、アメリカ)暹羅(シャム/タイの古称)哈爾賓(ハルビン/中国)澳門(おうもん/マカオ)緬甸(ビルマ/現在のミャンマー)靺鞨人(まっかつじん/ツングース系民族/古代中国)突厥(とっけつ/トルコ系民族)貊族(はくぞく/高句麗を建国したツングース系民族)匈奴(きょうど/モンゴルの騎馬民族)羌(きょう/北西部の民族)羯(けつ/北西部の民族)渤海(ぼっかい/中国にあった国)真臘(しんろう/クメール人の王国/カンボジア)敦煌(=燉煌、とんこう/中国)漢乂剌亜(=諳厄利亜、アンゲリア/イギリスのこと)拂菻国(ふつりんこく/中国の史書に出てくる東ローマ帝国とみられる国)拿破侖(=奈破崙、奈翁、ナポレオン/フランス皇帝)回鶻(かいこつ/ウイグル)黠戛斯(かつかつし/キルギス)
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字喃(チュノム/ベトナムの民族文字)楔形文字(くさびがたもじ/メソポタミア文明)三段櫂船(さんだんかいせん/ガレー船/古代ギリシア)三段橈船(さんだんとうせん/ガレー船/古代ギリシア)糶糴斂散之法(ちょうてきれんさんのほう/政府が米を買い上げ凶作時に売る/中国の春秋時代)糶糴(ちょうてき/糶=売り米(よね)と糴=買い米(よね))五銖銭(ごしゅせん、銅銭/中国)夷狄(いてき、異民族に対する蔑称/古代中国)纒足(=纏足、てんそく)宦官(かんがん)閹奴(えんど/宦官)仕宦する(=仕官、しかん)辮髪(べんぱつ/東アジアの男性の髪型)馬褂(マグア/中国の男性が着用した短い上着)歃血(そうけつ/血をすすって仲間の誓いを立てる)兵馬俑(へいばよう/兵士や馬の形の副葬品/古代中国)僭主政治(せんしゅせいじ、古代ギリシアの政治)塢壁(うへき/土壁をめぐらした中国古代の集落)閭(りょ/村、村の門、25戸を1区として閭とした/中国)站赤(たんせき/モンゴル帝国の駅伝制度、ジャムチ)三跪九叩頭(さんききゅうこうとう/清朝の皇帝に対する礼)巾幗英雄(きんかくえいゆう/女性英雄/巾幗は女性の髪飾りのこと)黔首(けんしゅ/平民や庶民、冠を被らない黒髪から、黔は黒/古代中国)烽(とぶひ/烽火=狼煙のろしを上げる施設/古代)耒耜(らいし/中国での鋤(すき)、農具の総称)仰韶文化(ぎょうしょうぶんか/中国の黄河中流全域の新石器時代の文化)粤語(えつご/中国語の方言)甸(でん/王城の周囲500里以内の地域/古代中国)文王の霊囿(れいゆう、囿は動物を放し飼いにする御苑/中国の周)大輅(たいろ/天子が乗る車)九龍城寨(=九龍城砦、きゅうりゅうじょうさい/香港)社稷を守る(しゃしょく/古代中国での土地の神(社)と五穀の神(稷)の祭祀、転じて国家を指す)壼奥(こんおう/宮中の奥深い所/漢文で/壼は門戸のしきり、壺(つぼ)ではない)弭兵之会(びへいのかい/兵(いくさ)を弭(や)める会議/休戦)呉淞鉄道(ごしょうてつどう/中国で最初の鉄道、後の淞滬鉄道(しょうこ))中国や朝鮮の轎(きょう/駕籠(かご))轎夫(きょうふ/轎をかつぐ人)冢宰(ちょうさい/中国、周の六官の長、宰相)芍陂の役(しゃくひのえき/魏と呉の戦い)銭弘俶八万四千塔(せんこうしゅくはちまんよんせんとう/銭弘俶は呉越国の王)喇嘛教(ラマきょう/チベット仏教)庠序(しょうじょ/周時代の学校が庠、殷の時代の学校が序と呼ばれたことから/学校)辟廱(=辟雍、へきよう/西周時代の高等教育機関)一売三找(いちばいさんそう/土地売買/清朝統治時代の台湾)揀択(かんてく/朝鮮王朝で王室の女性を選ぶ行事/揀は選ぶの意味)搴旗(けんき/戦で敵の旗を搴る(とる)/中国)科舉(=科挙、かきょ/官僚登用試験/中国)朞年説(きねんせつ/朞年は1年の意味/李氏朝鮮での服喪問題で)棺椁(=棺槨、かんかく/ひつぎ、棺は内棺、椁は外棺/漢文で)愛琿条約(アイグン条約/ロシア帝国と清帝国の条約)蕭甬線(しょうようせん/中国の鉄道路線)皖城の戦い(かんじょう/三国志)窰洞(ヤオトン/中国の農村の住宅形式)背簍(せかご/背負い籠/アジアの民芸品)羈縻政策(きびせいさく/羈縻は馬牛を繋ぎ留めるの意味/唐王朝の統治政策、羈縻州(きびしゅう))六韜三略(りくとうさんりゃく/中国の兵法書)
◆アジアの人物
禹王(うおう/夏朝の王、黄河の治水に功績を上げた/古代中国)鯀(こん/禹の父、治水を命じられたが失敗した/伝説上の人物/古代中国)堯(ぎょう/古代の伝説上の君主)桀(けつ/夏王朝の最後の帝、暴君)曹丕(そうひ/魏の初代皇帝)紂王(ちゅうおう/殷朝の最後の王、暴君)妲己(だっき/紂王の妃、悪女)赧王(たんおう/周朝の王)襄王(じょうおう/王の諡号)司馬睿(しばえい/東晋の初代皇帝)司馬懿(しばい/中国後漢末期から三国時代にかけての武将)鄒衍(すうえん/中国戦国時代の思想家)王莽(おうもう/新朝の皇帝)苻堅(ふけん/前秦の君主)張騫(ちょうけん/中国前漢の軍人)阮籍(げんせき/竹林の七賢の一人)愛新覚羅溥儀(あいしんかくらふぎ、清国の最後の皇帝)応劭(應劭、おうしょう/中国後漢末期の政治家)煬帝(ようだい/隋の第2代皇帝/暴君)晁錯(ちょうそ/前漢の政治家)朱高煦(しゅこうく/漢王)宋晟(そうせい/軍人)古公亶父(ここうたんぽ/周の文王の祖父/中国)卞和(べんか/玉の原石を王に献上したが信じてもらえなかった人物、完璧の語源/春秋時代)司馬冏(しばけい/西晋の皇族)李勣(りせき/中国の唐の軍人)幵官氏(けんかん/孔子の妻)宗懍(そうりん/荊楚歳時記の著者/中国)陳摶(ちんたん/中国の道士、道教の仙人)摎(きゅう/秦の将軍/中国戦国時代)范曄(はんよう/後漢書の作者/南朝宋)荀子(じゅんし/中国戦国時代の思想家)張謇(ちょうけん/中国の実業家)魚豢(ぎょかん/魏の官僚、学者)貎辯(=兒説、げいせつ/思想家)銭鏐(せんりゅう/呉越の建国者)
◆地名、河川、山、省
