鈴木メモ

Illustratorの練習メモとか、最近はフォントを作ったり。

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「カラーを編集」での黒の数えられ方

      2017/02/03 Illustrator

130602-bk-top.png

「カラーを編集」での黒の数えられ方がよく分からないので調べてみます。

IllustratorでDTPに使う黒(真っ黒)といえば
・プロセスCMYKで0/0/0/K100の黒
・グレースケールのK100黒
・任意に設定したリッチブラックの黒
・RGB0/0/0をCMYK変換したままの意図しない濃い黒
など色んな“真っ黒”が考えられます。
これに
・プロセスCMYKで0/0/0/0の白
・グレースケールの0の白
を足した6色をカラーを編集で見るとどうなるか調べます。バージョンはcs5です。

調べる色


それぞれの色のスライダーの状態です。
・プロセスCMYKで0/0/0/K100の黒
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・グレースケールのK100黒
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・任意に設定したリッチブラックの黒(ここでは50/30/30/100にしてみました)
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・RGB0/0/0をCMYK変換したままの意図しない濃い黒
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・プロセスCMYKで0/0/0/0の白
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・グレースケールの0の白
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カラーを編集で見てみる

● オブジェクトをまとめて選択して、編集-カラーを編集-オブジェクトを再配色を選びます。
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現在のカラー6色は正解です。
でもバーが2段しか出てこないのでこれでは編集できない。
プロセスK100とグレースケールK100が同じK100扱いになるのはまだ分かりますが
リッチブラック・RGBからの濃い黒の2つも同じK100扱い?なのはふに落ちない。
ちょっと大雑把すぎないか?
一応これでOKでウインドウを閉じてみたけど、オブジェクトの色は全く変わらないので
別に自動で1色にしてくれたというわけでもない。
● ちなみにRGBの濃い黒も、この1個だけを選べばちゃんとバーが出るので
 全く認識しないわけではないみたい。
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カラーを編集で編集出来るようにバーを出す実験

● 配色オプションをいじってみよう その1
配色オプションで彩色方法を初期設定=色調をスケールのまま、ホワイトとブラックの保持を外す
→バーは増えたが0/0/0/100がグレーになってしまった!?
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スケール時に一番濃いリッチブラックなんかと相対した結果K100は薄い色になってしまう?のかな?
しかも薄くなった黒のバーが出ないので調整できない。
編集出来るようになった濃い黒のバーをK100に変えてみて、OKでウインドウを閉じる。やっぱり元々のK100が薄まって変化している。K90%。(90%にした覚えは無い。)
これはまずい。
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● 配色オプションをいじってみよう その2
もうちょっとちゃんと実験しよう。
白に関しては問題無いみたいなので外し、黒のバリエーションを追加。
・別の色としてバーに出て欲しい真っ黒を5種類並べてみる。
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・カラーを編集の初期状態で見るとこうなる。バー2段。
50/0/0/100は拾えたけど後全部K100扱いなのかな。大雑把だな。
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・配色オプションをクリックしてウインドウを出します。
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・「彩色方法」を今度は”変更しない”に変え、ホワイトとブラックの保持を外す→OKで閉じる
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・バーが1つにまとまってしまったので、
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・色数を自動→すべてに変更する
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・バーが5段正しく出せた!これなら個別に色を編集できる!
バーをクリックして確認しても、5色を正しく拾えています。
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この方法なら大丈夫そう。「彩色方法」は”変更しない”か、あと”色調を維持”でも同じみたいです。

● 配色オプションをいじってみよう その3
最初の6色の図にもう一度チャレンジ。配色オプションをさっきの設定にしてみると。
今度は6色カウントでバーが4段出ました!
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数値は色違いがちゃんと拾えています。
おそらくバーに出ていない2色はグレースケールの100%黒と0%白と思われます。
グレースケールだけは編集できないのかな?と思ったので0/0/0/100と、0/0/0/0の色をスライダーで変えてみると。
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プロセスの黒とグレースケールの黒、そしてプロセスの白とグレースケールの白が連動して動きました。
予測すると、カラーを編集ではプロセスとグレースケールの色数を分けてカウントすることはできるけど、
ばらばらに編集することは出来ず、同じ色として扱って編集するということらしい。
(カラーを編集でグレースケールのみ変化させるのは難しいということになるけど、でも普段そんな使い方はしないのでこれは大丈夫だろう。)

まとめ

真っ黒の色は配色オプションが大事

・カラーを編集は色んなまっ黒を同時に選択すると、配色オプションの状態によっては編集するバーを一緒にしてしまうみたいだ。
・配色オプションを触れば編集出来るバーの色数は増えるが、その場合「彩色方法」は色調をスケールを使わずに、”変更しない”か”色調を維持”を選ぶこと。
・グレースケールオブジェクトが混ざっていてもプロセスKオブジェクトと同じ扱いで色替えできる(分けて色変えするのは無理)。
・リッチブラック・RGBからの濃い黒は分版プレビューで見て探して、共通選択で変換したほうが早いかもしれない。
・配色オプションはIllustratorを再起動させると元に戻っちゃうみたいなので毎回チェックした方がいいみたい。