郢(えい/春秋戦国時代の楚の首都)渭水(いすい/黄河の支流)泗水(しすい/中国の河川、泗河の古名)汾河(ふんが/中国の川)交趾郡(=交阯、こうち、こうし)岷山山脈(みんざんさんみゃく、びんざんさんみゃく/中国西南部山脈)隴西郡(ろうせいぐん)淮南郡(わいなんぐん)馮翊郡(ひょうよくぐん)襄陽郡(じょうようぐん)広魏郡(こうぎぐん)鎬京(こうけい/中国、西周の首都)陝西省(せんせいしょう)浙江省(せっこうしょう)并州(へいしゅう)雍州(ようしゅう)冀州(きしゅう)汾州(ふんしゅう/中国にかつて存在した州)忻州(きんしゅう/中国にかつて存在した州)濮州(ぼくしゅう/中国にかつて存在した州)熙州(きしゅう)隰州(しつしゅう)黎州(れいしゅう)綏州(すいしゅう)絳州(こうしゅう)渝州(ゆしゅう)虔州(けんしゅう)潁州(えいしゅう)沂州(ぎしゅう)廬州(ろしゅう)歙州(きゅうしゅう)趙州(ちょうしゅう)饒州(じょうしゅう)亳州(はくしゅう)鬱州(うつしゅう)瓊州(けいしゅう)衢州(くしゅう)郢州(えいしゅう)沁州(しんしゅう)韶州(しょうしゅう)滄州(そうしゅう)黔州(けんしゅう)泗州(ししゅう)潭州(たんしゅう)鄂州(がくしゅう)淅州(せきしゅう)岷州(みんしゅう)棣州(ていしゅう)彭州(ほうしゅう)陝州(せんしゅう)竇州(とうしゅう)薊州(けいしゅう)禺州(ぐうしゅう)潘州(はんしゅう)隴州(ろうしゅう)孱陵県(せんりょうけん/漢朝)浙江省余姚市(よようし)南岔県(なんたけん/黒竜江省)九嶷山(=九疑山、きゅうぎさん/中国の山)汕頭市(スワトウし、さんとうし/スワトウ刺繍/中国)湾沚区(わんしく/中国)汨羅市(べきらし/中国)梓潼郡(しとうぐん/中国にかつてあった郡)瀋陽市(しんようし)瀘水市(ろすいし)黄埔区(こうほく/中国広東省の地名)北碚区(ほくばいく)芝罘区(しふうく/チーフーとも呼ばれる/中国)索罟群島(そこぐんとう/香港の群島/罟は魚獲りの網の意味)耿(こう/春秋時代に存在した諸侯国)陜川郡(ハプチョンぐん、せんせんぐん/大韓民国)驩州(かんしゅう/中国王朝がかつてベトナムに置いた州)驪山(りざん/陝西省の山)
◆アジアの姓
韋(い)聶(じょう)丕(ひ)彭(ほう)趙(ちょう)崔(さい)蔡(さい)邱(きゅう)廖(りょう)傅(ふ)閻(えん)于(う)覃(たん)譚(たん)蕭(しょう)瞿(く)冉(ぜん)喩(じゅ、ゆ)盧(ろ)樊(はん)馮(ふう、ひょう)尹(いん)兪(ゆ)岑(しん)柯(か)游(ゆう)汪(おう)魏(ぎ)邵(しょう)潘(はん、ばん)袁(えん)鄒(すう)姚(よう)盧(ろ)薛(せつ)傅(ふ)韋(い)范(はん)姜(きょう)黎(れい)阮(げん)邱(きゅう)賈(か)閔(びん)霍(かく)鮑(ほう)岑(しん)藺(りん)裴(はい)晉(しん)甄(しん、けん)繆(ぼく)臧(ぞう)郤(げき)
◆アジアの名
杰(けつ)毓(いく)洙(す/朝鮮)濂(れん)瑩(えい)祺(き)萇(ちょう)詒(い)謇(けん)逖(てき)鍠(こう)馼(ぶん)驤(じょう)
【単位】
◆海外の単位
ヤード・ポンド法:碼(ヤード/長さの単位/手を伸ばした指先から鼻先が由来)呎(フィート/長さの単位/foot(足の長さ)が由来)磅(ポンド/イギリスの貨幣の単位)听(ポンド/重さの単位、一日に摂取するパンの重さ=1ポンドが起源)
◆中国の単位
1斛(さか/1斛は5斗(と))鈞(きん/重さの単位/中国古代)銖(しゅ/100粒の秬黍(くろきび)が1銖/重さの単位/中国古代)一髪千鈞を引く(いっぱつせんきんをひく/髪の毛で千鈞の重さのものを引く、危険な行為)銖錙(しゅし/わずかなこと/100粒の黍(きび)を1銖、24銖を1両、8両を錙)錙銖(ししゅ/銖錙と同じく)
◆日本の単位
1斛(こく/日本で江戸時代に石(こく)に変化、米百万石など)(例:綾1疋を黄櫨染に染めるには、櫨14斤、蘇芳11斤、酢2升、灰3斛、薪8荷を用いる)
【日本史、政治、貨幣、法律、地名】
彌生時代(=弥生時代、やよいじだい)環状土籬(かんじょうどり/縄文時代の墓地)古墳の石槨(せきかく/石室)墳塋(ふんえい/考古学上の墓、墳墓、古墳なども含む)殯(もがり/古代の葬送儀礼)銅鈬(=銅鐸、どうたく/弥生時代の青銅器)钁丁(=鍬丁、くわよほろ、くわよぼろ/田地を耕す役夫/日本古代)聚落(=集落、しゅうらく)阿弖流為(あてるい/蝦夷の族長/古代)俾弥呼(=卑弥呼、卑彌呼、ひみこ/俾弥呼は三国志に記述がある)和珥氏(=和邇氏、わにうじ/古代日本の豪族)懿徳天皇(いとくてんのう/日本の第4代天皇)舒明天皇(じょめいてんのう/飛鳥時代)倉樔屯倉(くらすのみやけ/古墳時代の直轄地)国衙(こくが/平安時代以降の律令制の役所)国帑(こくど、国家の財産)公廨田(くがいでん、くげでん/律令制で官人に支給された職田(しきでん))偉鑒門(いかんもん/平安京大内裏の門のひとつ)廝丁(しちょう/炊事役/律令制の労役)租庸調・雑徭(そようちょう・ぞうよう/奈良時代の税)兵粮米(=兵糧米、ひょうろうまい)莊園(=荘園、しょうえん)富夲銭(=富本銭、ふほんせん/貨幣に描かれている表記は夲、本の異体字)和同開珎(わどうかいちん)寛永通寳(=寛永通宝、かんえいつうほう)銭緡(=繦、銭差、ぜにさし/穴あき銭に通してまとめる紐)緡(びん/穴あき銭に通してまとめる紐)一錢銅貨(=一銭、いっせんどうか)縵面形(なめかた/銭を投げて裏(縵面なめ)表(方かた)によって占う)籌木(ちゅうぎ、ちゅうぼく/トイレットペーパー以前の木製の板)遣隋使(けんずいし)元寇(げんこう/元冦は異体字、うかんむり寇が一般的/蒙古襲来)鴻臚館(こうろかん/平安時代の外交施設)開闔(かいこう/平安時代の事務の役職)假(け、か/律令制時代の官人の休暇)假寧令(けにょうりょう/休暇の規定)無服の殤(むぶくのしょう/7歳以下の者の死(=殤)には喪に服することがない)賻物(ふもつ/律令制で葬儀の際朝廷から遺族に贈る金品)掾(じょう/律令制の国司の第三等官、摂津大掾のように使う)朝覲の行幸(ちょうきんのぎょうこう/正月に天皇が父母に拝礼する/鎌倉時代まで)婆娑羅(ばさら/サンスクリット語で金剛石(ダイヤモンド)/室町時代の武士の間で流行した派手な振舞)元祿文化(=元禄、げんろく/江戸時代前期)鶤鶏駕籠(=唐丸籠、とうまるかご/罪人護送用の駕籠/江戸時代)敲(たたき/百叩きの刑などの鞭打ち刑/江戸時代)黥(げい/顔に入れ墨をする刑罰/江戸時代)蟄居(ちっきょ/自宅の一室に謹慎する刑罰)謫居(たっきょ/自宅に引きこもる、流罪の地で暮らす刑罰)闕所(けっしょ/財産没収刑/江戸時代)奢侈禁止令(しゃしきんしれい)棄捐令(きえんれい/江戸幕府の借金の帳消し令)本地垂迹(ほんじすいじゃく、神仏習合の思想)兌換紙幣(だかんしへい/金銀と引き換えできる紙幣)鐚一文(びたいちもん)商賈(しょうこ/商人、商売/江戸)汚穢屋(おわいや/便所の汲み取り人/江戸時代)参覲交代(=参勤交代、さんきんこうたい/江戸時代)廩米(りんまい/江戸時代に幕府や諸侯が年貢を蓄えた蔵米(くらまい))江戸迴米(=廻米、回米、かいまい/江戸時代の米の輸送)打毀(うちこわし/江戸時代の暴動)南鐐二朱銀(なんりょうにしゅぎん/江戸時代の銀貨、貮朱判(にしゅばん))尊皇攘夷(そんのうじょうい)百姓一揆(ひゃくしょういっき)紫宸殿(ししんでん/京都御所の内裏の正殿)聚楽第(じゅらくてい、じゅらくだい/豊臣秀吉が京都に造営した邸宅)山縣有朋(やまがたありとも/政治家)親鸞(しんらん/浄土真宗の宗祖)黄檗宗(おうばくしゅう、禅の宗派)厭離穢土欣求浄土(えんりえどごんぐじょうど/徳川家康の旗印)徳川光圀(とくがわみつくに/大名、水戸藩藩主)圀(=国、國、くに/唐の則天武后(そくてんぶこう)が制定した則天文字、使われているのは圀のみ)天璋院(てんしょういん/篤姫/徳川家定の正室)草莽崛起(そうもうくっき/草莽は在野の人々、崛起は立つ/吉田松陰/江戸)荻生徂徠(おぎゅうそらい/儒学者)鈴木朖(すずきあきら/儒学者/江戸時代後期)東京奠都(とうきょうてんと/江戸を東京に改名し日本の都に定めた)讒謗律(ざんぼうりつ/明治政府の言論統制令)五榜の掲示(ごぼうのけいじ/明治政府が民衆に出した禁令)廃仏毀釈(はいぶつきしゃく/明治政府の仏教排斥運動)青鞜(せいとう、文芸雑誌)贓物罪(ぞうぶつざい/盗品等譲受け罪)賍品(=贓品、ぞうひん、しょうひん/盗品や賄賂)欺罔行為(ぎもうこうい/人を欺く行為)誣告罪(ぶこくざい/讒訴(ざんそ)、現在の虚偽告訴等罪)滌除(てきじょ/抵当権消滅請求/不動産)意思の欠缺(けんけつ、欠けていること/法律)権限踰越(けんげんゆえつ)窩主買い(けいずかい/盗品と知りながら売買すること、故買(こばい))撃柝売買(げきたくばいばい/拍子木の音を取引の合図にする/昭和の株式売買)二・二六事件の蹶起趣意書(けっきしゅいしょ=決起/昭和)言路壅蔽(ようへい/ふさぐ/自由民権運動の建白書の中に)大勲位菊花章頸飾(だいくんいきっかしょうけいしょく/頸飾けいしょくは首飾り)勳章(=勲章、くんしょう)勲章を佩用する(はいよう/身につける)勲功旌章(くんこうせいしょう/勲章の裏の刻印/旌は旗、あらわす、表彰の意味)勲章を褫奪される(ちだつ/剥奪)米英両国と釁端を開く(きんたん/不和のはじまり/昭和天皇による開戦の詔書)天皇が統治権を総攬する(そうらん/大日本帝国憲法、明治)諮詢機関(しじゅんきかん/天皇の諮問機関、枢密院など/明治)樞密院(=枢密院、すうみついん)合衆国駐箚特命全権大使(ちゅうさつ/外交官が任務で外国に滞在すること、駐在/異体字の駐剳で書くこともある)輾転流通する手形(てんてんりゅうつう/複数回の譲渡、転々)北門の鎖鑰(さやく/鍵、錠/幕末から明治初期の北方防備で使われた)和英商賈對話集(=和英商賈対話集、わえいしょうこたいわしゅう/商賈は商人、商売)廨長(かいちょう、役所の長/今でも地方自治体の出納機関の長として使われることがある)元和偃武(げんなえんぶ/大阪夏の陣により戦乱が終わり平和になること)勅諚(=勅定、ちょくじょう/天皇の命令、勅命)教育勅語の渙発(かんぱつ/詔勅を国の内外に発布する)関東大震災の天譴論(てんけんろん/震災は天罰であるという言説)文化の撫恤令(ぶじゅつれい/文化の薪水給与令/鎖国中の外国船への物資の補給/江戸時代)救恤金(きゅうじゅつきん/被災者や貧困者への義捐金)恤兵寄付金(じゅっぺいきふきん/軍人に対する国民からの寄付金/昭和時代)松平忠俔(まつだいらただみ/江戸時代の大名)尾崎咢堂(がくどう/尾崎行雄/政治家)細川護煕(ほそかわもりひろ/政治家)洞山良价(とうざんりょうかい/曹洞宗の祖師)閑室元佶(かんしつげんきつ/江戸初期の臨済宗の僧)邦彦王妃俔子(くによしおうひちかこ/皇族)清崟太郎(せいきんたろう/衆議院議員)迪宮(みちのみや/昭和天皇の御称号、諱は裕仁(ひろひと))弸中道徳(ほうちゅう/外交に秀でた禅僧/室町時代)懽子内親王(かんし、よしこないしんのう/鎌倉時代)小スンダ列島戡定作戦(かんていさくせん/戡定は武力で平定する/太平洋戦争)忍者の撒蔆(=撒菱、まきびし)耆著(きしゃく/忍者の使う方位磁針)租税逋脱(そぜいほだつ/脱税/逋は逃げるの意味)
【土木、工業、農業、漁業、建築など】
◆
牛に犂を付けて耕す(=犁、すき/人手が使うのは鋤すき)耕耘機(こううんき、耕運機)畑を耡う(うなう/千葉の方言、耕す)耙(まぐわ、は/馬鍬/土をならす農具)耨(くわ)鉈(なた)鉞(まさかり/大形の斧)藁を縒る(よる)縄を綯う(なう)杣(そま、木材を切りだす山)粗朶(そだ/細い木の枝を集めたもの)凶歉(きょうけん/農作物の不作、凶荒)畋猟具(でんりょうぐ/狩りの道具、鳥籠など/和名類聚抄)笘屋(苫屋(とまや)との混同での使用がみられる/本来は笘(むち、セン))雉兎蒭蕘の往きかふ道(ちとすうじょう/芻蕘は草刈りときこり/奥の細道)鐇(たつき、たつぎ/木を伐採する幅広の手斧)
◆
舩(=船、ふね/船の異体字)船を曵く(=曳く/点ありの曵くは俗字、点なしの使用の方が多い)桴(小さないかだ/筏は大きないかだ/孔子の論語)艀(はしけ/港湾などで使う荷船)棧橋(=桟橋、さんばし/船を横づけにして乗り降りするための構造物)淦(あか/舟底のたまり水)淦汲み(あかくみ/淦をかき出す道具)船の篷(とま/舟や車を覆う荒く編んだ筵(むしろ))漁撈(=漁労、ぎょろう)魚を銛で突く(もり)筌(うけ、魚をとる漁具)陥穽漁法(かんせいぎょほう/筌(うけ)や梁(やな)で魚をとる)罧(=柴漬、ふしづけ、=篠漬、しのづけ/柴や粗朶を積んで魚を捕える漁法)魚類を蝟集させる(いしゅう/一箇所に多くのものが集まる)蜑(あま、海女、漁夫)栲縄(たくなわ/栲(たく)は楮(こうぞ)の古名、の繊維で作った縄/漁業)澪標(みおつくし/水路の標識の杭)一艘のボート(いっそう/船を数える単位)立って両手で艪を操る(=櫓、ろ/手漕ぎ舟で水中で左右させ舟に推進力を与える)櫂で船を漕ぐ(かい/船に支点のあるオール)橈で船を漕ぐ(かじ/支点の無いパドル)楫を取る(=舵、梶、かじ/船舶の進行方向を決める水中の板)舳先(=舳、へさき/船の船首)艫(とも/船尾)纜(=艫綱(ともづな)/船をつなぎとめる舫い綱(もやいづな))解纜(かいらん/船出、出帆)船艙(=船倉、せんそう/船舶の貨物を積んでおく所)艤装(ぎそう/船や車の装備の取り付け)檣燈(=檣灯、しょうとう/船の前方に掲げる白色灯)取楫(=取舵、とりかじ/左に進路をとる/面楫(おもかじ)は右)拿捕(だほ、船舶を抑留する行為)嚮導艦(きょうどうかん/逐艦隊を指揮する旗艦)艨艟(もうどう/軍艦)遊弋する(ゆうよく/艦船が海上をパトロールする)擱坐(=擱座、かくざ/船が浅瀬にのりあげる、座礁)旗旒信号(きりゅうしんごう/船舶の国際信号旗による信号法)鏈(れん、ケーブル/航海で使用されていた長さの単位/10分の1海里が1鏈/鏈=鎖)咸臨丸(かんりんまる/江戸幕府海軍の軍艦、勝海舟/咸はみな、ことごとくの意味)欸乃(あいだい/船をこぐとき櫓(ろ)のきしる音、船歌/漢文で)舸(ふね)走舸(そうか/小型の快速の軍船/赤壁の戦い)魚雷追躡艇(ぎょらいついじょうてい/躡は後をつけるの意味)龍驤(りゅうじょう/大日本帝国海軍の航空母艦)
◆
灌漑工事(かんがいこうじ/農地へ水を引く)浚渫工事(しゅんせつこうじ/水底の土砂をさらう)土坡(=土羽、どは/盛土などの斜面)土壘(=土塁、どるい)澑池(=溜池、ためいけ)朸(おうご/てんびん棒)鶴嘴(つるはし)畚をかつぐ(もっこ/土砂の運搬道具)隧道(トンネル、すいどう、ずいどう)狭隘道路(きょうあいどうろ/狭い道路)磚(=甎、せん/古代の煉瓦)瀝青(=歴世、れきせい/天然アスファルトやコールタール、チャンとも呼ぶ)土瀝青(=土歴青、どれきせい/アスファルト)斫り工事(はつりこうじ/コンクリートを壊す)囲繞地通行権(いにょうちつうこうけん)陸閘(りっこう/堤防に設けられた通行用の門)水源涵養機能(すいげんかんようきのう)桔槹(けっこう、はねつるべ=撥ね釣瓶/井戸で水を汲み上げる装置)池田矼(いけだばし/矼は石橋/沖縄県宮古島市)
◆
鉱滓(こうさい/鉄鋼スラグ、製鉄工程の産業廃棄物)汽罐(=汽缶、きかん/ボイラー)壁龕(へきがん/西洋建築で像などを置く壁のくぼみ、ニッチ)鏈(くさり/鉱山でとれる鉱石/江戸時代)鉉延(つるのべ/鉱脈を直接掘り進む採掘法)鎔鉱炉(=溶鉱炉、ようこうろ)鞴(ふいご/火おこしの送風機/製鉄)踏鞴(=蹈鞴、たたら/足踏み式ふいご/製鉄)鑪(=踏鞴、鈩、たたら/たたら製鉄)石炭の乾餾工業(=乾留、かんりゅう/蒸し焼き/石炭の乾留でコークス、コールタールができる)鏨(=鑚、鑽、たがね/金属や岩石の削り加工)鏨彫(=鑚彫、鑽彫、たがねぼり/金属に模様をつける、刀の鍔など)鑢(やすり/鈩をやすりの略字に使用していることがある、本来鈩は鑪の異体字)刃毀れ(はこぼれ)半田鏝(はんだごて)針金を綰ねる(わがねる/曲げて輪にする)金属が銹びる(=錆びる、さびる)車の鈑金塗装(=板金塗装、ばんきんとそう)鑄造(=鋳造、ちゅうぞう)鎔笵(ようはん/鋳型(いがた))同笵鏡(どうはんきょう/同じ鋳型(笵)で鋳造された鏡/三角縁神獣鏡)かの竜泉に劔を淬とかや(にらぐ/淬は刀に熱した刀を水に入れて鍛える、焼入れ/奥の細道)錵(=沸、にえ/日本刀の刃の銀砂のような細かい模様)刀の鐔(=鍔、つば)炭鑛(=炭砿、炭鉱、炭礦、たんこう)鑞付け(ろうづけ/合金(ろう)を溶かして接合する)白鑞(びゃくろう、しろめ、ピューター/錫(すず)、錫と鉛との合金/皿などに)
◆
糸を搓る(=撚る、縒る、よる/搓るは万葉集にみられる)纖維(=繊維、纎維、せんい)綣(へそ/=綜麻(へそ)、績んだ麻糸を巻いた玉/貯金の綜麻繰り(へそくり)の由来)筬(おさ/機織りの道具)綛せ(かせ/紡錘(つむ)で紡いだ糸を巻き取るH型やX型の道具)綛せ糸(かせいと/綛から外した生糸の束)杼(ひ/シャトル/織物に緯糸(よこいと)を通すための道具)飛び杼(とびひ/シャトルを飛ばす機構の発明によってスピードが向上した/産業革命)梭(おさ/杼(ひ)の別名)梳毛紡績(そもうぼうせき)纐纈(こうけち/染色)夾纈(きょうけち/染色)蝋纈(ろうけち、=蝋結染ろうけつぞめ/染色)鍋島緞通(なべしまだんつう/敷物の厚手の織物/佐賀県)機躡(=招木、まねき/足で踏んで綜(あぜ)を上下させる板/機織道具)革の鞣し(なめし/皮革産業)
◆
蠶(=蚕、かいこ/チョウ目カイコガ科)養蠶業(=養蚕業、ようさんぎょう/蚕から生糸(絹)をとる)蠶絲業(=蚕糸業、さんしぎょう)上蔟(じょうぞく/蚕を営繭(えいけん)させる蔟(まぶし)に入れること)回転蔟(かいてんまぶし/蚕が蔟に均等に入るようになっている)柞蚕シルク(さくさん/ヤママユガ科のガの絹糸の製糸、野蚕の一種、タッサーシルク/インドや中国産)
◆
馬銜(=銜、はみ、馬の口に噛ませる金具)馬車の轅(ながえ)榻(しじ、牛車の轅のささえ)轂(こく、こしき/牛車などの車の輪の中央)輻(や/車輪の放射状の棒、スポーク)軛(くびき)輓馬(ばんば、車やそりなどをひかせる馬)馬の糶り市(=競り市、せりいち)掫駒市(せりごまいち/盛岡藩の馬市)苙(おろ/馬追い行事で馬を追い込む場)鞅(=胸懸、むながい/馬の胸部につける馬具)鞦(しりがい/馬具)駻馬(=悍馬、かんば/気が荒い馬、暴れ馬)驂馬(さんば/大日本帝国陸軍の輓馬)
◆
鉋くず(かんなくず)鑿(のみ/材木の削り加工)釿(ちょうな/材木用の手斧)檜皮葺の屋根(ひわだぶき)甍(いらか/屋根瓦)東大寺の鴟尾(しび/瓦葺屋根の両端につける飾り)金の鯱(しゃちほこ=鯱鉾/名古屋城など)飛檐垂木(ひえんだるき/寺院建築の屋根材を支える部材)椽(たるき/垂木)桷(たるき/垂木)窗(=窓、まど/窓の異体字)簷(=檐、のき、ひさし)廡(ひさし、のき)豕扠首(いのこさす/切妻屋根の材を合掌形に組んだもの)櫺子(=連子、れんじ、細い木を縦に等間隔に並べたもの、窓や回廊に)拱廊(きょうろう/アーケード)拱橋(きょうきょう/アーチ橋)閾(しきみ、昔の敷居)辷り出し窓(すべりだしまど/滑り出し窓)錺金具(かざりかなぐ/建築装飾)槓杆(=槓桿、こうかん/梃子(てこ))榑葺き民家(くれぶきみんか/薄い板(榑)を葺いた屋根の家/飛騨高山)枌板(へぎいた、そぎいた=削ぎ板/木を薄く割いた板、屋根材)槹出工法(はねだしこうほう/築城技術/人吉城)榱(たるき/垂木)観世音寺の碾磑(てんがい/日本最古の石臼、挽き臼/福岡県)釶(やりがんな/古墳の出土品に)
◆
屎尿処理(しにょうしょり)夾雑物(きょうざつぶつ/不要なまじり物)一等三角點(=一等三角点、さんかくてん/山頂に設置された四角い標石/三角測量)覘標(てんぴょう、測量目標となるピラミッド型のやぐら/三角測量)扛重機(こうじゅうき/ジャッキ、重いものを上に持ち上げる機械)逆目盛検測桿(ぎゃくめもりけんそくかん/トラックの積荷の高さなどを測る棒/測量)空盒気圧計(くうごうきあつけい/アネロイド気圧計)捏和機(ねっかき/粉などに水を加えてかき混ぜる機械)撥条仕掛け(=発条、ぜんまい、はつじょう、ばね)饋線ケーブル(きせん、き線/電話局から饋線点までのケーブル/饋=おくる)昔の地図記号の園囿(えんゆう/樹木に囲まれた居住地、斜線で表示)市の広袤東西◯km南北◯km(=広ぼう、こうぼう/広さ、面積/自治体などで使用)移動平均乖離率(かいりりつ/株式用語)掉尾の一振(とうびのいっしん/終わりに勢いをふるうこと、年末の株価上昇/株式用語)通信の輻輳(ふくそう/ものが一か所に集中して混雑している状態)人が輻湊する場所(ふくそう)輻射熱(ふくしゃねつ)米国綿織物恊会(=協会、きょうかい/恊の使用はまれ)建物の搆造(=構造、こうぞう)杠秤(=扛秤、ちきり/一貫目以上を量る竿秤(さおばかり))
【色の和名、文様、家紋、染色】
橙色(だいだいいろ/濃オレンジ色)臙脂色(えんじいろ/濃い紅色)鬱金色(うこんいろ/濃い黄色)翡翠色(=翡翆色、ひすいいろ/青緑)駱駝色(らくだいろ/薄い茶色)菫色(すみれいろ/紫色)琥珀色(こはくいろ/黄褐色)鶯色(うぐいすいろ/くすんだ黄緑)躑躅色(つつじいろ/鮮やかなピンク)縹色(はなだいろ/露草の花の青色)檜皮色(ひわだいろ/赤茶色)梔子色(くちなしいろ/赤みのある黄色)黄檗色/黄蘗色(きはだいろ/明るい黄色)真赭(まそほ、ますお/辰砂の色の赤)岱赭(たいしゃ/赤土/日本画の胡粉など)媚茶(こびちゃ/昆布茶由来の濃い茶色)猩猩緋(しょうじょうひ/鮮やかな赤色)唐棣色(はねずいろ/オレンジがかった薄い赤色)楝色(おうちいろ/薄い青紫色)涅色(くりいろ/泥のような黒色)莟紅梅(つぼみこうばい/襲色目)龜甲紋(=亀甲紋、きっこうもん)沢瀉紋(おもだかもん/家紋や文様)籠目(かごめ)矢絣(やがすり)三枡格子(みますごうし)捩摺(もじずり、信夫(しのぶ)地方で作られた、シノブの色素を摺って付けた乱れ模様の染め/百人一首)荵摺(しのぶずり/捩摺(もじずり)と同じ)江戸褄(えどづま、黒字に裾に金銀の刺繍、黒留袖)繧繝(=暈繝、うんげん/濃淡をぼかさずに複数色を並べた模様)繧繝縁(うんげんべり/天皇やお雛様の畳縁)桐の薹(きりのとう/桐を図案化した文様、五三の桐、五七の桐)檳榔子染め(びんろうじぞめ/赤みのある黒)瓔珞文(=瑶珞文、ようらくもん/インド貴族の装身具をモチーフにした文様/食器の絵付け)絳い衣(あかい)黝い海原(あおぐろい/青黒い、暗い)燻銀(いぶしぎん/くすんだ銀色)
【日本の姓名・名字・名前】
(網羅していません。『人名用漢字』および法務省の『子の名に使える漢字』を参考にして下さい。)
濱田(浜田、はまだ)廣田(広田、ひろた)嶌田(島田、しまだ)奧田(奥田、おくだ)澤田(沢田、さわだ)櫻田(桜田、さくらだ)田渕(たぶち)齊藤、齋藤(さいとう)渡邉、渡邊(渡辺、わたなべ)山嵜(山崎やまざき)峯岸(峰岸、みねぎし)東條(東条、とうじょう)澁沢(渋沢、しぶさわ)眞鍋(真鍋、まなべ)礒部(磯辺、いそべ)槇村(まきむら)篁(たかむら)蛯原(えびはら)澁谷(渋谷しぶや)蜷川(にながわ)簗川、梁川(やながわ)葭川(よしかわ)蠏(=蟹、かに/蟹の異体字、名字にみられる)曦(あさひ/名字/曦は太陽の光)枩田(まつだ/松の異体字)寉岡(つるおか)嵳峩(さが/嵯峩の異体字)夛(た/久夛良木(くたらぎ)本夛(ほんだ)など)枦(はし、はぜ)栫(かこい)椢原(くにはら、くぬぎはら)槫谷(くれたに/槫はせん、たんの読みで単語がないので、榑(くれ)との誤記由来かも)樌(ぬき)渊(ふち/淵、渕の異体字)湶(あわら、いずみ)畴(はり)硴(かき)秡(はらい)笘(苫(とま)との混同からか、/本来は笘(むち、セン))籏(はた)莇(あざみ)戝(ざい/財・賊の異体字)軣(とどろき/轟の異体字)邨(むら)釖(けん、かたな/刀の異体字)薜(まさき)鍜冶(かじ/一般には鍛冶、人名などで鍛治(さんずい治)や鍜治を使うことがある)
◆
聰(さとし、あきら)侑(ゆう)翔(しょう)諄(じゅん、あつし)脩(しゅう、おさむ)遙(遥/はるか)洸一(こういち)凉子(涼子/りょうこ)凛(りん)凜(りん)實(実/みのる)穰(じょう、ゆずる、みのる/穣)惠(恵/めぐみ)崚(りょう)迪(みち)晄(あきら)滉(あきら)晟(あきら)悳(とく/徳の異体字)煕/熙/熈(ひろ/異体字)彜(つね、のり/彝(い)の異体字)昶(あきら、とおる、ひさし)僖(き)劼(かつ)勗(つとむ)夘(う/卯の異体字)孚(まこと、ふ)嶝(さこ、さか、とう)嶢(たかし)廸(みち、ただ/迪の異体字であまり使われていない)忱(のぶ、まこと)恂(じゅん、まこと)愃(けん、よし)愨(なお、よし)愿(げん、すなお)憙(き)懋(つとむ、すすむ)倬(たく、あきら)敞(ひろし、たかし、しょう、ひさ)晧(こう、あきら、ひろ)昿(こう、あきら、ひろし)晢(せつ、せき、あきら)暸(りょう)楙(しげる)浤(こう)澂(ちょう、すみ)烋(やす、よし)燿(よう)畄(=留、とめ、る)畊(こう)畩(けさ)畭(はり)皖(かん)祺(よし、き)禧(よし、き)稙(たね)籘(とう)絋(こう)緝(つぐ)纉(つぐ)胖(ゆたか)乕(とら/虎の異体字)赳(たけし)迢(とお)逵(みち)逹(たつ、達の異体字)邨(そん)釟(はつ)鉚(りゅう)鍖(ちん)鐡(てつ)陦(しま)雋(しゅん)騏(き)髞(たかし)
◆〇〇兵衞(兵衛、〇〇べえ/八兵衞など)〇〇右衞門(右衛門、〇〇えもん/うえもんのうを省略)
【例文:山月記】
『隴西の李徴は博学才穎、天宝の末年、若くして名を虎榜に連ね、ついで江南尉に補せられたが、性、狷介、自ら恃むところ頗る厚く、賤吏に甘んずるを潔しとしなかった。/山月記/中島敦』
【漢方薬・生薬】
十棗湯(じっそうとう)加味帰脾湯(かみきひとう)桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)加味逍遙散(かみしょうようさん)防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)呉茱萸湯(ごしゅゆとう)竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)阿膠(あきょう)茴香(ういきょう)茵陳蒿(いんちんこう)黄耆(おうぎ)艾葉(がいよう)枳実(きじつ)羌活(きょうかつ)膠飴(こうい)粳米(こうべい)炙甘草(しゃかんぞう)沢瀉(たくしゃ)白朮(びゃくじゅつ、おけら)大棗(たいそう)蒼朮(そうじゅつ)檳榔子(びんろうじ)茯苓(ぶくりょう)防已(ぼうい)芒硝(ぼうしょう)良姜(りょうきょう)連翹(れんぎょう)芫花(げんか)蟾酥(せんそ/蟾蜍(ヒキガエル)の分泌物、生薬)柿蒂(=柿蔕、してい/柿のヘタを乾燥したもの、生薬)鴨跖草(おうせきそう/ツユクサ、露草/生薬)
【略字の表記】
◆广(げん)(まだれ):薩广(薩摩)・播广(播磨)・須广(須磨)・三广(三鷹)
◆广(げん)(まだれ)の中にカタカナのマ、漢字はない:多广+マ(多摩)・广+マ法(魔法)
◆厂(かん)(がんだれ):雁・歴などの略字として用いる
◆弋工事(とびこうじ/鳶職の鳶を弋で省略して用いる)◆労仂(=労働、ろうどう/略字として使用)
【幽霊文字 Wikipediaから*12字すべて第二水準にある】
◆墸壥妛彁挧暃椦槞蟐袮閠駲
◆幽霊文字に近いもの、原典誤字から収録されたもの、現存しない地名など
鵈樶囎堽穃粫軅、恷碵(人名用例あり)
【自分で検索してみて使用例が少ないもの】
儖、冓、凅(こ、凍るの意味、涸れるとは別)、咼(中国語の口眼咼斜(こうがんかしゃ)/顔面神経麻痺はあった)、劵(劵きる(下が力)は飽きる倦の意味らしいが、券の旧字(上がハ、下が刀)との混同?か株劵証劵債劵などが見られる)、啅、梦(中国語で夢/宝可梦はポケモンの中国語表記)、岶、很(中国語でとてもの意味)、怐(~の文字化けで縲怐と出てくる)、怦(怦怦、中国語で胸がどきどきする)、悁、悗、惓(夏目漱石が倦怠を惓怠の使用例あり)、惷、愡、慯、慱、戉(鉞まさかりと同義だが戉は使用例少ない)、戳、扎、抖(抖音ドウインはTikTok(ティックトック)の中国語)、拑、抻(抻麺、抻面?しんめん、チャンメン/中国の手延べ麺)、掀、唏(なげく)、敘(敍叙の異体字だが使用例が少ない)、昜(陽の意味だが見つからない)暼(日で太陽が沈む意味だが、目の一瞥と混同しているものがある)、霸(那覇の覇の異体字あめかんむりだが使用例が少ない)、暝、朿(とげの意味だが使用例が少ない)、枴、桍、棔、椄(椄木=接木、つぎき、らしいが使用例少ない)、橦、歛(斂との混同は見つかる)、汳(中国の川)、濆、犹(猶の異体字だが使用例が少ない)、狠(凶悪)、獎(奨奬の異体字で下が犬、台湾で〇〇賞で使用されてる)、畍(界の異体字)、畆(畝の異体字)、癨(鬼の霍乱に癨乱で使えるらしいが見つからず)、蘯(脳震盪の盪の異体字だが使用少ない)、磆(磆石(かっせき)らしいが滑石で使用されているものばかり)、礇、稘、箘、緕(かすり、着物の絣?だが使用少ない)譱(善の異体字、店名はある)艝(そり橇だが使用例が少ない)艚、艢(ほばしら檣)、舮(へさき艫の異体字だが使用例が少ない)、藾、蘢、蝪(蜥蜴と似てるが別の文字)、褝(禅寺のぜんとは別の字、襌の異体字だが使用例が少ない)、襭(詩経の草摘みのつまばさむ?)、諞、赱(走るの異体字)、跿(はだしだが跣ばかり出てくる)、遨(あそぶ、漢文で遨游など)酳(いん)輹
第三水準以上の言葉
第二水準を珈琲(コーヒー)のように赤字で表示しています。第三水準以降の文字は、咖喱(カレー)のように青の字で表示します。
【植物、木、花】
◆花
玫瑰(まいかい/はまなす=浜茄子)山楂子(さんざし)蠟梅(=蝋梅、ろうばい)渓蓀(けいそん、あやめ)
◆草
葈耳(=葹、おなもみ/ひっつき虫)瓢簞(=瓢箪、ひょうたん)蕺(=蕺草、十薬、じゅうやく、どくだみ)杪欏(へご/木生のシダ)
◆樹木
橅の木(ぶな)島梣の木(しまとねりこ)青梻の木(あおだも)皁莢の木(=皂莢、皀、梍、さいかち/昔は石鹸として)
【植物、栽培、分類、慣用句】
蒴果(さくか/ホウセンカなど実が割れるもの)
【食べ物、メニュー】
◆調味料、食べ物
醬油(しょうゆ=醤油)胡荽(こすい/コリアンダー)ハンバーグの肉荳蔲(=肉豆蒄、にくずく/ナツメグ)豇豆(=大角豆、ササゲ/赤飯の豆)楤の芽の天ぷら(たらのめ/楤の木の新芽)糵のナムル(=萌やし、もやし)麵(=麺、めん)
◆デザート、果物、お茶
榲桲の実(まるめろ/洋梨のような黄色の実、香りが良い)金楚糕(ちんすこう/沖縄の菓子)普洱茶(プーアル茶)
◆外国の料理
𰻞𰻞麺(ビャンビャン麺/𰻞の文字は2020年3月にリリースされたUnicode 13.0に収録されています。U+30EDE。フォントによっては文字が収録されておらず豆腐(四角い表示)に文字化けします/!!文字化けしやすい)
◆魚料理
鱵のお刺身(=細魚、針魚、サヨリ)鰶の塩焼き(=鮗、このしろ/出世魚、コハダは寿司ネタ)鯥の煮付け(むつのにつけ)魴鮄の刺し身(ほうぼう/高級魚)鮍のみりん干し(かわはぎ)海老糝薯(=真薯、真蒸、しんじょ)鯖の糂粏煮(さばのじんだに/糂粏は糠味噌の別名/ぬか味噌炊き、北九州の郷土料理)𩸽の開き(ほっけのひらき)魳の一夜干し(=梭魚、かますのいちやぼし)鱲子のスライス(=唐墨、鰡子、からすみ/鯔(=鰡、ぼら、いな/出世魚)などの卵巣の塩漬け)𩹉の刺し身(=飛魚、止比乎、とびうお)鱓(ごまめ/お節の田作り(たづくり)、カタクチイワシを調理したもの)
◆調理、郷土料理
咖喱屋カレー|ハウス食品(カリーや/カレー)上糝粉(=上新粉、じょうしんこ/米を乾燥して粉にしたもの、米粉)
◆慣用句など
一臠の肉を嘗めて、一鑊の味を知る(いちれんのにくをなめて、いっかくのあじをしる/一臠は一切れの肉、鑊は鍋/一つから全体を知る)
◆古代の菓子、唐菓子(からかし、からくだもの/揚げ菓子が多い/唐代/奈良時代の神饌菓子)
餲餬(かっこ/小麦粉をこねて蝎虫形にした)餅腅(=餅餤、へいだん/卵に野菜などをまぜて煮たものを、餅で包み、四角に切ったもの/枕草子)餛飩(こんとん)粔籹(=興米、おこしごめ)饆饠(ひちら、ひら/煎餅のような唐菓子)餢飳(=伏兎、伏菟、ぶと/小麦粉を捏ね油で焼いた)糫餠(=糫餅、まがり=曲)餺飥(はくたく/小麦粉を練った太くて短い麺を小豆の汁で食べる/現代の山梨県のほうとうの由来とする説もある)
【食事と生活】
りんごを剝く(=剥く、むく)鏽びた包丁(=錆、銹、さびた)脱稃(だっぷ/籾殻を取り除く、籾摺り/精米)小麦の麬(=麩、ふすま/小麦をひいた後の皮、飼料にする)生酛造り(きもとづくり/日本酒の製法)嚙む(=噛む、かむ)煮る(にる/点ありの煮、!!文字化けしやすい)臭い(くさい/点ありの臭、!!文字化けしやすい)
【道具、調度、昔の暮らし】
石鹼(=石鹸、せっけん))蠟燭(=蝋燭、ろうそく)刺繡(ししゅう=刺繍)焰(ほのお=焔)屛風(=屏風、びょうぶ)簞笥(=箪笥、たんす)樏(=橇、かんじき)德用燐寸(=徳用、とくようマッチ)
【旧字・異体字などで他ジャンルに入らないもの】
歷史(=歴史、れきし)故鄕(=故郷、こきょう)噓(=嘘、うそ)卋界(=世界、せかい)赤字の補塡(=補填、ほてん)卽ち(=即ち、すなわち)卽位(=即位、そくい)
【地名、組織、施設、山、湖、観光地、難読、旧字、かつて存在していたものも含む】
◆敎會(=教会、きょうかい)〇〇鉃道(=鉄道、失うを矢に変えて使うことがある、てつどう)〇〇俱樂部(=倶楽部くらぶ)
◆髙島屋(たかしまや※はしごだか)𠮷野家(よしのや※つちよし)
◆薩埵峠(さったとうげ/静岡県)飛驒高山(=飛騨高山、ひだたかやま)麴町駅(=麹町駅、こうじまち)宝塚市(=宝塚市、たからづか/*点ありの塚/文字化けしやすい!)大埇(おおそね高知県)塔の岪(へつり/福島県の景勝地)
【寺社・祭り】
峐の湯温泉(はげのゆおんせん/熊本県)槵觸神社(くしふるじんじゃ/宮崎県、槵はむくろじの木)鬪雞神社(とうけいじんじゃ、闘鶏神社/和歌山県)白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ/石川県)大日孁神社(おおひるめじんじゃ/徳島県)春日大社の鼉太鼓(だだいこ、日本最大の雅楽の太鼓/奈良県)
【家族】
・・・・・
【健康】
顳顬(=蟀谷、こめかみ)頰(=頬、ほお)瘀血(おけつ/漢方医学)耵聹栓塞(ていねいせんそく/耵聹は中国語で耳垢/耳垢栓塞(じこうせんそく))
◆現在では差別的表現とされたり、使用が不適切とされるもの
啞(=唖、おし/発話障害、聾唖者)
【戦争、軍事】
鉃(=鏃、矢尻、やじり)
御璽を鈐す(ぎょじをけんす/天皇の印章を押す)
【気象、天気、空】
晷(ひかげ/日影、時間)
【自然、景観、大地】
崢嶸たる一峰(そうこう/険しい山や谷)巑岏(さんがん/鋭く切り立った山)磽确(=墝埆、こうかく、痩せた土地)鞺鞳と響く波音(=鼕鼕、とうとう/鼓(つづみ)や太鼓や波の音)山林抖擻の苦行(さんりんとそう/山野で仏道修行に励む)水光瀲灔として晴れて方に好し(れんえん/水面のさざなみがが光輝く)
【理科・宝石・化学物質の和名・数学】
琅玕(ろうかん/翡翠の最高品質のもの)日晷儀(にっきぎ/日時計)晷針(きしん/日時計)剝製(=剥製、はくせい)
【鳥、動物】
◆鼯鼠(むささび、ももんが)氂牛(=旄牛、ボウギュウ、ヤク/乳からギー(バター)をつくる/ヤクの尾毛の兜は武士に人気/チベット)鵁鶄(=五位鷺、ごいさぎ/水辺にいる、夜に鳴く)羽(=羽、はね/!!文字化けしやすい)鳥の嗉嚢(=素嚢、そのう)
◆鳥、動物の慣用句など
啐啄同時(そったくどうじ/雛が内から卵をつつき、親鳥が外からつついて助ける/師匠と弟子)毛の麤物(=荒物、麁物、あらもの/毛が硬い獣、昔の供物)鷙鳥厲疾(しちょうれいしつす/猛禽類が飛び始める/中国の七十二候、大寒)
【虫、海や川の動物】
*食べられるのものは食事に分類
◆孑孒(=孑孑、ぼうふら)鬼蜻蜓(おにやんま/とんぼ)蚜虫(あぶらむし=油虫、ありまき=蟻巻)螽蟖(きりぎりす)蠼螋(=鋏虫、はさみむし)鱟魚(=兜蟹、かぶとがに)鱷(=鰐、わに)
虫、海や川の慣用句など◆
蛙鳴蟬噪(あめいせんそう/下手な文章や口論/騒がしいだけで役に立たない)百蛇の逶迤するがごとし(いい/うねうねと進むさま/紀伊国名所図会にある柳の描写)
【暮らし・ビジネス】
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【他ジャンルに入らないもの】
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【~する、動く】
剝奪する(=剥奪、はくだつ)悔しい(=悔しい、くやしい)連繫する(=連係、連繫、れんけい)耳を攲てる(そばだてる)𠮟咤する(=叱咤、しった)踟蹰する(ちちゅう/躊躇する、ためらう)
【~な、~とした、~の、形容】
物忩な世の中(=物騒、ぶっそう)偓促と働く(=齷齪、あくせく)
【慣用句、故事成語、ことわざ、漢文の書き下し】
雲を摑むような話(=掴む、くもをつかむ)梲が上がらない(うだつがあがらない/地位や生活がぱっとしない/梲は梁の上の柱)溫良恭儉讓(=温良恭倹譲、おんりょうきょうけんじょう/おだやかで素直恭しく謙虚/人に接する態度、孔子)斗筲の人(としょうのひと/度量が狭い人/一斗の枡(ます)と、一斗二升を入れる筲(竹のかご))
【四字熟語】
倜儻不羈(てきとうふき/才気があり独立性がある人)袒裼裸裎(たんせきらてい/袒裼は上の衣類を脱ぐ、肌脱ぎ、裸裎は裸になる)
【短いもの、副詞、接続詞、漢文の書き下し】
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【年賀状、表書き】
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【宗教、伝説、行事】
神社(=神社)祈禱(=祈祷、きとう)阿閦如来(あしゅくにょらい)仏像一軀(=一躯、いっく/仏像を数える単位、一体)塼仏(=甎仏、せんぶつ/塼(せん、煉瓦)に仏像を浮き彫りにしたもの)大嘗祭の繒服(にぎたえ)と麁服(あらたえ)阿呍(=阿吽、あうん)
【伝説、神話、妖怪】
大日孁貴(おおひるめのむち/天照大神(あまてらすおおみかみ)の異称)俱生神(くしょうじん、ぐしょうじん/人が生まれた時から肩に乗って善悪の所行を記録する二神)龗(=龗神、淤加美神、おかみ/水の神、龍神/日本神話)大虬(=蛟、みずち/水の害を引き起こす伝説上の竜・蛇/日本)狻猊(さんげい/中国の伝説上の生物、獅子の異名、唐獅子の原型)騶虞(すうぐ)彦波瀲武鸕鶿草葺不合尊(なぎさたけうがやふきあえずのみこと)
【占い】
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【古代の調理、祭礼】
甗(げん/鬲(れき)の上に甑(そう)が合体した煮炊きに使う道具/古代)須恵器の埦(わん/土の素焼きだと埦、木製だと椀、金属製だと鋺(まり))鐎斗(しょうと/三脚と長い柄がある鍋/古代中国)禘祭(ていさい/古代中国で天子が祖先を祀る夏の祭り)
【文学・書・篆刻・絵画】
◆丿乀(へつほつ/左払いと右払い/書道/船が波に揺れているさまにも)咿唔の声(いご/朗読する声)剞劂に付す(きけつ/印刷の版木を彫る、出版する)翎毛画(れいもうが/小鳥や小動物を描く中国画)摹書(もしょ/紙を被せてなぞり書きする/書道)搨摹(=搨模、とうも/紙を被せて輪郭を写しとるトレースの技法/書道)双鉤塡墨(そうこうてんぼく/搨模(とうも/書道))蠟箋(=蝋箋、ろうせん/紙に文様を擦って蝋のような光沢のある線を出した装飾の料紙/中国)任俠映画(=任侠、にんきょう)鈐印(けんいん/印を捺す)
◆人物・作品・慣用句
蓬萊の玉の枝(ほうらい/竹取物語=蓬莱は第一水準漢字)高濱虛子(=高浜虚子、たかはまきょし/俳人、小説家)袁傪(えんさん/山月記、李徴の旧友)氤氳たる瞑氛が散るともなしに(いんうん・めいふん/夏目漱石の草枕)森鷗外(もりおうがい)内田百閒(うちだひゃっけん)冴羽獠(さえばりょう/シティーハンター)
【茶道、香道、庭園、工芸】
香を炷く(=薫く、たく)一炷の香(いっちゅう、いっしゅ)金銅製鏁子(さす/錠と鍵、鏁は鎖のこと/正倉院)茶盌(ちゃわん/茶道の抹茶碗に使う)
【音楽】
壎(けん/卵型の土笛/中国古代の楽器、=塤(しゅん))さわりを一闋弾く(=一齣、ひとくさり)
【芸能、ゲーム】
杮落とし公演(こけらおとし)
【服飾、装束、矢、刀、ファッション、調度、乗り物】
貝玦(ばいけつ/帯に下げる貝製の玉)緌(おいかけ/冠の左右の扇状の飾り/平安時代)壺胡簶(つぼやなぐい/矢筒/平安時代)泔坏の水(ゆするつき/髪を洗う水の入った入れ物/平安時代)縕袍(=褞袍、どてら)兜の𩊱(=錏、錣、しころ/首を守る部分)弽(=弓懸、ゆがけ/弓道で使う革製の手袋)垜(=安土、あずち/矢の的を立てる盛り土)着物の籡張り(=伸子張り、しんしばり/洗い張りの道具)
【世界史、政治、貨幣、法律、地名】
氐(てい/中国北西部の民族)蔣介石(しょうかいせき/中国の政治家)你好(ニーハオ/中国語でこんにちは)我愛你(ウォーアイニー/中国語でI Love You)
◆王朝、地名、河川、山、省、かつて存在したものを含む
汴州(べんしゅう/中国にかつて存在した州)汶上県(ぶんじょうけん)
◆アジアの姓名
鄧(とう、でん)嬴(えい)鈄(とう)蔣(しょう)詹(せん)邢(けい)郝(かく)
【単位】
◆海外の単位
呏(ガロン/体積の単位/ボウル、バケツが由来)
【日本史、政治、貨幣、法律、地名】
劓(=鼻削ぎ、はなそぎ/刑罰)瀆職罪(とくしょく罪/汚職罪の古い言い方)違式詿違条例(いしきかいいじょうれい/明治/軽犯罪法の元)御中﨟(おちゅうろう、江戸時代の大奥の役職)
【土木、工業、農業、漁業、建築など】
◆桛(=綛、かせ/つむいだ糸を巻きとる道具/紡績)絁(あしぎぬ、太絹/絹織物)
◆枘穴(ほぞあな、木材などを差し込むための穴)太枘(=駄枘、だぼ、ダボ/木材を繋ぐパーツ)枓栱(ときょう、寺院建築の軒を支える部材)
◆混澒法(こんこうほう/金属精錬)鍰(からみ/鉱石を精錬するとき生ずるかす、スラグ)鍰煉瓦(からみれんが/鍰を固めて作った)
◆琵琶湖の魞漁(えりりょう/漁法)
◆暈滃式(うんおうしき/地表の起伏を短い線群によって表現、ケバ線/地図)暈渲式(うんせんしき、くんせんしき/地表の起伏を彩色の濃淡によって表現する/地図)
【色の和名、文様、家紋、染め】
靑(青、あお)黑(黒、くろ)黃(黄、き)綠(=緑、みどり)纁(そひ/そい、薄い赤茶)窠文(かもん/窠(か)=鳥の巣、瓜を輪切りにしたような形)窠に霰文様(かにあられもんよう)蒅(すくも/藍染めの染料、藍の葉を発酵させた植物染料)
【姓名・名字・名前】
髙橋(たかはし※はしごだか)手塚(てづか*点ありの塚/!!文字化けしやすい)山﨑(やまざき※たちさき)濵田(はまだ)草彅(くさなぎ)德川(とくがわ)
【漢方薬・生薬】
芎帰調血飲(きゅうきちょうけついん)黄芩(おうごん)栝楼根(かろこん/天花粉、ベビーパウダー)川芎(せんきゅう)竹筎(ちくじょ)白芷(びゃくし)樸樕(ぼくそく)薏苡仁(よくいにん)莱菔子(らいふくし/大根の種)皁角子(=皂角子、皀角子、そうかくし/さいかちの実/生薬)榠樝(めいさ/花梨の実の生薬名)
【俗字、略字、手書きで省略して使われる形、印刷物ではあまり使わない】
㐧1回(第一回)、㐧一パンのロゴ、日𫞂定休※日へんに玉(日曜定休)、耺業(職業)、仐(傘)、门(門)、㐂(喜)、𩵋(さかな)
◆圣(軽自動車の略字/鹿児島県の駐車場)